見出し画像

【映画感想】鈴木家の嘘⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

鈴木家の嘘』(すずきけのうそ)は、2018年11月16日公開の日本映画。監督は野尻克己。野尻の劇場映画デビュー作品で、脚本も担当している。

 突然息子・浩一を失った、母・悠子はショックのあまり気を失い倒れてしまう。四十九日の法要の日にようやく目を覚ますが、息子が亡くなったことはまるで覚えていなかった。そこから悠子のために親戚一同で「嘘」をつく。

 とてもショッキングな場面から始まるので、ご注意ください。
 原日出子さんてすごい俳優さんなんだなと心から思いました。もっとたくさん出演作品を見たいです。

 ただ悲しいだけのストーリーではなく、おもしろくて笑えるし、えーありえんといったところも多少あるけれど、すごく良かったです。
 
 嘘はいけないと、誰でも教えてもらったと思いますが、この映画の中で、みんなで嘘をつきます。嘘をつきながら、なんで浩一が自死してしまったのかを家族は思い返します。お母さんは、本当に記憶喪失だったのか。途中から記憶は戻ってたのかな? もし戻ってたら、お母さんも嘘をついてたってことです。嘘は本当にいけないのか。いいか悪いかで片付かないことがある、ということなんでしょうか。

 誰かが突然亡くなると、周りの人間は本当に悲しい。本当にツラい。日本は自ら命をたつ人が多いと聞きます。命は誰のものなのか。本当に自分だけのものなのか。今まで自分と関わってきた人たち、これから関わるであろう人たちのものでもあるかもしれません。この先自分が子を産むかもしれないし、あるいは救うかもしれない人がいたら、その人のものでもあるかもしれません。今現在も誰かを救っているかもしれないし。明日救うかもしれないし。

 にしても、加瀬亮さんがやっぱりすごくかっこいいです。誰かにお礼を言いたくなるほどに。ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!

mine
よろしければ応援お願いします!