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#3. もし気分が落ちていたら、人の失敗談を見て元気出してください。
誰にだって思い出したくない失敗や
過ちなんてものはありますよね。
例えばそのときは
「それが正しいんだ」と思っていても
今振り返ってみると
「あの時はなんて愚かなことをしていたんだろう…」
なんて失敗談や黒歴史と呼べるような
経験があるかと思います。
(なかったらごめんなさい。)
私にもあります。
でも、それは若気の至りで
やんちゃしていたとか、
そんなかわいかったものではありません。
今回はそんな過去の経験と
そこから学んだこと
失敗を引きずらずに前に進む考え方などを
話していきます。
怪しい世界に両足を突っ込んだ
私は過去にSNSで知り合った方の繋がりから
ビジネススクールという類の
コミュニティに所属していたことがありました。
(入会するだけで50万円)
ビジネススクールとは簡単にいうと
SNSを使って個人でお金の稼ぐ方法を
教えるところです。
X(旧Twitter)などで、
「お金の稼ぎ方教えます。」
といったアカウントを見たことが
あるかもしれませんが、それです。
もうそれだけで世間的には
めちゃくちゃ怪しい、胡散臭いものと
捉えられているのではないかと思います。
実際に私はそれを本気でやっていました。
これがまさに私の黒歴史です。
会社員という枠組みから抜け出して
給料ではなく個人でお金を稼いでやるぞ!
そんな意気込みで3ヶ月という
短い間でしたが、SNSでの情報発信に
精を出していた時期がありました。
あの頃は自分にとって
生きる上での根幹ともなるような哲学を
完全に勘違いしていたと、
恥ずかしながら思います。
ここでいう哲学とは
仕事とは…?
お金とは…?
人生において本当に大切なものとはなにか。
etc…
そんな感じのものだと思ってください。
お金を稼ぐ怪しいアカウントの実態
実際にその3ヶ月
なにをしていたのかというのを
簡単にですが包み隠さずお話しします。
スクールに入ると始めに
メンター(ただの先輩)が決められて
その人からいろいろと教わることになります。
まず初めにやったことは
「徹底的に自己理解を深める」ということです。
レポート用紙10枚くらいのワークをやり
ひたすらに自分のことを掘り下げていきました。
好きなこと、嫌いなこと
褒められたこと、やりたいことを
各100個書き出す。などなど
なんでそんなことをやる必要があるのか。
それは自分が世の中に提供できる価値は
どんなものがあるのかを自覚するため。
そのベースがあった上で
メンターや、コミュニティ内の
経営者の方々からお金の稼ぎ方(SNSマーケティングや情報発信のやり方など)や
マインド面の考え方などを教えてもらい
それをブログやSNSで
横流し的に発信していました。
それでどうしてお金が稼げるのか?
と思いますよね。
それはそこで教えていたものが
教わった稼ぎ方を人に教えて
お金をいただくという
ビジネスモデルだからです。
教えるといっても、直接的なものではなく
自分でコンテンツを作り
有料で販売をします。
これがいわゆる情報商材と呼ばれるものです。
一口に稼ぎ方の情報商材と言っても
500円程度のものから、数万円するものまで
いろいろとあります。
値段が高ければ情報量も多いですし
サポートもあるとはいえ、
なんでこんなに高いのか。。
それはお金を稼ぎたいと思っている人が
多く、市場のニーズがある。
というのが1番の理由かと思いますが
単純に3万円の教材を買い
それを使って3万円以上を稼ぐことができる。
そう思うと、お得だと考えてしまうのが
人間の愚かしい性というものです。
(こういったとき、大抵がうまくいく想像しかしなくなるものです)
実際はそんなに簡単にはいきませんがね。
詳しく話せば他にも色々ありますが
構造としては大体こんな感じです。
教わりたい人がいて、教える人がいる。
教える代わりに対価をいただく。
全うな表現をすると
教育ビジネスの類と言えますが
情弱ビジネスには変わりありません。
決して詐欺というわけではないし
私自身教えることも苦ではないので
かなり本気になって個人のビジネスを
確立しようと取り組んでいました。
でも3ヶ月以上
続けることはできなかった。
どうしてそんな短い期間で
やめてしまったのか。
それは、その行為そのものが
精神をすり減らし、人として健全な状態では
とてもいられなくしていたからです。
結果を求めるばかりで、睡眠時間を削り
とにかくコンテンツ作成。
