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【ファッション業界編】伸びているアカウントは活用している!? LINE攻略に欠かせない『リッチメニュー』を分析した結果

初めまして、点心LABの研究員Mです!
持ち回り制で更新しているこのnoteもついに自分の番が回ってきました…!笑

今回はLINEの分析記事ということで、ファッション業界に絞って"リッチメニュー"に関する比較調査を実施しました。
ファッション業界でない人でも、小売り業界であれば参考にできる内容もありますので、是非ご一読ください。

本記事は、「リッチメニューって何?」という人から「企業のマーケティング担当として普段からバリバリLINEを運用しています!」という上級者さんまで広く使える情報ですので、ぜひ最後までご覧ください(*^^*)

1.LINEのリッチメニューってなに?

このnoteを読んでくださっている人の中にはそもそも【リッチメニューとは何か】知りたいという方もいるかもしれませんので、ご説明します!
※「知ってるよ!」という方は読み飛ばして頂けましたら!

LINE公式アカウントの機能の一つである「リッチメニュー」とは、LINEのトーク画面下部に表示されるメニューのこと。

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↑リッチメニューイメージ画像(引用:LINE公式サイト LINE for Business https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20180731-01/

タイル状に画像が分割されており、
●各箇所をタップすると任意のWEBページに遷移させる
●特定のテキストをトーク上に打ち込ませる
●割引クーポンを利用させる
など、さまざまなアクションを促すことができます。

各タイルの分割数はテンプレートの中から選べるので、
【左右に2分割するレイアウト】や【6つに分割するレイアウト】など、LINEで達成したい目的に合わせてレイアウトを設定できます。
※LINE Official Account Managerの場合。

小まめに更新することも可能なので、キャンペーン期間中には「キャンペーン用のリッチメニューを設定する」など、自由度の高い使い方ができる特徴があります。

リッチメニューの更新は【友だちへ通知されない】ので、更新すると同時に【メッセージ配信】をして、気付かせることも重要です。


他の主なLINEの機能と比較すると以下のような位置づけになっています。

①メッセージ:友だちへの【通知】を伴うコンテンツ(通知をONにしている場合)です。友だちが見てくれる可能性が高く、LINEといえばメッセージ配信のイメージが強い人も多いはず。

②タイムライン:友だちへの【通知】を伴わないコンテンツです。
ユーザーがタイムラインのメニューボタンを押さないと(基本的には)見れません。削除しない限り過去のタイムラインがすべて蓄積され、最近友だちになった人も過去分を見返すことができます。

③リッチメニュー:タイムラインと同様に友だちへの【通知】を伴わないコンテンツですが、過去のリッチメニューは見れません。
トーク画面の下部を占めておりユーザーの視界に入りやすいことから、特にユーザー目線を意識し、ニーズに合った内容を配置することが重要です。

補足ですが、リッチメニューは必ず設定しないといけない訳ではないです。大企業のLINE公式アカウントでも、リッチメニューを設定していないアカウントも多くあります。

とはいえ、スマートフォン上の画面占有率が高く、ユーザーの注意を引きやすいことから、LINE運用では非常に重要視されているコンテンツです。

〚補足〛
リッチメニューの仕様についてさらに詳しく知りたいという方は、以下の公式サイトに情報がまとまっているのでこちらをご覧ください。
https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20180731-01/ 


今回はリッチメニューに絞った内容を記載していますが、後日ファッション業界のタイムラインについても特集予定です。こちらもぜひお楽しみに:)


2. ファッション業界のLINE公式アカウントを調査!

さて、ここからは調査の内容をご紹介します。
実際に各企業のアカウントを友だち登録して、1アカウントずつ見ていき、

●リッチメニューがどのくらい利用されているか?
●利用している企業の活用法と友だち数の伸びに傾向はあるか?

など、ファッション業界のLINE運用のセオリーを探っていきます。

今回、分析対象とした50アカウントの【友だち数】については以下のグラフの通り。

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今回はファッション系のLINEアカウント50個に焦点を当てて調査しました(なお同内容で住宅業界を対象にして調べた記事もあります。皆さまの企業形態や興味に近い方をご参照ください https://note.com/mindfree_lab/n/na549c48af76f )。

