【36歳中年男性が2回目のフルマラソンを3時間20分で完走した話】
前回の投稿、2023年3月19日の板橋Cityマラソンから早8ヶ月。
2024年11月26日のつくばマラソンにて3時間20分31秒を記録しました。
3時間43分→3時間20分でPBを23分縮めることができました。
まずは無事目標達成できてホッとしています。それ以上にレース展開のできが良く、ランナーとしての経験値がかなり溜まったのでめちゃくちゃ今後に活きるなとテンションが上がってます。というわけで早速振り返っていきたいと思います。今回はかなり専門的な内容/用語も多めです、すみません。
ちなみに現在のスペックは下記です。
身長:170.5cm
体重:65~66kg(体重はそこまで落とせなかった)
年齢:36歳(昭和61年12月11日生まれ)
■レース振り返り
①目標の立て方と戦略
まず、戦略を立てることそのものも楽しく、色々なインプットを参考にさせていただきました。先人の方々に大変感謝してます。
●現在地について
youtubeの「サブ3.5診断」では、設定をクリアできてそうだったので、この時点で最低目標はサブ3.5(3時間30分切り)と決まってました。
その上で、11月5日と11月12日のキーとなる練習から自分の実力値がどう見積もっても平均4:50/km=フルマラソン3:25付近であることを悟りました。
本当はいけそうなら3:15狙いたかったのですが、悔しいですが今回は諦めました。(ガーミンの予測では3:13:45と出ていましたが、前回の経験から盛りすぎてると判断しました)
マラソンというものには奇跡などというものは無く、積み重ねることしかできないんだなぁという気持ちで、怪我してた期間の悔しさが若干募るも切り替えました。
●目標の決め方
理論上イーブンペースが1番速いことは理解しつつ心拍数上がりすぎると最後まで絶対持たないので心拍数がキーだと考えて、自分の最大心拍数をまずは予測しました。
一般的に良く言われている220-年齢では184。でもこれは体感低すぎる。
ガーミンの自動検出では197。これも予測タイム同様盛ってる気もしました。ということで、練習での体感と合わせて考慮し、192が最大心拍数と想定しました。マラソンペースは最大心拍数×(70-80%)とされているので
そのゾーンの閾値である154を、ハーフ過ぎても越えてないことが重要だと考えました。
なので、その視点で心拍数の変化を見ながら、レース中に目標値を変えていくのが、1番良い結果が出せるのでは?と考えました。
●目標および戦略
結論として下記のパターンで考えました。
〈MAX〉
25kmまで4:50/kmでいき、心拍数が150前後だった場合、4:45/kmまでペースを上げて3時間23分を狙いにいく
〈MIN〉
25kmまで4:50/kmでいき、心拍数が160前後だった場合、5:00/kmまでペースを下げて3時間27分を狙いにいく
これに加えてもしトイレがあれば追加2分。つまり自分の目標はMUSTでサブ3.5。3:23〜3:29で収めるプランにすることにしました。
サブ3.15(4:37/km)で押す選択肢も一旦考えてみましたが、上記画像一番右の撃沈パターンが完全に想像できてしまい、どうしても後半粘れるイメージが湧かなかったです。
なので、今回はしっかりサブ3.5を達成して次に繋げるという意識で当日に臨みました。(ちなみに、これだけ考えて結果撃沈したら、もう次回は何も考えずに突っ込もうと思っていました笑)
②本番当日
●レース前
朝の気温はどうやら6℃。とにかく寒い。が寒いことはわかっていたので防寒対策はかなりしました。特に上下別れたレインコートの下には、足元に切れ込みを入れて置き、スタート30秒前でも靴を履いたまま脱いで捨てられるように準備したのが1番の工夫だったかと思います。
実はこの防寒がトイレ対策にもつながっており、結局レース中トイレに行かなくて済んでよかったです。(レース前1週間のカフェイン抜きも上手くいったのかと思います。)
●序盤3km
混雑によりペースを上げられず5:05ペースとなっていました。
しかしその後もまったく焦らずに、予定通り4:50付近で刻み続ける選択をすることができました。このあたりは、MINプラン+トイレで最悪サブ3.5でもいいやくらいの気持ちでリラックスして臨んだのが結果として良い方向に出たなと振り返って思います。
●15〜20km付近
予定通り4:50/km程度で進捗。しかし15km過ぎでまさかの少し疲れを感じ、一瞬苦しい戦いを覚悟しました。しかし心拍数を見ると145付近を刻んでおりとても順調でした。今振り返ると集中力が低下していたのだと思います。
BCAA(アミノ酸)系の補給食を取り、ほどなくして回復を感じました。
また、33km付近で今回は家族の応援が待ってるぞと思ったらテンションが上がって元気になりました。
なぜか20km過ぎからびっくりするぐらい疲れを感じませんでした。でも前回のレースでも実は20km過ぎまでは調子が良かったんです。調子に乗って30kmまでペースを上げて撃沈したのは覚えていたので、あくまでも今回は当初の想定通りに進めようと考えていました。
●25km付近
ここが戦略上の大きな分岐点でした。
直前で少しペースが上がった状態で、心拍は153。MAXプランは狙えると判断しました。予定通り4:45〜40/kmをターゲットにしながら走りました。
●32〜33km付近
25kmから4:45〜40/km、心拍数は155〜158程度で刻めていました。
順調だったので、30km付近までこのまま行けたらMAXプランはいけちゃうなと思いました。逆に言うと、MINプランの達成はほぼ確実に見え始めて力を出し切りたいという欲が出てきました。
もし家族が待ってる33km地点までこのままで行けたらあとはできる限り飛ばしてゴールしようと決めたのでした。
●33km以降
事前に打ち合わせしていたとおり、33km付近に家族が待っていました!
