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「MINDS ワーケーション文化創出PJ、2022年度の取り組み」

背景

コロナ禍、リモートワークの推進が相まって、働く「場所の制約」がなくなりつつあります。
加えて1日の就業時間を決めるコアタイム制ではなく、1日の「時間の制約」をなくし月の総就業時間、あるいは成果で報酬を定めるフレックスタイム制を採用する企業が増えています。
これら「時間」と「場所」の制約がなくなることで、自宅、オフィス以外の第3の場所で働く「ワーケーション」という働き方が注目されています。本PJではワーケーションを単なる観光と業務の足し算で終わらせるのではなく、価値の最大化へ向けて取り組みを進めています。

【参考】MINDSとは?

MINDSはミレニアル世代が中心となり、新たな働き方の提言・実践を目指す異業種連携コミュニティです。20社を超える企業がコミュニティに参加し、
Mission:すべての個人が自分らしく働く社会を実現する 
Vision:業界、会社の枠を超えたミレニアル世代から多様性ある働き方を
      日本社会に浸透させる
を掲げ様々なブロジェクトを実施しています。

 本PJ参加者:MINDS参加企業
(富士通株式会社、ローム株式会社、パナソニック コネクト株式会社、東洋エンジニアリング株式会社、三菱自動車工業株式会社)の5社 計9名

1.本PJの目的

一般的に想定される「リゾートで休暇を楽しみながら働く」というワーケーションのイメージに止まらず、「時間と場所に縛られないテレワークの1つの形、自由度の高い働き方」とその対象を大きく広げて各社にワーケーション文化を創出することを目的としています。更に近年高まりを見せている「副業」「地方創生」といった取り組みについて、ワーケーションを通じて実施できるようなパッケージプランも作ることでより可能性を広げられると考えています。
 
聞いたこともあるし興味もあるけど何から始めれば良いのか分からない、そんな方のワーケーションイメージを広げながらハードルを下げて、多くの方がワーケーションを楽しんでいただける様にすることを目指しています。
 
GOAL:
「ワーケーションを積極的に実施することでノウハウを蓄積し、明文化する。各社で活用できるドキュメントを作成し、ワーケーションをやりやすく!楽しくする!」

2.2022年度の取り組み

※2022年度上期の取り組みは下記のNoteをご参照下さい。
 https://note.com/minds/n/n2c1216072485

①軽井沢へのワーケーション実施

オフラインとオンラインでの業務効率がどう変わるかを定量的に測定するため、アイディエーションを実施したところ、オフラインのアイデアはオンラインのものと比較すると以下のような差異があり、よりアイデア数が増加する傾向にあることが分かりました。
単純にワーケーションが全てオンラインより優れているわけではなく、時間にフォーカスしたアイデア、その場で出来るアイデアはオンライン会議の方が適していることが分かりました。

※どちらも説明含め60分でアイディエーションを実施
【図:デジタルデトックスを実現する働き方のアイディエーション実施結果】

②金沢へのワーケーション実施

金沢市役所の方とのディスカッションを行い、実際にワーケーションを受け入れている自治体の率直な意見を聞くことで実施者側に求められているものは何か、受け入れ業者が求めるものは何かを理解する機会となりました。これまでプロジェクトで訪問した熱海では、街の再生をテーマにしていましたが、金沢市は古くからある城下町から21世紀美術館のような新しい施設まで、豊富な観光資源を武器に、観光活性化のツールとしてワーケーションを活用しようとしていました。市役所の方が、メンバに「金沢を一言でいうと何だと思いますか?」と問いかけたあと、「街そのものなんです。」とおっしゃっていたことが印象的でした。
市役所でのディスカッションのあとは、業務効率を上げるために近年注目されている「グラフィックレコーディング」と、チームビルディングとして効果的な「ジブンガタリ」をオフラインで実施しました。その際、デジタルデトックス効果も兼ねて紙とペンで実施することで、日常業務ではPCを使用しているメンバが一切PCを使用することなくワークショップを実施しました。
このワークショップは、アナログ、デジタル双方のメリット/デメリットを考える契機にもなりました。

 

③ワーケーションマニュアルの作成

「ワーケーションの制度はあるものの実施者が増えない」
「部署としてどういった手続きを取ればいいか分からない」
「先行して制度のある他社がどう許可しているか分からない」
といったワーケーションの実施に隠れた障壁があることが分かりました。
そのためノウハウや知識を明文化したおすすめ付きのマニュアルを作成することで、実施者・会社・部署それぞれが納得し、ワーケーションの体験価値を最大化できると考えています。
現在ワーケーション実施↔ブラッシュアップを繰り返し、MINDS参画企業内へ展開していきます。今後は会社・部署を巻き込み全社的に使えるマニュアルとなるよう引き続き進めていきます。

【図:ワーケーションマニュアル】
【図:ワーケーションマニュアル(WS実施の一例)

マニュアルに関してのお問い合わせはこちらまで
minds.workation2019*gmail.com (*を@に変換してご連絡ください。)

3.これからのPJ、ワーケーションのあり方

①定期的なワーケーションの実施

一般的にワーケーションへのイメージとして「同僚、上司からの理解が得にくい」「遊んでいるかと思われないか不安」という意見があり、阻害要因の一つとなっていました。
MINDSに加盟している大企業のメンバでも経営層は促進しているが自部署の上司が良く思っていない、など心象の問題も今なお残っています。
ワーケーションPJとしてテーマを持ったワーケーションの実施、結果報告およびノウハウの蓄積を行うことで、MINDSメンバがよりワーケーションに行きやすく、さらにそれを契機に全社へより実施しやすい環境づくりの一助となるよう継続してワーケーションを行っていきます。

②副業・地方創生の手段として

「国から提示されている働き方改革の1つとして、副業・兼業の普及促進が含まれています。
また、自分の故郷に貢献したいが遠隔勤務できずに都心から離れるのが難しいといった地方創生への需要と供給の剥離も発生しています。
これらの課題を解決する策として、単に「観光」+「仕事」の足し算で終わるワーケーションではなく、官民連携することで「副業」×「地方創生」になりうるワーケーションパッケージを作っていけないか考えています。
パッケージ化したワーケーションプランを作成することで、
自治体にとっては定期的な訪問が見込めなおかつ地場産業の活性化に貢献が期待でき、企業にとっては本業以外にやりたいことを実現できる場として活用ができるような仕組みづくりを目指していきます。

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