裏切りの目的は？

　

　私は兵庫県民ではないし、縁もゆかりもありません。住んだことはおろか、行ったこともない。だから、完全に部外者です。その私がなぜ、この兵庫県政のごたごたに興味を持ったかというと、私は時事系のユーチューブが好きでよく見てるのですが、去年の夏くらいからこの兵庫の県政を扱うのが増えて、まあなんていうか、この展開がすごくって…。
　
皆さんご存じかもしれませんが、大まかな流れをいうと

　元県民局長が知事のパワハラを告発する文書をマスコミ等に送付

　知事側はそれを公益通報ではなく怪文書として制作者を捜索

　元県民局長が特定され、パソコン等が押収される
　その中に県民局長の私的文書もあった

　一部の幹部職員はその文書をコピーし持ち歩いていて、折にふれ人に見　せていた

　知事は文書を「嘘八百」などと非難し、定年退職の元県民局長の退職を取り消し、処分を行う。

　知事が怪文書とした告発の中に事実があったことが判明

　知事のパワハラを精査するため百条委員会が設置される

　元県民局長が私的な文書を百条委員会で公表しないよう弁護士を通じて申し入れ

　百条委員会での証言予定の前日、元県民局長が「一死をもって抗議する」
との文書を残し自死
　
　百条委員会の会期中に、県議会全会一致で知事への不信任案が提出

　知事は失職を選び、兵庫県知事選が行われる

　選挙に本人の当選を目指さないNHK党の立花氏が、斎藤氏を応援するために立候補　２馬力選挙といわれる

　選挙に影響を及ぼす可能性があるので、選挙期間中は百条委員会の内容を公表しないよう、斎藤氏陣営より申し入れがあり、多数決で百条委員会はこれを了承

　この選挙期間中の百条委員会の模様を増山県議は録音し、NHK党の立花氏に渡す

　斎藤氏の対立候補には悪質な通報があり、Xのアカウントがバンされる（事実上、ネットでの選挙活動がしづらくなる　選挙後偽計業務妨害で告訴）　また、この候補の嘘の活動、公約などが流布される

　同様に竹内県議も誹謗中傷にさらされる　その元となる文書を岸口県議がNHK党の立花氏に渡していた

　斎藤元彦知事再選

　同日、竹内県議が辞職　のちに自死

　竹内県議が逮捕間近だった等のデマを県警が否定

　立花氏に情報を流したのが維新の増山県議、岸口県議であったことが判明

　本当はもっと細かいこともいろいろあって、抜けてることもあるかもしれませんが、大まかな流れはこんな感じです。

　それにしても、岸口県議は、竹内県議が斎藤知事のパワハラ騒動の黒幕だとする文書を、中身もわからずにどうして立花氏に渡したんでしょうね。何がしたかったんでしょうか。竹内県議の訃報を聞いた時、何を思ったんでしょうか。自分には関係ないと思ったのかな。自分が流布したわけじゃないしとかって。それとも真偽は定かではない、といって渡したから、自分に責任はない、とか？そもそも真偽が定かでない文書を渡す意味がわからない。それに流布が目的でないなら、立花氏に渡す必要もなかったでしょうに。百条委員会の副委員長だったのに。ほんと、意味不明です。

　増山県議も、斎藤陣営から申し入れのあった百条委員会の非公開会議を、どうして立花氏に渡す必要があったんでしょうか。知事選が終わったら公開されることになってたんだし、しかもそれを非公開にしたのは奥谷委員長だ、なんてデマが飛んでたら、自分も百条委員会のメンバーなんだから、それがデマだってわかってるのに。なのになぜ、こんなことをしたのか。本当にわからない。というか、何をしたかったんでしょう。県民に広く情報を知らしめたかったとか言ってたけど、元県民局長のプライバシーの文書の存在を知ると、知事選が何か変わるのかな。元県民局長の告発内容が事実かどうかは、元県民局長のプライバシーとは無関係だと思うんですけどね。

　せめて二人が自分の名前でこういうこと公開していたら、行いが正しいかどうかは別にして、志を感じないでもないけど、自分の名前は出さず、部外者二馬力の立花氏を使うとかって、本当に陰湿だし、百条委員会も県議会も裏切ってる感じがどうにも嫌なかんじ。だって立花氏って私と同様に部外者でしょう？しかも立花氏が言うまで黙ってたってのが、よけい陰湿。立花氏が暴露しなかったら、このまま白を切るつもりだったんですかね。

　前に取り上げた折田氏の問題もあって、兵庫県政はいつまで経ってもわさわさしてる印象です。もしこれで公職選挙法違反とかってことになったら、斎藤知事は失職するし、また知事選だし、今度は何が出てくるんだろう、って感じです。まあ、でも私には関係なかったですね。斎藤知事を再び選んだのは兵庫県民ですしね。

　ちなみに、全くどうでもいいことですが、私は斎藤知事は支持しません。
パワハラ疑惑とか、自殺者が周りにたくさん出てるとか、そういうことではなく、斎藤氏が選挙中に「公約の着手・達成率98.8％」と言っていたからです。これは噂でも受け止め方の違いでもない事実です。

　実際は、着手率が98.8％、達成率は27.7％なのに、なぜかこれを一緒にして、しかも小さいほうの数字は言わず、あたかも達成率が98.8％であるように見せかけたからです。

　こういう小狡いことをする人って、私は信用できない。自分の仕事に誇りがあるなら、堂々と、着手率98.8％、達成率27.7％と言えばいいのに（だって調べればすぐわかることなんだから）、それをわざと誤解させるような言動で、盛った数字をＳＮＳを使って振りまいて、そういうところに器の小ささと信用できない人物像を感じます。きっと他にも盛ったり誤魔化したり騙したりしてることがあるんだろうなって。

　といっても、冒頭に述べた通り、私は全く関係ない部外者なので、こんなところでお気持ち表明してどうする、ですね。

　というか、逆に私には関係のない話でよかった、って思ってます。
（これが私の選挙区の話だったら、もうなんか、いろんなイライラでたまらない気がする。）