会社員が2年間自治体と地方創生に取り組んでみた
MINDSとは?
MINDSはミレニアル世代が中心となり、新たな働き方の提言・実践を目指し、20社を超える企業がコミュニティに参加している異業種連携コミュニティです。
Mission:すべての個人が自分らしく働く社会を実現する
Vision:業界、会社の枠を超えたミレニアル世代から多様性ある働き方を日本社会に浸透させる
を掲げ様々なブロジェクトを実施しています。
1.地方創生プロジェクトの目的
地方創生プロジェクトは”地域のつながりの再構築および、地方-首都圏の繋がりの強化をし、関係人口を創出すること”を目的としております。
ミレニアル世代の集まりであるメンバーの「地方創生したい!盛り上げたい!」という気持ちを大切にし、自治体などの「地方・地域を何とかしたい!」とマッチングさせ、日本全体を活性化していきたいと考えております。
2年間の活動の中で少しずつ、取り組む自治体や地方事業者が見えてきました。MINDSメンバー、関係者各位が一丸となり、試行錯誤しながら活動しました。
参加者:MINDS参加企業の3社 計4名
2.本プロジェクトでの「地方」の位置づけ
そもそも地方とは何を指すのでしょうか?
山や海といった豊富な自然があればいいのか、首都から離れていればいいのか、はたまた半径10km圏内にコーヒーショップが1つもなければ地方なのか、人によってイメージは様々です。
本プロジェクトでは、以下のように「地方」を定義づけています。
「地方」の位置づけ
活動の軸がぶれないよう、以下のように地方の位置づけをしています。政府の定める内容に沿うことで、MINDS独自の“ものさし”での判断は避けようと考えているためです。
本プロジェクトでは以下の内容に沿う地域・地方に対して活動を実施しています。人口誘致、人材育成を考えると、ある程度の規模・収益性のある県内地域へのアプローチが必要と考えております。
●人口
・・・総務省発行の「地方公共団体の区分」から、中核市以下の地域。
●経済性
・・・内閣府運営の「RESAS」を活用し、生産性の小さい都道府県内の比較的生産性の大きな市区町村。
参考:総務省|地方自治制度|地方公共団体の区分 (soumu.go.jp)
トップページ - RESAS 地域経済分析システム
3.2024年度の取り組み
3.1. 館山市とのコラボイベント実施
東京ミッドタウン八重洲にて千葉県館山市とコラボして、魅力発信、地方創生のきっかけを作るイベントを実施しました。
3.2. インターン生とのディスカッション
DIC(株)をインターンシップで訪問していた高専生と、就職活動のアドバイスや今後同一のイベントがあるかという需要に関してディスカッションを行いました。
3.1.コラボイベント実施
東京ミッドタウン八重洲にて千葉県館山市とコラボして、魅力発信、地方創生のきっかけを作るイベントを3回実施しました。館山市関係者の講演、参加者全員で行うグループワーク、館山市のジビエを存分に味わえる懇親会がセットになったコラボイベントには、のべ約60人が参加し大盛況でした!
3.1.1 イベント実施のきっかけ
千葉県館山市へのヒアリングやディスカッションの中で、「都心から館山へ訪問する契機を増やしたい!」という意見がありました。契機を増やすためにはまず、「千葉県館山市では今こんな取り組みがある」「こんな課題があるので解決してほしい」と発信する場が必要と考え、コラボイベントを発足するに至りました。単発のイベントで終わらせるのではなく、年間を通して館山市に行きたいと思えるきっかけ作りを行い、継続的な活動が出来ればと考えています。
3.1.2 6月末、10月末、2月上旬のイベント実施
年度単位で「千葉県館山市の持つリソース、課題、取り組みを考えるワークショップ」を実施して来ました。
第1回「ワーケーション」第2回「獣害とジビエ」第3回「地域の二次交通」というテーマに対して、地域おこし協力隊やジビエセンターを運営する企業の社長、自治体職員など官民問わず講演を実施しました。
グループワークでは各イベントにあったテーマを設定し、4~6人のグループで話し合いました。館山市の問題に対して、都心の会社員や学生という第三者の目線から出る斬新なアイデアは地方創生に役立てる契機となりました。参加者からは「こんなに魅力いっぱいの場所だと知らなかった」「実際に館山に行きたくなった」との嬉しいお声もいただきました。
懇親会では館山ジビエを含む料理をチカバキッチン東京八重洲様にご協力いただき、ブッフェ形式で提供しました。美味しいジビエを堪能しながらの交流は、普段ではなかなか作ることのできない新たな繋がりを生むことが出来ました。
今後も継続して館山市の課題解決と関係人口創出を並行して実施できるイベントを打ち出していきます!乞うご期待ください。
3.2. インターン生とのディスカッション
