僕の小規模な退職 その6
仕事を辞めると決めてからの開放感と急に襲ってくる不安。
躁と鬱。
あんなに開放的な気持ちで晴れ晴れしていたのに
最終出社日が迫った今、なんだか気持ちが晴れない。
退職を後悔してる?
いやいや、今の会社に未練は無い。
だから辞める事には後悔は無い。
ただ、自分は辞めるが残り続ける人達はいる。
彼らと自分とでは何が違うのか。
境遇や待遇、環境、経験、思想、思考…等など当然ながら同じでは無い。
いや、そういう事では無い。
まだまだ続けられる人達がいる一方で自分は嫌になって辞めただけなのでは無いか。
ただ忍耐力が無く、我慢強くも無く、逃げ出しただけなんじゃないか。
他人との比較。
劣等感。
などという考えが頭の中を行ったり来たり。
いやいや入社してから今まで何人の退職者を見てきた。
やっぱりと思う人から、まさかと思う人まで様々な人が辞めたとこを見てきたじゃないか。
彼らも忍耐力が無かったのか?
我慢強く無かったのか?
逃げ出したのか?
いや自分自身の事を一番に考え去って行っただけだろう。
辞めるのはおかしい事では無いはずだ。
また逃げる事もおかしい事では無いはずだ。
自分に合わない環境に我慢してまで居続ける必要など無い。
そんな環境から離れる事は正常な事だし、それの行為を「逃げ」と表現するのも間違っている。
まぁ仮に「逃げ」でもいいさ。
「逃げ」は「負け」じゃない。
いや「負け」でいいさ。
勝手に負け犬とでも呼べば良い。
一体何に「負け」たのだ。
「負け」には必ず対比的に「勝者」がいるはずだ。
この場合だれが「勝者」だというのだ。
続ける人間?退職する会社?
そんなわけ無いだろう。
だから「負け」てはいない。
なので「逃げ」たわけでもない。
自分の人生においてもう必要無くなっただけだ。
今まで長い間ありがとうございました。
大切だった時もあったけど、もう必要ありません。
良い経験も嫌な思い出も色々あるけど全て必要な事だったのだと飲み込みましょう。
と頭によぎったものを書き写していたら少しはスッキリしてきたようだ。
いや嘘だ。していない。
退職すると決まっていても嫌でも目に触れる組織内の情報。
そんなものに触れているから不健全な考えがよぎるのだ。
早く最終出社日が過ぎてほしい。
家でココロを休めたい。
44歳。推定無職。カウントダウンもう少し。