「大変なのは今だけだから。」が理解できるのはずっと先になってからで。
2週間前のわたしに声をかけたい。
「ちゃんとかけ算覚えられるから大丈夫。
そんなに焦らないで」と。
あんなに怒りながら
かけ算覚えさせなくてよかったのに。
と後悔もしている。
最初の子が生まれたばかりだった頃、
とても大変で、一瞬にして自由がなくなって、
カゴの鳥の気分だったわたしに、
「大変なのは今だけだから。」
と声をかけてくれた人の気持ちが、
今なら分かる。
だけど、
かけ算を覚えさせようと躍起になっている最中や
新生児のお世話で自分の身がボロボロの時には、
先のことなんか考えられない。
「じゃあ、その大変じゃない日っていつ来るの?」
「いつになったらかけ算覚えるの?」
先のことが考えられないから、
今の状態が永遠に続くような気がして、
辛くなる。
新生児の息子をもう少し味わいたかったし、
掛け算も楽しく覚えられたらいいと思ってる。
その大変な今、
母が救われると
母も子も幸せに過ごせると思うのに。
だけど、「大変なのは今だけ」
「かけ算ちゃんと覚えられるよ」は、
「大変な今」の母の心には届かない。
そう声をかけてくれる人の気持ちも
とてもよくわかる。