対象アカウントは、友だち数が50万人以下のアカウントから1,000万人を超えるアカウントまで、極力満遍なく調べることを意識しました。

▼調査対象アカウント▼

ギャップ ジャパン、CALVIN KLEIN、PANDORA、BEAMS、プーマ ジャパン、アディダス ジャパン、洋服の青山、スーツの 「はるやま」、LACOSTE、クロックス、Levis、ナイキジャパン、ライトオン、オンワード・クローゼット、mizuno、ハードコアチョコレート、RyuRyu(リュリュ)、ラシット、バースデイ、ワコール、ZARA、ViS(ビス)、DoCLASSE ドゥクラッセ、ピーチジョン、ハニーズ、ニコアンド、アベイル、ワールド、un dix cors アンディコール、URBANRESEARCH STORE、TOMMY HILFIGER、H&M、ベイクルーズ、しまむら、アース ミュージック&エコロジー、Samansa Mos2、ローリーズファーム、ナノ・ユニバース、ユニクロ、サマンサタバサグループ、AOKI メンズ、JINS、ジーユー、CHANEL BEAUTY、LOUIS VUITTON、ドルチェ&ガッバーナ、PRADA、ロペピクニック、Bershka、ORiental TRaffic

以下の調査結果では
友だち数が1,000万人以上のアカウント群を【Aグループ】、
友だち数が50万人以下のアカウント群を【Fグループ】とし、
友だち数別にA~Fのグループ名で記載していきます。

本記事内での 保有友だち数別 アカウント規模の定義
【Aグループ】10,000,000人 ~
【Bグループ】 7,500,000人 ~ 9,999,999人
【Cグループ】 5,000,000人 ~ 7,499,999人
【Dグループ】 2,500,000人 ~ 4,999,999人
【Eグループ】  500,000人 ~ 2499,999人
【Fグループ】      ~  499,999人

3. リッチメニューはファッション業界でどのくらい使われているのか?

ファッション業界にいる方で「LINE公式アカウントをやってみよう!」という方が、まず考えるであろう「リッチメニューってみんな使ってるの?意味はあるの?」という疑問について調査していきます。

まずは、「友だち数が500万人を超えるアカウント」と「友だち数が500万人を下回るアカウント」で、リッチメニューの活用状況を比較しました。

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結果、実際に何かしらのリッチメニューを設定していたのは

●「友だち数が500万人以上のアカウント」のうち82%、
●「友だち数が500万人以下のアカウント」のうち71%。

全体的にリッチメニューの活用率は非常に高く、ほとんどの企業がリッチメニューを設定している
ことがわかります。
そして、友だち数が500万人以上のアカウントが、リッチメニューの活用率が11%高い結果に。

さらに細かく「友だち数」別に数値を確認していきます。

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これを見ると、友だち数50万人以下のFグループのみリッチメニューの活用率が50%を下回る結果になりました。

以上の調査結果から、これからファッション業界でLINE公式アカウントを作成する方は、【リッチメニューを設定した方が良い】と判断できるかと思います。

※「友だちの増加施策には、リッチメニューの設定が必要」という訳ではなく、「友だち数が多くなるようなアカウントでは、リッチメニューを設定している傾向にある」ということです。

必ずしも【友だち数が多い=リッチメニューの設定】ではありません。

3. リッチメニューにはどんなコンテンツを設定している?

【友だち数の多いアカウントのほとんどがリッチメニューを設定している】ということはわかりましたが、それでは各社一体どんなコンテンツを設定しているのでしょうか?

今回調査した中で特に多かったのは、以下の8コンテンツでした。
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▽オンラインショップへの誘導リンク
▽セール情報の紹介(WEBページへリンク)
▽ピックアップアイテムの紹介(or商品検索)
▽ID連携(自社アプリとの連携)
▽自社アプリへの遷移リンク
▽店舗検索リンク
▽スナップ・スタイリング(着用紹介)ページへのリンク
▽ランキングページへのリンク

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詳細な数値は以下の棒グラフ表の通りです。

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友だち数の大小を問わず、特によく掲載されていたのは「オンラインショップへの誘導リンク」「セール情報の紹介」「ピックアップアイテムの紹介」です。

全体的に購買に直接繋げるようなコンテンツが多く、【今一番押し出したい商品を紹介】→【オンラインショップに誘導】というフローを、意識的に作っていることが伺えます

今この記事をご覧の方で、まだリッチメニューに掲載する情報が決まっていないという方は、まず上記のコンテンツから設定してみるといいかもしれません。

また、上記の棒グラフからある2つのグラフをピックアップすると、最近の業界動向が感じ取れる面白い傾向が見えてきました。

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リッチメニュー上で、

●オンラインショップへの誘導リンクを設定しているアカウントは平均54%
●店舗検索リンクを設定しているアカウントは平均5%

実に50%近い差があり、全国に店舗展開しているアパレル企業であっても、オフラインの店舗検索リンクよりも【オンラインショップへの誘導リンク】を優先して設定していました。

全国にたくさん店舗を持っている企業は、店舗検索リンクを設定してしまいそうですが、それよりも「良いな」と思ったらオンラインショップを見てね!というフローの方が【LINE公式アカウント】との相性が良さそうです。

