よし。
続いては薬剤師さんから。
点滴実施の前に、抗がん剤薬液、薬剤の名前、実施内容。
それに対する副作用。その副作用に対しての緩和目的のための薬剤の説明。
写真入りで色分けされていてとてもわかりやすい説明書を用意していただき
それを一緒に確認しながら細かく丁寧に説明をされる。
ネイビーの制服を着用されている薬剤師さんは淡々と説明していくが
副作用などこちらが少し不安に思うことに関して、真摯に何にも包まずに
説明してくれて、その薬剤師さんの堂々たる姿にすっかり安心する。
「副作用はどのように出てくるのかわかりません。ただ薬もこれだけではありません。それぞれ症状に合わせて提案できることは一つではないので、何かあれば必ず聞いてくださいね」
なぜだかわからないけれど抱きつきたくなってしまった。
引き続き歯科衛生士さんから
抗がん剤治療に辺り、口腔環境があまり好ましくない状態になる場合があるため
その予防方法の説明と、やり方を伺う。
また、これから実施される抗がん剤に向けて口腔内をチェックしてもらう。
歯も一つ一つ丁寧に確認してくれる。
わたしの治療を支えてくれるプロたちからは、入院中何かあれば
いつでも連絡してくださいと声をかけていただく。
気づくと夕方になっていた。
大好きなポケットラジオを持って聴きながら病棟内を散歩する。
なんとなく落ち着かなかった。
夕ご飯の時間になるので病室へ戻ると友達からLINEが来ていた。
入院初日お疲れさま。
今日から治療を始めたワタナベくんを応援しています。
ワタナベくんは弱ってる自分を見せたくないと言っていたけど、
無理せずに私を含めて周りの人に甘えてほしいです。
今度はワタナベくんが私に甘える番です。
これからは気遣い屋さんのワタナベくんは少しお休みしてもらって
自分の事を第一に考えてね。
夜はゆっくり眠れますように。
ありがたいなあ。
もーーー。胸が苦しくなって目から。
よし。