祖母の知恵は人類の知恵
「ちゃんと規則正しい生活をせんといけんよ」
最近になって、小さい頃祖母によく言われていた言葉を思い出す。
ご飯は30回噛みなさいだとか、帰ったら手洗いうがいしなさい。早寝早起きしなさい。夏休みの宿題はちゃんと先にやりなさいよ。などなど
誰しも一度は言われたことがあるだろう。
そしてそれに従順に従う子どもは少なかったはずだ。
かくいう僕も例にもれず「うるさいなあ」と思っていたクチだ。
それから十数年たった今。
「健康」を気にするようになり、祖母の教えがいかに理にかなっていたかを実感している。
- ご飯は30回噛みなさい
咀嚼回数を増やすことによって満腹中枢を適切に刺激し、不必要な食べすぎを防ぐ。
- 帰ったら手洗いうがいしなさい
外気から付着したウイルスなどを洗い落とし、風邪を含め各種体調不良を予防する。
- 早寝早起きしなさい
生活リズムを整え、主時計/抹消時計を揃えることで、活動的な働きができるようにする。
なにも祖母は、自分の好き好む考えを押し付けていたわけではない。
それまでの人類の歴史の中で検証を重ねられてきた、「健康」を維持することに寄与するであろう行動パターンが言い伝えられているだけ。
いわば人類の知恵だ。
当時も、正しいことだと頭では分かっていたはずなのだが、素直に聞くことのできない自分がいた。
美味しいものをもっとたくさん食べたい。手を洗うことより今すぐに遊びたい。まだ眠たくないしずっとゲームをしていたい。
幼かった僕は、これらの幼い欲望たちと
仲良くしたかったのだ。
「あの時もっということを聞いていればなあ」
なんて今になって後悔することもある。
でもおそらく祖母はこう言うだろう
「後悔先に立たず。こうすべきってことが分かったんなら、今からそうすればいいんよ。」
優しい優しい祖母だった。
これからはちゃんと言うこと聞くね。
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