例えば、オンラインショップへの誘導はLINEなどデジタル施策で導線を作り、オフライン店舗への誘導はチラシやDMを活用する…という使い分けも考えられそうですね。

4. その他のリッチメニュー事例

ここからは、多数派ではないものの 今回調べていた中で特にこのリッチメニューの使い方は参考にできそう!と思った事例をピックアップしてご紹介したいと思います。

①ジーユー

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友だち数が2,000万人を超える超巨大アカウント「ジーユー」ではアプリのダウンロード促進を行っていました。
前述のオンラインショップへの誘導リンク同様、デジタル上の別のコンテンツに誘導する使い方です。

リッチメニューをタップすると、アプリのダウンロード画面が立ち上がり、そのままダウンロードボタンをタップするだけでアプリを入れてもらうことが可能です。

【①リッチメニューをタップ】→【②WEBサイトでアプリの良さを伝える】→【③アプリのダウンロード画面へ】といったフローではなく、直接ダウンロード画面が表示されるので、ユーザーにとってストレスが少なく、CVに繋げやすいメリットがあると考えられます。

②ラシット

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こちらは大胆な1タイルで作られたリッチメニュー。
タップするとライブ配信のアーカイブページに遷移します。

実は「アパレル業界×ライブ配信」は、今ライブコマース市場で非常に注目されている組み合わせです。生放送でおすすめの商品を紹介し、リアルタイムにユーザーとやりとりしつつ、購買意欲を掻き立て、その場で売り上げに繋げていきます。

「ポケットにはどれくらい物が入りますか?」「この服とこの服を組み合わせるとどんな感じか見たいです!」など従来オンラインショップだけでは答えられなかった細かい質問・要望にも応えやすく、購入の後押しがしやすいです。

この「ラシット」のLINEアカウントではライブ配信直前にはリッチメニューが次回の配信予告に切り替わっていたりと、小まめな更新も行われている様子。特にコロナ禍で外出機会が減っている昨今、非常に効果が見込めそうな施策だと感じました。

③JINS

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メガネ販売を中心に展開する「JINS」では7分割のタイルでさまざまなコンテンツを発信。特に「似合い度判定」では、自分の顔写真をLINE上で送信するとJINSオリジナルAIがメガネの似合い度スコアを算出し、自分に似合うメガネを提案してくれます。

少し上級者向けの設定にはなりますが、これは【自動応答機能】を組み込んでおり、以下の流れでコンテンツが表示されます。

①リッチメニューの「似合い度判定」をタップするとトークルームに"> JINS BRAIN"というテキストが打ち込まれるように設定する

②ユーザーから送られたキーワード(今回だと"> JINS BRAIN")に対して、どのような内容を返信するかをあらかじめ設定しておく

③設定に従い、「メガネを装着した顔写真をUPしてください。(+画像)」という内容を自動で返す
といった仕組みになっています。

店舗に行かなくても、【LINE上で診断】→【似合う商品をレコメンド】→【オンラインショップに繋げる】 というフローができていますね。

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LINE公式アカウントでしか体験できない価値も提供できて、非常に面白いコンテンツですね!

④ギャップ ジャパン

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最後に「ギャップ ジャパン」のリッチメニューをご紹介します。

こちらは2画面のタブ切り替えができるリッチメニューです。
上記画像内の「ONLINE STORE」をタップすると、以下のような構成に切り替わります。
※2画面の切り替えは、LINE Official Account Managerでは現状できませんので、気になる方は弊社へお問い合わせください。

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①営業時間やスナップなどの情報
②カテゴリ別のオンラインストアリンク

と切り分けることで情報量を増やしつつ、非常に見やすい構成になっています。

8タブ以上設定したいという場合にはこのような2画面切り替えもおすすめの方法です。

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いかがだったでしょうか。
ユーザーのニーズに合わせたリッチメニューを設定できれば、ユーザーに「さらに自社のことを知ってもらえる」「オンラインショップで直接的な売り上げ増に繋げられたり」とさまざまなメリットがあります。

あまり重視していなかったという方はこの機会に自社のリッチメニューの見直しをしてみてもいいかもしれません。


次回のLINE分析では同じくファッション業界を対象に、「タイムラインピックアップ編」をお届け予定です。

もっとこんな内容が知りたい!などあればお気軽にコメントいただけると嬉しいです。いいねもとても励みになります!笑

それではまた次回の記事でお会いしましょう(*^^*)/
Thank you and have a good day!

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研究員M
2015年に新卒1期生として​MindFreeに入社。​
ソーシャルメディアマーケティング部の​SNS運用ディレクターとして、​インフラからコスメ、メーカー、住宅業界など幅広い企業のSNS運用に関与。

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