育休を取らずに仕事しながら新生児と過ごした1ヶ月を振り返る。
はじめに。こちらのnoteは「育休を取らなくても育児はできる!」とか「育児したければテレワークしろ!」とか「パパの育児に理解がない会社?転職しろ!」とか、そういうテーマではありません。あくまでも私の日記レベルのです。期待しないで、ひまつぶしに流し見してもらえたらうれしいです。
なお、写真は私(と家族)ではありません(フリー素材です)
さて。4月22日、第2子となる長女が誕生しました。せっかく経験した新生児との1か月。記録を残す思いで振り返りたいと思います。
前提
我が家には5歳(年長)の長男がいます。長男誕生のときは、妻は北海道の実家に里帰りして出産しており、一緒に生活をはじめたのは生後3ヵ月からでした。その上、当時の私は21時以降に帰宅するのが当たり前の状態でしたので、”育児をしている”というより、”土日に育児のお手伝いをしている”状態でした。ちなみに出産の瞬間は立ち会えませんでした。何しろ、予定日当日、私が飛行機と親せきの車と電車を乗り継いで4時間かけて向かっている最中に産まれたので。
長男誕生から1年半後、事情は伏せますが、ワンオペ育児をすることになり、長男を保育園に通わせ、当時の会社を退職・自宅から近い企業に常駐するフリーランスエンジニアになり、朝食の世話→登園→仕事→お迎え→食事の世話・風呂・寝かしつけの毎日になりました。現在は縁あって会社員に戻りましたが、理解ある会社のおかげで登園→仕事→お迎えの生活は継続しています。
誕生秘話~分娩台に乗って5分で出産(実況風)
4月22日、AM4時半。妻にたたき起こされました。腹が痛い!でも陣痛かどうか自信がない…と。いや、陣痛でしょ。予定日過ぎてるし。
結局30分様子を見て、やっぱり陣痛でしょってことで病院に電話。「ご本人と話せますか?」と。冷静ですね、慣れてますもんね。「いよいよ来ましたね!?」ってテンションじゃないですよね。
今すぐ来てくださいって、そうですよね。さっきから妻、3分おきに痛がってるもの。陣痛タクシーを呼びました。長男が寝ている時間帯に陣痛が来た場合に備えて、予約済みでした。10分後、タクシー到着。5時15分にタクシー乗車、いってらっしゃい。この時点で痛みは1分おき。これ大丈夫か?
早朝といえど一応言っておかないとな、と義母に「今日産まれます」とLINE。「わかった、教えてくれてありがとう」と返信。今5時25分。
5時40分。「産まれました」と妻から長女の写メ。え?早すぎない?とりあえず義母に転送。即レスで「はや」
後日談ですが、5時30分に病院に到着し、すぐに分娩台へ。5時37分に産まれました。はじめて経験した陣痛からの出産の流れ、あっという間でした。
コロナ禍による制限
トーンを戻します。
妻の実家は、オホーツク海に面する田舎町です。年配の方が多いほか、町中の人がお互いを知っているのではないか、というほど狭い世界です。仕事も漁業など一次産業に従する方が多く、都会から離れているため、通勤で札幌などに通う方はいません。
このような地域に、東京に近い我々が飛行機という「冬に息子が乗ると必ず風邪をひく」乗り物に乗って行くことに非常に抵抗感があり、高齢の祖母もいるため、里帰りはしないことにしました。もちろん、産後に妻のご両親に来ていただくのも自粛してもらいました。
コロナ禍によって受けた制限は里帰りだけではありません。
長男出産の際には一緒に訪れていた産婦人科への出入りも制限され、母親のみの来院となりました。当然、我が家だけでなく、その産婦人科に通うすべてのご家庭がこの制限の対象です。
緊急事態宣言中は産後の面会もできなかったようです。うちは幸いにも、緊急事態宣言が明けた後の出産だったので、面会は可能でしたが「生まれた子どもの父親のみ」の制限はありました。
コロナ禍による恩恵
一方、コロナ禍によって受けた恩恵もありました。それがテレワーク(リモートワーク)です。
最初の緊急事態宣言以降、務める会社はテレワークの採択に踏み切り、以降継続して「緊急事態宣言中はALLテレワーク」「緊急事態宣言解除後はハイブリッド」という勤務スタイルになりました。その上で、私は事前に社長と相談させてもらい、「出産後しばらくはテレワークメインで働かせてほしい」「状況を見て育休も取らせてほしい」とお願いし、ご了承をいただくことができました。
もちろん、手前味噌ですが、このご了承はこれまでに働いてきた私の姿勢や成果があってのことです。権利の主張だけでは、こう上手くコトは進まなかったと思います。いずれにせよ会社には感謝です。
育休取得の葛藤
