40歳になった。子供を育て、仕事をし、自分なりに一生懸命生きてきたけれど、ずっと価値観が合わないと思っていた夫とは、ついに別れることになってしまった。 割とドラマチックな人生というかずっと昔から波瀾万丈だと思うけれど、そんなもの望んでなかった。 アニメのあたしンチみたいな家族を作りたかった平凡でいい穏やかな毎日がほしかった。 今日のごはん、美味しいねとか、家族で馬鹿な話して笑い合える、それだけでよかったんだよ。 夫との食事は常に戦いだった。やたらしつけしつけうるさい
皆さんもご存じ、かぐや姫。竹から生まれ、美しく育ち、数多くの求婚者に無理難題な宿題を言い渡し、最終的には月の使いが迎えにきて帰ってゆく。 僕の好きになった人がその21代目に当たるなんて、月の世界の者なんて急に言われて、へーそうなんだね、そりゃすごいやなんてすぐに飲み込める人っています??いないと思います。 彼女は、突然の転校生でした。高校3年の5月、受験で大変な時期に転校だなんて気の毒になあと思ったのは覚えています。名前も月野美麗なんて芸能人のような名前にも関わらずあまり
#2000字のドラマ 他者から見たら、優の立場はどう捉えられるのだろう。いじめと言うには少し重く、でも平和かと問われたら違う。入学祝いで買ってもらったばかりのプーマのスニーカーを履きながら気合いを入れる。 一生懸命自転車をこいで、着いた学校の門の前でいつも優は少し身構える。今日は、ちゃんと笑えるかな。入学してすぐに仲良くなった、萌とナオは基本優しいけどサバサバしていてたまにきつい。優は、幼なじみの悟につい愚痴ってしまう。「2人の笑いについてけないんだ。無理やり笑ってもう顔
あの時私が自分を守るにはピエロになることだった。 大学生になったばかりの私は、とにかくありとあらゆる場所に出向いた。そして、モノマネをしたり変顔をしたりしてまず同性と打ち解けた。自分で言うのもなんだけど、私は普通にしてたらわりかし可愛い方だったしスタイルも悪くなかった。普通よりそこそこ可愛いって1番モテ位置にいるから自分がわりと男受けすることも知っていた。そんな奴が更に女子力全開にしたら女子から総スカンを食らうことは目に見えていた。だから私は3枚目をとにかく演じた。 それ
なんか言い方可愛くない?いや、可愛くないか。同じ障害ある方こんばんわ。違う方、偏見に満ちた方もこんばんは。私は、言わずと知れたADHDガール。いや、もうババアかしらね。 物心ついたときから、忘れんぼう。常にどこかに心や脳が置き去り。誰も彼もが大抵、頭おかしい人扱いをしてくるのは理不尽だなぁと思い続けてウダウダ生きてきたらこんな年(齢40)。 たまに、上手に生きることができない、他人とうまくやれない自分が嫌になって全て投げ捨てて死んでしまいたくなることもある。メモしたのに忘
高校生になったら、ずっと暗くて面白みのなかった自分から脱却して、素敵な人と恋をして毎日を謳歌したいと思っていた。 最初のうち、その変身願望は随分とうまくいってクラスメイトにも3枚目キャラで接したり、とことん自由でいたことでいじめなどにも合わず、適当にクラスメイトに紹介された男の子と付き合ったり、ひととおりの経験もした。正直言って初めてのエッチはただ痛いだけだったし、その時の彼のことをほんとに好きだったのかと言われたら疑問符しか出ない。好きだよ好きだよと言われながら腰を振られ