そのせいで情緒は不安定になり
なにかあるとすぐにイライラ。
仕事の生産性も上がらず
前向きにがんばっているはずなのに
メンタルは上がり下がりの乱高下
妻や子供たちに対しても
ひどい態度で接してしまっていました。
(あの時は本当にごめんなさい。。。)
さすがに、自分でもこれはおかしい。
このままではやばい。と
辛うじてブレーキをかけることができたので
スクールも辞めてSNSのアカウントも削除
自分にとって本当に大切なものはなにかを
改めて見つめ直すことにしました。
こうして私の黒歴史は幕を閉じます。
この結果は必然だった。
どうしてこんなことになったのか。
その答えはこの一言に集約されます。
「結果しか求めずに行動したから」
お金とは、非常にわかりやすい形の結果です。
それを稼ぐという行為そのものが
結果を求めることが前提になっている。
だからどんなやり方をしても
その前提がある限り行動する意味は
変わりありません。
「結果を求めることのなにがいけないの?」
そう思うかもしれません。
でも申し訳ないですが
それは完全に間違っています。
人がストレスなく主体的に物事を成すための
行動原理から考えると
そう言わざるを得ないのです。
なぜそんなことが言えるのか。
大事なことなので少し説明させてください。
人はなにか行動をするときは
必ずその理由がありますよね。
重要なのはその理由の部分。
それが結果を求めてやる行動は
「しなければならない」 こととなり
(これをhave to と言います)
結果に関係なく、
その行動そのものが楽しい
そういったものが主体的な
「したい」の行動となります。
(これをwant to と言います。)
人はこのhave to ではなく
want to で生きることで
初めて主体的な行動ができるようになるのです。
(ここを詳しく話すと長くなるので
別の機会に説明します)
あのときの私はこのhave to に
100%全力で行動していたからこそ
自分で自分を精神的に追い詰めることになっていました。
もちろんそんなこと望んでもいないし
自覚があったわけでもありません。
でもhave to にまみれると必ずそうなります。
これが私の失敗の原因です。
(この勉強代が数ある失敗の中でも
一番高かったですね。)
失敗からでないと学べないことがある
でも、この経験から学べたことは
数多くあります。
マーケティング、心理学、マインド面の
知識的なことはもちろんですが
お金とはどんなものか。
働くということはなにか。など
自分の哲学を深めるための
大きな経験になりました。
なにより、世間的に怪しいと
思われているSNSでお金を稼ぐということを
実際に経験することで
そのあたりのリテラシーは
確実に上がりました。
それは日々の買い物や営業を受けた時など
なにげない判断から日常に活かされています。
これはただ会社員をやっているだけでは
まず身につけることはできなかったことだと思います。
そんなこと言っていると、もしかしたら
「楽観的すぎる!」
と言われてしまうかもしれませんね。
うーん。
見方によってはそうかもしれませんね。
確かに、あの時情緒不安定な私の言動で
迷惑をかけてしまった、妻や子供たち、
会社の人たちには
本当に申し訳なく思っています。
実際に面と向かって謝ったりもしました。
でもだからこそです。
変えられない過去をいつまでも考えるより
いくらでも変えられる未来に向かって
私は進んで、その失敗をこれからに活かします。
そうすることでしか
本当の意味で過ちを償うことはできないと
私は思っています。
それでいいんですよ。
誰かに後遺症が残るケガをさせたり、
精神的に追い込んでうつ病にさせたり、
取り戻すことのできないことをしたわけではないのですから。
最後に一言
まとめとして、
忘れてはいけないことを伝えておきます。
頭の片隅に入れておいて
ふとしたときに思い出してください。
成功から学ぶ事より、
失敗から学べることの方が格段に多い。
それははっきり言えます。
だから失敗を恐れないでください。
失敗したとしても、
それは前に進んでいる証です。
宇宙兄弟のムッタの言葉を少しお借りします。
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「本気の失敗には価値がある」
まさにその通りの言葉だと思います。
もし、なにかに失敗して落ち込んだり
気が滅入ってしまうことがあったら
これを読んで少しでも顔を上げて
上を向いてください。
あなたたちの進む明るい未来は
地面には転がっていないよ。
それではまた。