DIC(株)へインターンシップで訪問していた高専生(阿南工業高等専門学校・熊本高等専門学校・北九州工業高等専門学校)と就職活動のアドバイスや今後同一のイベントがあるかという需要に関してリモート形式でディスカッションを行いました。インターン生からは、地方創生に対する考え方や地方の現状、若者の流出に対しての意見など地方に住む学生の生の声を聞くことができました。「行きたい企業が地元にないから、本当は地元に残りたいけど都市部に出るしかない。」という意見は、地方過疎化問題解消のカギになりそうです。
3.2.1 インターン生の感想
大学受験・就職活動を経験し、大企業に勤めているMINDSメンバーならではのアドバイスや情報は、「学校にいるだけじゃ知ることができない情報ばかりですごく参考になった。」と大変好評でした!一部抜粋して、感想を紹介します。
●Aさん
今回のディスカッションを通して色々なアドバイスをしていただいた。その中で一番印象に残っている台詞は「将来の自分と今の自分を比較して足りない部分が今伸ばすべき能力である」です。この話を聞くまで学生のうちに何をしておくべかが分からず悩んでいたが考え方が変わり、すべきことが明白になりました。また、いつかできる様になればいいという考えが今できるようになりたいと思えるようになりました。
●Bさん
学校では得られない知識を知ることができ、視野が広がったと感じました。話し合いをすることで、自分の中でこれからの課題がはっきりしました。今回いただいたアドバイスや知識を活かし、就職活動の時はもちろん、就職してからも活躍できる人材になれるよう頑張っていきたいです。
●Cさん
私自身に何が足りないかを発見できたので、残りの高専生活で少しでも補えるように試みようと思いました。語学やコミュニケーション力を伸ばして、色々な人と関わっていきたいなと思いました。自分の将来像をイメージして、それに近づけるよう努力していきたいです。
4.これまでの活動を振り返って
自治体と2年間取り組んでみて様々なことに気づきを得ました。
①自治体は想像以上に企業とのコラボに積極的
自治体というと「堅い」「お役所仕事」といったイメージがありますが、内部の方は想像以上に課題感や不満 を持っています。担当者にダイレクトで聞いてみると、企業の働き方や知識にかなり興味を持っていることが分かりました。官民連携のハードルは想像以上に低いのかもしれません。
②地域事業者と組んだ方が金銭面の柔軟性、影響範囲は大きい
コラボをしたい!力になってほしい!という意見を聞く一方で、イベントを実施する際に困るのが予算です。年度単位で準備しないといけないため新規にイベントを企画しても原資が足りずに頓挫、、、ということは少なくありません。また、自治体という特性上なかなか広報や動き方にも制限が入り、「せっかく準備してイベントをやったのに効果がなかった」なんてこともあります。金銭面・広報・行動などの柔軟性を確保しながら活動するためには地域事業者の協力は不可欠です。地方-首都圏の繋がりだけでなく、人との繋がりも大切だと実感しました。
③自治体×地域事業者×参加者という巻き込みが求められる
上記から地域事業者の柔軟性や影響範囲を活用しつつ、それを制度として活用してもらう仕組みづくりが必要です。「自治体」「地域事業者」「参加者」の三方よしの企画や取り組みが、今後の地方創生には求められます。
5. 今後の活動について
地方創生プロジェクトは”地域のつながりの再構築および、地方-首都圏の繋がりの強化をし関係人口を創出すること”を目的として活動してきました。
今後もこの目的を第一に活動を続けていきます。
①関係人口創出を通したサイクル構築
館山市とPOTLUCK YAESUにてイベントを実施することで関係人口の創出は出来ています。
今後はこの関係人口が実際に知り合いなどと館山にワーケーションや観光で訪問し、更にその知り合いが知り合いと…というサイクルを構築していける仕組みを考えていきます。
②MINDSメンバーのリソースによる自治体の課題解決
ミレニアル世代の特徴として「デジタルネイティブ」という側面があります。そのためSNSやデジタルに対して小さいころから触れており、効果的に広報に生かしている社員もいます。
一方自治体にとって注力したいが出来ていない分野としてデジタルの広報が挙げられます。ノウハウや既存の広告代理店へ依頼をすることでポスターやパンフレットなどの紙媒体は長けていますが、無機質なHPや事実のみを発信するSNSなど、まだまだ広報の余地がある自治体が数多くあります。
そこで自治体の課題とMINDSメンバーの持っているリソースをマッチさせることで、課題を解決しつつMINDSメンバーの自己実現の場として活用し、双方にメリットのある取り組みが出来る土壌づくりへ取り組んでいきます。
最後に、本活動に興味がある方はコチラまで ↓
MINDS運営事務局
E-mail: MINDS2019@outlook.com
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