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令和に八朔祭は消滅するのかー300年続く祭りを次の世代へ渡す使命ー

特別編 祭りを行う上での形式(体制)について 
〜大阪府 岸和田だんじり祭から学ぶこと〜

持続可能な組織を目指して


伝統を次の世代へと継承させるためには、持続可能な組織づくりが必要不可欠です。

この持続可能な組織づくりは、参加者各々の役割を1つ1つ明確化させて、「自分の責務を全うしなければ!」という帰属意識を与えることによって可能になると考えます。

前述のような、持続可能な組織づくりをしている「岸和田だんじり祭」における組織運営について紹介します。


参考資料:岸和田だんじり祭りと地域生活に関する研究
http://urban.eng.osaka-cu.ac.jp/graduate/masterthesis/2012/master/031.pdf


参考資料:岸和田だんじり祭の組織論
ー祭礼組織の構造と担い手のキャリアパスー
https://www.jstage.jst.go.jp/article/soshioroji/57/1/57_21/_pdf/-char/ja




上記の資料で注目していただきたい点は、年齢ごとに役割が明確化されている点です。

このように、個々に役割を明確化させるとともに、生涯にわたり責任をもって自分の役割を果たさなければならないと自然と思わせる組織づくりになっていることで、持続可能な組織運営をしていることが分かります。

このような組織運営は、那珂湊における以下の2つの問題を解決できるのではないでしょうか。

①後継者を育成する

 那珂湊の祭りでは、子供会の祭り組織への関わりが弱くなっている町内があったり、子供が少なく大人だけでお祭りを行っていたり、特定の人だけが継続的に重要なポストについていたりしています。

この状況では、祭りの必要な役割を全うできる次世代の後継者がいなくなってしまうのではないでしょうか。

もちろん自分の責務を全うし祭りを楽しむこと、そして自分の町内を滞りなく運行させることができているのは、祭りを支え続けている皆さんの賜物であると感服しています。

ただし、次世代の後継者が育たない限り、皆さんの跡を継ぐものはいなくなってしまい、祭りが皆さんの代で終わってしまうと危惧しています。

そこで、岸和田のように子供に対して明確な役割を与えるとともに、年を重ねていくごとに個々の役割において祭り運行への責任を大きくしていくことで、帰属意識を育み安定的な後継者の育成をしていくべきではないでしょうか。

②移住者を呼び戻す

 那珂湊から移住してしまい、祭りの時だけお祭りに参加する人はたくさんいます。

ただし、その人数よりも、移住して参加しなくなってしまった人の方が多いと感じます。

そのような問題を解決するためにも、それぞれの年齢ごとに役割を明確化させ、「那珂湊の祭りには絶対に帰って、絶対に参加するんだ」という帰属意識を育み、安定的な人材育成をするべきではないでしょうか。

まとめ


結論として、小さい頃から役割を明確化させ、帰属意識を育み、次世代の後継者を育成することができるような、持続可能な組織づくりをしていく必要があると考えます。


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