2022年5月27日
所属しているバンドの初ライブが今月の15日に終わり、ベースの手入れをしながら、次に練習する曲は何にしようかな〜と考えていました。
今回のライブは、我が人生はじめてのバンドのはじめてのライブで、
もちろん全力を尽くしたし、想像以上の反響をいただけたけれども、やっぱり自分の技術力不足を実感しました。
正直、数日はQUEENの音楽を聞きたくなかったんです。笑
ということで、QUEEN以外の曲を何か一つ課題曲にして練習することにしました。
↑のような理由からマーヴィン・ゲイのwhat's going onを最近の練習曲にしています。
この曲でベースを演奏しているのは、ベーシストの神様、ジェームス・ジェマーソン。
(what's going onを演奏したときのジェームス・ジェマーソンは、べろんべろんに酔っていたので、床に寝転がって録音したという有名な話が残っているけど、寝そべってこれだけの演奏なのだから、シラフのときに弾いてたらもっとすごい演奏が聞けたのかもしれないと思うとすこしざんねん。)
このnoteはベースのことについて語るつもりではじめたけど、今回の記事ではwhat's going onという歌、そして真の音楽とは何かについて、考えてみたことを語ります。
まず、1971年発表のこの歌の歌詞を見てみましょう。
Mother, mother
母よ
There’s too many of you crying
無数の母親たちの涙が見えるんだ
Brother, brother, brother
兄弟よ
There’s far too many of you dying
数え切れないほどの兄弟たちが死んでいく
You know we’ve got to find a way
わかるだろ、俺たちはなんとかしないといけない
To bring some loving here today – Ya
この世界に今、愛をもたらすためにさ
社会派の歌詞ということだけを知っていて、最近はじめて歌詞をちゃんと細かいところまで見てみたのですが、あまりにわかりやすくてびっくりしました。
単語はちょっと難解なものも入っていますが、文法のレベルは中学生でも理解できるようなものです。
でも、これをマーヴィンが歌っているように軽快に悲哀を込めて歌うのは至難の技でめちゃくちゃ難しい。
こういう単純なメッセージだからこそ、少し間違えると陳腐な言葉になってしまう恐れをはらんでいるからこそ難しいのかもしれません。
モータウンの歌は、歌詞は中学生でもわかるような簡単な文法のものが多いし、ラップみたいに早口でまくしたてたりもしない。めちゃくちゃ演奏技術が高いのに、あからさまな超絶的な技巧もない。でも圧倒的歌唱力と演奏力で聴いた人は感動してしまう。感動させるのではなく感動してしまう。
これが真の音楽だと思います。
そうだ、音楽って本来こうあるべきなんだよな。
趣味で作曲をしたりしていると、どうしても最近の音楽のトレンドとはなにかに囚われてしまいます。私は、営利をまったく目的としていないけど、それでもトレンドにあった曲を作らなきゃと思ってしまいます。
でもそれだと、ほんとうに私が表現したい曲作りができていなかったと気付かされた、そんな土曜日の朝でした。
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