令和にみなと八朔祭は消滅するのか −300年続く祭りを次の世代へ渡す使命−
「夏といえば、祭り」
そう思われた方は、ご一読いただけると幸いです。
また、そうでなくとも、那珂湊八朔祭りに関わる全ての方に、ぜひご一読いただきたいです。
期待と危機の祭り
期待
本文執筆者は、那珂湊育ちで、祭りをこよなく愛する若者です。
夏休み直前になると、学校では、「○○町が一番だから!」、「いや、うちの彫刻の方やべーから」と言いあったり、廊下ではみんなでこぞってもみあいをしたり...
とにかく、夏と言えば、祭り、夏休みと言えば、祭りで、
「夏」を語る上では、祭りは必要不可欠でした。
そんな祭りが終わってしまうと、空耳でお囃子が流れ続け、早く来年の夏がこないかな~と、当たり前のように開催される祭りに対して、期待感しか感じていませんでした。
しかし、最近の祭りは、期待感よりも危機感を感じます。
危機
那珂湊では、少子高齢化の進展、商店街の衰退などあらゆる問題が生じていて、祭りの継承が危機的状況にあると強く感じています。
そう言われても、「なにが問題なの?」、「いやそんなわけ」と思う方もいらっしゃると思います。
また、改革委員会においても、継承に向けた議論が進んでいると思います。
ただ、ここで言いたいのは、鍋の温度が上がっているのにもかかわらず、それに気づかず、煮あがってしまい、死んでしまうという「ゆでがえる」のたとえ話がありますが、そのような状況に那珂湊の八朔祭りがあるのではないか、ということです。
つまり、このまま継承の危機に気づかず、変革が進まないまま、なくなってしまうのではないか、ということです。
私は、次の世代までには、現行の形式での継承ができなくなってしまうと考えています。
祭りに関わる全ての人が鍋の温度が上がっていることに、気づいて、慌てて飛び出す必要があると思います。
そこで、鍋の熱し具合を把握するために、次の世代までに継承ができなくなると考える要因を全7回にわたりテーマごとに掲載し、問題意識の共有や議論をしたいと考えています。
当然ながら、一部で祭りの継承に向けた会議や勉強会が実施されていると思います。
また、この意見に対して反対の意見が多いことも承知していますし、何様だと思われるかと存じます。
ただ、私がここでしたいことは、祭りに意見のある人全員での問題点の共有と議論です。
これをご覧の皆さんで、掲載するテーマごとに議論したいと考えております。
匿名性の高いネットだからこそ、那珂湊の共有の文化資源である祭りに対して、意見のある皆さまが対等に話すことができると考えています。
皆様としたいこと
この報告書の掲載理由は、
「①祭りの関係者全員が対等であることを前提に、祭りの問題点の共有と議論を行いたい」、
「②祭りが危機的状況にあることを共有したい」からです。
たしかに、問題点を共有したり、議論したりするだけでは、意味がないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、精神心理学者のフロイドは、「氷山モデル」で、「私たちには普段見えていない世界(無意識)がある」と述べており、その見えていない世界(無意識領域)は学習や気づきがなければ、見えてこないと主張しています。
そこで、報告書を通して、祭りにおける無意識領域(問題点)を共有させていただくとともに、本文をご覧になっている皆さんによるコメント欄でのご意見を通して、議論の活性化や無意識領域(問題点)の開拓あるいは発見をしていきたいと考えています。
そして、ここでの議論を祭りの変革に活かしていただければと考えています。
結論
この報告書を多くの方にご一読いただいて、祭りが存続の危機にあることを感じていただくとともに、祭りに関わる皆さまで、対等的かつ建設的な議論を行いながら、変革のために行動していきたいと考えています。
また、この報告書は皆さんのご意見があって、有意義なものとなりますので、様々なご意見をコメント欄に頂戴できれば幸いです。
また、祭りの関係者の皆様に、共有していただければと思います。
『みなと八朔祭りが後世にわたり継承されることを望みます』
★告知
報告書は、8月27日明神町様により執り行われる社頭祭までに、全7回にわたり掲載する予定です。
次号は、5月下旬の掲載を予定しております。
★おねがい
①祭りに関わる皆さまに、共有・拡散していただけるとありがたいです。
②1分程度で終わる内容ですので、簡単なアンケートにご協力いただけると幸いです。
定期的にアンケート結果の確認を現在でも行っております。
(最終確認日:2023年8月7日)