サウナと瞑想とマインドフルネス
サウナはマインドフルネスなのか?
サウナに入ったときの感覚とマインドフルネスを混同する人を、この1年くらいでよく見かるようになりましたが、これは間違いです。
サウナに入ったときに変化する心身の状態と、マインドフルネスはまったくの別物です。
たしかにサウナに入ると身体が整うような感じになりますし、思考も少なくなる(またはストップ)かもしれません。
この状態をマインドフルネスと呼び、サウナは半強制的なマインドフルネスの瞑想になると言う瞑想の指導者もいます。
本気で言っているのであれば、この指導者は根本的にマインドフルネスを誤解しています。(あえてそう言ってるかもしれませんが)
マインドフルネスとは?
マインドフルネスとは簡単に言えば「今この瞬間の事象に否定せず、ありのまま気づき観ている」「囚われていない」状態のことです。
マインドフルな状態になると「心が落ち着く」「リラックスする」「思考が少なくなる(ストップする)」「感覚が研ぎ澄まされている」ということが結果的に生じることがあります。
マインドフルネスはリラックス?
しかしこれらの状態はマインドフルネスの瞑想に取り組む過程で生じる「おまけ」であり、目的ではありません。(目的にするものでもない)
多くの人がマインドフルネスの瞑想は、リラックスする方法と誤解していますが違います。
一般的にサウナにはリラクゼーション以上の効果はなく、私たちをマインドフルな状態に導くものではありません。
マインドフルな状態は意識的な訓練(瞑想など)によって体現されるものです。何か(サウナなど)によって強制的にその状態になるわけではないのです。
マインドフルネスって何?
詳しく
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サウナで体調は整うのか?
近年はサウナが流行っており、サウナで心身が「整う」と謳い集客している所もあるそうです。
しかしサウナで体調が整うかどうかは実は微妙です。もちろん何を持って「整う」と言うのか?定義によっても違うのですが。
サウナは日常ではありえない高温の空間です。その中に数分でも居れば、細胞的にはストレスが物凄くかかった状態になります。
このストレスが場合によっては私たちの健康に悪影響をもたらすことがあります。
健康でない人にサウナはリスク
既往歴や健康度など個人差はありますが、サウナに長い時間入っていると、頻脈や不整脈、代謝性アシドーシス、血圧不安定、呼気炭酸ガス分圧上昇・低酸素血症などが生じることがあります。
また高血圧や狭心症の人がサウナに入ると発作を引き起こすリスクが上がりますし、急激な体温上昇によって脱水症状や意識喪失が起きることもあります。
実際にサウナが流行るのと同時に、サウナで倒れる人の数も増えていると知人のサウナの経営者から聞いています。
たしかにサウナに入ると、汗をかいて心地良く、スッキリし、心身共にリラックスしたような感覚になります。
ストレスも軽減されます(軽減されたように感じる)から、短時間であれば健康に寄与するかもしれません。多くの人はこれを「整う」と表現しているのでしょう。
サウナで「整う」は錯覚??
しかしこれは錯覚である可能性があります。
サウナのようなストレス空間に入ると交感神経が過剰に働き、心拍数の上昇や発汗などを促します。これらは体温が上がり過ぎないために、必要なストレス反応です。
サウナから出て体温が下がると、過剰に働いた交感神経を鎮めるために、反動で一気に副交感神経が働きます。
この時にセロトニンなどの脳内伝達物質が大量に分泌され、心身がリラックスしたような感覚になるのです。
しかしこれはそのような感覚になっているだけで、細胞はかなりのストレスとダメージを受けています。繰り返し続けると、ストレスやダメージが蓄積され、気づかない間に身体が蝕まれる可能性があります。
サウナはマインドフルネスではない
サウナとマインドフルネスを混同している人は「サウナに入ると思考が少なくなる(ストップする)」ことを根拠としているそうですが、これは間違いです。
サウナに入ると思考が少なくなるように思いますが、実際は思考が少なくなっているのではなく、それまでの思考以外の「何か」に囚われているだけに過ぎません。
その「何か」とはサウナの場合は主に「熱い」といった身体の感覚です。
この熱い感覚に意識を向けると思考はストップするような感覚になります。そのためサウナで「熱い」という感覚に意識を向けなさいと指導をする人もいるそうです。
サウナに入ると囚われが生じる
しかしこの「熱い」は囚われです。思考がストップしたのではなく、逆に思考の中に入り込んだ状態です。(しかも「熱い」に感覚を集中させることはリスクがある)
そこに意識を向けて思考(囚われ)を手放すのはマインドフルネスの熟練者でなければ不可能です。
サウナに入り思考が止まるのは、思考が止まっているのではなく「熱い」に囚われているから思考がストップしたような錯覚に陥っているだけです。
逆に「熱い」に囚われることで、別の思考やイメージで頭の中がいっぱいになるでしょう。本人がそれに気づいていないだけです。
マインドフルネスは「今この瞬間の事象に気づいている」「囚われていない」が重要な要素で「気づいていない」「囚われている」はマインドフルネスではありません。瞑想でもありません。
不安や恐怖が強くなる
ここまでの話がわからずにサウナで思考を疑似ストップさせることを繰り返すと、思考に囚われやすいメンタルになる可能性があります。
思考に囚われやすいメンタルを持っている人は、不安や恐怖が増幅することがわかっています。
たしかにサウナでマインドフルネスを実践することは可能です。
しかしよほどマインドフルネスの訓練をしないと、サウナでマインドフルな状態になるのは難しいでしょう。
初心者や少々瞑想をかじった程度の人では無理です。
サウナに入る動機。それはマインドフルネスになるとか身体が整うとか、余計なものをつけずにサウナをただ楽しめばいいだけです。
心地良いから入るという動機で十分でないでしょうか?
効果があるとかどうかに振り回され過ぎてはいけません。これはサウナに限らず食べ物でも運動でも同様です。
マインドフルネス体験レッスン
マインドフルネスは意識的な訓練やトレーニングをすることでしか身に着きません。
巷に溢れる「目を閉じてぼ~っと息を吸ったり吐いたり」して、瞑想っぽいことをどれだけ行っても意味はありません。
・注意をどこに向けるのか?
・どこに集中するのか?
・今ここで何が起きているのか?
・何に気づくのか?
などを意識してコントロールすることがマインドフルネスの基本実践となります。
マインドフルネスの基本実践を続けるだけでも心の変容が起きて、思考や行動が根本から変わります。これは人生が変わることを意味します。
それを体現するためには、知識を詰め込んだり、頭で考えたり、やみくもに瞑想に取り組めばいいものではありません。
正しいプロセスで段階を経て、取り組む必要があります。
そしてこのプロセスは一人一人違うものです。考えてみれば当然ではないでしょうか?
あなたや私たちは一人一人、性格や考え方、抱えている悩みや問題、身体の状態、年齢、ストレス度、目的、生活習慣、健康状態などが大きく異なる尊い存在です。
一人一人が「これだけやってれば効果がある」というマニュアルを当てはめることが出来ません。
つまりあなたが心と人生の変容を望むのであれば、あなたに合ったマインドフルネスの実践や瞑想に取り組まないといけないのです。これはマインドフルネスに限らず、ピアノでも水泳でも同じことが言えるでしょう。
このような理由から、大阪マインドフルネス研究所では、マンツーマンによるマインドフルネスのレッスンをお勧めしています。
マンツーマンであれば、あなたの状態をしっかりと見極めて、あなたの目的や状態に合ったマインドフルネスのレッスンを提供することが可能です。
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