さて、長女の誕生から5日後、一緒の生活がはじまりました。となると、私は育休の取得が可能になります。事前に社労士にも根回しをしており、あとは書類を提出するという段階でした。
私は採用や、労働局への助成金や制度利用申請なども担当したことがあるため、「男性の育休取得実績あり!」は宣伝効果にもなると思い、育休の取得には意欲満々でした。
しかしここで葛藤が生まれました。理由はふたつ。
1.継続的に商談が入ってくる。商談対応ができるのは社内で私ひとり。
2.育休取得により収入が減る懸念(助成は給与額の60%)
私が勤める会社はコロナ禍によって事業の方針を修正し、新規事業を進めている状況です。具体的には自社製のAIアプリケーションを開発し、営業活動をはじめたばかりで、私は営業・マーケの責任者兼担当者として、ひとりでこのミッションを任されていました。
新規顧客への商談経験はまだ私にしかなく(アポイントは営業代行に委託)商談アポが毎日のように入ってきます。
育休は1日単位で取得できるので、1~3日くらいなら取れそうなものですが、日がたつにつれ「面倒な手続きをして、収入を減らして、『育休を取りましたよ!』って実績作るために育休を取るって、どれだけ価値があるんだろうか?」と思うようになりました。要するに「育休をとることが、育休をとる目的」になっている事実にしらけてしまったのです。
長女と妻の退院後、ちょうど1週間でGWに入るため、この1週間は「仕事をしながら育児もするトライアル期間」と位置付けており、これが何とか乗り切れていたことも育休断念の後押しになりました。何とかなるじゃん、と。
むしろ規則正しくなった生活。
GWは仕事を忘れ(ざるを得ず。長男も丸一日いるので)育児にフルコミットし、再び仕事の日々を迎えました。以降、我が家の生活のリズムは以下のようになっています。
8:00~8:30 起床
9:00~9:15 長男の登園
9:20~10:30 カフェでひと仕事(雨の日は帰宅して仕事)
10:45~11:00 帰宅後、即沐浴
11:00~12:00 仕事(Mtgもあるので仕事部屋)
12:00~13:00 昼食
13:00~18:00 長女のいるリビングで仕事(妻就寝)
18:00~18:30 長男お迎え
18:30~21:00 風呂、夕食、だんらんなど。
21:00~3:00 長男と妻就寝、私はリビングで仕事など。
3:30~8:00 私が就寝
もちろん授乳のタイミングによって時間はずれますが、おおむねこんなスケジュールの毎日を送っています。ちなみに商談や社外とのミーティングは仕事部屋で行い、その間だけ妻にはリビングで過ごして(寝て)もらっています。ちなみに、授乳は搾乳してもらった母乳を哺乳瓶で飲ませていますので、一日の半分は私が授乳しています。
「仕事」と書いているものの、授乳や寝ぐずりで30分~1時間以上、時間がとられることもあり、30分で終わる仕事に3時間以上かかることもあります。特に「1時間かけてようやく寝て、PCをスリープから起こしたら長女も起きた」はメンタル大崩壊です。
とはいえ、長女の誕生前の私の生活はなかなか乱れておりまして、21時過ぎに息子と一緒に寝てしまうこともあれば、3時~4時までだらだら過ごしていることもあって、生活のリズムは乱れがちでした。
今の生活は、睡眠時間は長くとれませんが、リズムが整っているためか、それほど体調は悪くなかったりします(肩こりと腰痛だけ辛いです)
1ヵ月の振り返り
もしも、私が勤める会社が十分なスタッフを抱え、仕事が仕組化され、私ひとりが1ヵ月離脱しても問題ないのであればガッツリ育休をとっていたかもしれません。
しかし、そういう”しっかりした”会社ではないからこそ、テレワークしながら育児をし、深夜未明まで起きて、翌日はギリギリに起床するという生活ができているのも事実です。
育休の本質は”育児をできる環境をつくる”ことにあると考えています。この”環境”は”時間”の意を含みます。テレワークにより通勤にかかる3時間がフルで使えることで、これが育児の時間に充てられています。
いろんなことが重なって、この生活と働きかたができました。
毎日電車で片道1時間以上の通勤をして、残業をして遅くに帰ってくる生活と比べると、大変ですけど充実しています。Twitterも良い息抜きです。
これから首が座り、寝返りを打ち、ずりばい・はいはいが始まり、立って歩くようになっていくにつれ、おそらく大変さは増しますが、育児も仕事もどちらもやり切っていこうと思います。
ここまで日記的な駄文をお読みいただいてありがとうございました!