やっぱ走ってると一瞬だけしか声をかけられないので(そこはお互い様笑)なんて声をかけようか悩むものなんですね笑
結局「今のところいいよー!」って声をかけて、自分としてはかなり余裕がある状態でした。
家族は動画を撮ってくれたのですが、動画開始がギリギリになって(なんなら間に合っていない笑)テンパっていた様子が動画から感じ取れました笑
よーし、ここからは練習だと思って追い込むぞー!と楽しい気分になりました。このあたりで1km走って4:27/kmの記録を確認しました。このペースでいけそうだぞという感覚だけ持って、そこからはウォッチを見ずに、到着タイムどうなるかなー、楽しみだなーという気持ちでどんどん追い込んでいきました。
●40km付近
いつもの閾値走ペースを余裕で越えておりどこまで粘れるかという勝負になっていました。(結果として、今までタイムトライアルをしたことがないというのもありますが、この区間でまさかの10kmの自己ベストを記録することになりました)最後に少しだけ登り坂があのですが、そこもできる限りスピードを落とさず粘り続けました。ゴール前のトラックではスプリントも追い込もうと頑張ってみたのですが、大幅にスピードを上げる余力は残念ながらありませんでした。
というわけで、登り坂直後の心拍173、最後の追い込み3:59/km
以上の最大値を持ってフィニッシュとなりました。
③振り返り/前走との比較
まさかのネガティブスプリット(後半にペースを上げる走り方)で完走することになるとは思いませんでした。記録はネットで3時間20分31秒。出来過ぎた結果でした。8ヶ月前の板橋Cityと比べて、圧倒的にペース配分が上手くいき、体感としても、いわゆる"30kmの壁"は今回はありませんでした。
前回の板橋Cityでは、30km過ぎから死ぬほど辛くてマインドフルネス走法を編み出して乗り切っていたのですが、今回のレースは本当にただ楽しかったです。
↓板橋Cityの記録はこちら
たぶん今後ネガティブスプリットはやろうと思ってもなかなかできないと思いますが、精神的な余裕度はめちゃくちゃ高かったです。
■今後について
一方で、今回のつくばマラソンは、イーブンペースであれば4:43/kmで完走できた計算になるのですが、そもそもでこれを予測することは不可能に近かったです。上記目標および戦略立ての部分でも書きましたが、そのスピードで突っ込むのは、撃沈するイメージだったんですよね。
つまり冷静に自分の実力を捉える力がまだ未熟だということだと思います。
実力の事前判断と当日の調子見極めの精度を上げていくしかないですね。
次のガチレース4ヶ月後、2024年3月17日(日)2回目の板橋Cityマラソン。
そこではイーブンペースで出し切れるように今回より少し攻めたペース設定をしてみようと思っています。
一方で今の自分の気持ちとして一番大きいのは、「いよいよサブ3が射程圏内に入ったな」という感覚です。
なのでまずこの4か月、死ぬほど追い込みます(練習と減量7kg目標)
そして、冷静に自分の実力を捉えないとなとか言いつつも、そんなことは関係なく、撃沈上等でなんにせよ次はサブ3ペースの4:15/kmで突っ込み、イーブンペースでサブ3達成したいと思います。