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黒木歩eさんにピンク映画ついてインタビュー
2020年6/28日にピンク映画同人誌の制作を始めた時の、第一号にインタビューした女優さんが‼️
「黒木歩e」さんでした。
私が「不眠症系・鬱」でなかなか制作が進めなかったので、4年越しの発表になりました。
テーマが「ピンク映画デビュー」として取材なのですが、い~や
今、読んでも!私の素人丸出しの取材で散らかっていてお恥ずかしいかぎりです。😅💦
そんな、素人インタビュー取材に、丁寧で優しいく根気よく、ピンク業界の事を、教えてもらいなが進めた取材になります。
「黒木歩e」さんの優しさと、仕事への真面目な姿勢が
伝わる内容になったかな~と思います。
■質問①:「ピンク映画というものをご存じでしたか? また、そのご出演の経緯などを教えてください」
黒木:「(手元の資料を見ながら)懐かしいですね。これ(『淫蕩告白兄貴の濡れた午後』2012年監竹洞哲也督)に出たきっかけですか? エッチな看板とか、子供の頃に観た映像などで、そういうものがあるらしいということは知ってはいました。私、そもそも歌や芝居をやりたくて…10代の後半に一度夢破れているのですが、GIGAさんの作品や、AVに出るようになって、やっぱり『お芝居がしたいな』という思いが強くなっていました。ですが、ギャランティーが少なくて、当時の事務所も(ピンク映画の)お仕事を入れるのを控えていたようなんです。で、たまたま仕事自体が少ないときにオファーが来て、それを受けました! で、それと同時に友松直之監督の『団地妻』(『未亡人団地妻』2012年友松直之監督※黒木さんは『宮村恋 名義』)のお仕事をやりませんか?というのを友松監督とTwitter(現『X』)でやり取りしていたんです!『これはお芝居の波が来ているな‼』と(笑)やっとお芝居ができる!と思っていた時期なので、二つ返事で両方お受けしてこの撮影に入りました。
けれど、それまでちゃんとしたお芝居の現場に行ったことがなかったので、このときは那須だったかな?」
■:「はい、郊外で撮影されていますよね」
黒木:「そうですね。当時は新宿のスバルビル前にロケ車が待っていて。集合場所にマネージャーもいたのですが、ロケ車に乗り込んだら『バイバイ』って感じで(笑)私もAVでは企画単体女優だったので、
マネージャーのフォローもなくて心細くロケ車に乗っていたんです。
私もAVとは全く違う畑にドボンと入ったので、台詞を憶えていないんですよ。
なんとなく頭にはあるんですが、男優さんとのリハも何もなくて…今までとは環境が違い過ぎて、めちゃくちゃ怒られました(笑)」
■:「竹洞さん(竹洞哲也監督)に?」
黒木:「はい、竹洞さんに。これはAVでは普通のことなのですが、現場に台本を持っていってたんです。
ですが『現場に台本を持って来るな』と怒られて、
私、その前日も違う現場に入っていて、ここは寝ずに行った現場なんです。夜中は夜中でこのジャケットの写真とポスター撮りをやるよと言われて(眠気で)目がもう閉じそうでヤバい!と。もう眠たくて!
でっ、取り敢えず『一瞬寝させてください』とお願いして、二時間くらい寝て朝撮った写真ですね。
で2日間くらいでやったんですけど、もう、まるでお祭りのようにウワアーッ!と来て終わったというか、怒られてウワアーッ!と終わったというか。
でも、そのとき、ちょうど私YouTubeの映像撮りを始めた頃だったので、どうしてもメイキングというものが撮りたくて…私はお芝居が好きですし、初めてお芝居の現場に行くというのもあったので、自分の中で『お芝居って素敵なんだよ!』って、AVの子たちに伝えたいなと思って。
AVの子たちってお芝居の現場はイヤがる子が多いんです。怒られるから、とか。でも、お芝居の現場の楽しさを伝えたくて。
今でもその映像はYouTubeに残っているんですけど、その映像撮りもやりながら、台詞を憶えてお芝居もしてって必死でしたね。(芝居は)まあ! 下手くそなんですけど(笑)」
■質問②:「その初めてのお芝居のアテレコはいかがなものだったでしょうか?」
黒木:「はい、フィルム作品だったので、撮影が終わって3日後くらいにアフレコがあったんです。わざと撮影から間を空けないそうなんですよね。そのときのテンションを忘れないように!!でっ(アフレコも)初めてだったんですけど下手くそで(笑)とにかく口と合わない。自分の口にアフレコが合わなくて、ああ悔しいなあ! と思って、いまだに、たまにこの作品を見返しますけど、やっぱり口が合ってなくて(笑)」
■:「デビュー作品ですしね」
黒木:「そうですね。実は私はそのとき女性陣には現場で会えていないんです。アフレコは私ひとりだし、スタッフさんも女性はひとりもいないし。スタッフさんも演者さんも男性だらけの中で『はあ…どうしよう?』みたいな感じで。
ずっとよく分からないまま終わってしまって、上手くできたのかどうかも分からないままで。私たちのようなキカタン(企画単体)の女の子って、めちゃくちゃ売れている子でないと主演作というのがないんですよ。一番最初の作品しか。なので私の中ではとても大事な作品ですね」
■質問③:「そのデビュー作での特に印象的なエピソードなどありますか?」
■:「このデビュー作は一回エンドマークがついてから、また続いているんですよね。当時としても珍しい終わり方ですが」
黒木:「そうですね。映画評論家の切通理作さんが『この映画は黒木歩(宮村恋)の唇の映画だ』と言ってくださって(笑)口のどアップがあったので、出来上がったのを見たら怖かったです(笑)ホラーじゃないですが、ちょっと怖い作品だったので」
■:「どんでん返しとオチがすごいですしね」
黒木:「そうですよね。旦那さん役の津田篤さんや岡田智宏さんとかが、現場の賑やかしをしてくださったので、お2人には本当に感謝です。
津田さんは大怪我をなさったばかりで、現場に松葉杖をついて来られていたのに。
カメラマンの創さん(創優和)が、私の心情を察してくださったのか現場ですごく優しくしてくれて『大丈夫だよー、大丈夫だよー』って、委縮している私に『可愛いから大丈夫』って(笑) 心的には結構救われました。すごく大変でしたけど今後もお芝居を続けていきたいなと思わせてくれる現場でした」
■:「黒木さんの眉がすごく細くて、印象に残っているのですが」
黒木:「多分、時代でしょうか?(笑)自前のメイクなんですけど、眉を細くする時代だったと思うんですよね。太眉が流行るのはこの後ですものね」
■:「劇中でもガラケーが使われていますよね」
黒木:「そうですね、ガラケー。確か津田さんだけスマホで…でも、それよりすごく印象的だったのは、朝方のシーンで幻想的だったんですが、本当に霧で前が見えなくて、すごい霧だったんです。人物ははっきり映っているんですが、周りは霞んでいてすごく綺麗で。フィルム作品の良さだなと」
■:「物語がダークになっていくのとシンクロしていましたよね」
黒木:「そうですよね。いまだに配信のみでDVD化はされていなくて(※取材当時)私もオークラさんから頂いたものを観ているんですが、DVDが出て欲しいなあと」
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続きは、本編完全版は販売誌にて掲載いたしましまので、よろしくお願いします。
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