Vtuberに詳しくない人の「超人女子戦士ガリベンガーV」レビュー2 うなぎ編
YouTubeが「ガリベンガーVを観ている人はこちらの動画も」と、彼女らの動画のサムネを次々送り出してくる。芸能系とASMRとVチューバーでサムネが三国志状態だ!
ひまわりちゃん「わかんない」よりも、その前の「無限大だあ」が凄すぎる
いちおう、ぼくも動画配信に夢中だった時期はある。
配信自体がグレーだったころのニコニコ動画のゲーム実況。知ってるゲーム画面が出ただけで「うわっ、これが今見れるなんて」と驚いた。
しゃべりがうまくない人の声が入ってるのを嫌う人もたくさんいて(出す側からすると自分らしさを入れたい。単なる資料にしたくない)字幕でケンカしないように、本来の意味の実況とは違うけど「ゲーム実況」ってタグをつけよう、って決まっていったころ。今の子供にとってはひと昔前だろなー。
編集や話術のすごい人より、なんでもない話を聞けるのが好きで、有名配信者が復活したと聞くと気になるけど、一旦配信から離れると観なくなる。観たら楽しめるのは知ってるんだけど。
今週の「ガリベンガーV」は、小峠も大好きなうなぎの謎に迫る!
回答者は電脳少女シロ、自称世界初バーチャルシンガーYuNⅰ、花京院ちえり。
うなぎを愛する小峠は、専門誌の取材を受けたこともあるほど。
「うなぎ百選」といって、認定されたうなぎ屋に置いてある季刊誌の「あの人もおうな好き」のコーナーに登場している。
「うなぎクイズ」や投稿コーナー「うなぎ川柳」もあるらしい。うなぎ以上にこの雑誌が興味深いが、本屋にはない。自分の足でちょっとぜいたくに名店をたずねて、待ち時間にゆっくり匂いにつつまれて読むのがマナーだろう。
クイズは、4枚のうなぎっぽい生き物の写真から、どれがニホンウナギでしょう?というもの。
シロは「下にまきすが敷いてある日本っぽい2番」
YuNⅰは「3番。そういう目してる。ユニには聞こえる」
ちえりは「ちえりちゃんは1番」
小峠は当てにいく表情で「3番」
正解は4番。4択の問題を4人で答えて当たりが出ない!
それにしても、
「これは勘でいくしかない」と思うのも無理のないようなクイズで、1人だけ背景を見て、日本料理に使われている魚と推測したシロさん。
料理してないと出ない「まきす」というワードが出て、それは京料理の鱧(はも)だったと聞くと「骨がいっぱいあるやつ」と知っていて、短い中に内容が詰まった、「シロさん実は頭いいんだろうなあ感」のあるやりとり。
3人一組がクイズに挑戦して、失敗すると頭をカチ割られる「賭博覇王伝ゼロ」というマンガがあるが、3人のうち1人が少ないヒントから正解ににじり寄っていく様子はさながら「賭博覇王伝シロ」。
うなぎなど、深いところにいる魚はヌルヌルで身を守り、浅いところにいる魚はうろこで硬く体を守る。また、あまり知られていない岩登りを、みんなで「すん」とワープして観ることになる。
ただ、流れた映像は、ちっちゃいウナギがたくさん岩に飛びついているもの。気のせいか、みんな「思ってたのと違う」って言おうとしてやめたような。
「うなぎ登り」のテロップが出たけど、うなぎ登りで連想する絵は、これじゃないな!
自然のうなぎはオスメスがほぼ1対1なのに、養殖ではほとんどオスになる。
どうやって雌雄が決まるのか?
シロ説では
「メスはとぐろを巻きがちだったりして・・・オスはもう、ピュンピュン丸ですよ」
ピュンピュン丸。
教官と教授が腕をうなぎに見立ててからませる謎の一幕にも喜ぶシロ。
毎回おじさん同士の絡みや困った様子を見て喜んでるし、見た目と裏腹に博識で読書家な一面もあって、その中に闇の深い部分もあるようで、何層にも奥の深い、今回のゲストの中でもひときわ底が知れないキャラクターだ。
うなぎの子孫の残し方は誰も見たことがない。新月に産卵するのも仮説でしかないし、飼育されたうなぎは、絶対に卵を産まない。
つまり、うなぎの生態はわからない。シロちゃんの生態もよくわからない。わからないということがわかった。専門家が研究してもぬるっとすり抜けていく生き物。
よく見るけど解明されない謎が残っている、そこが興味をひき、人にあれこれ語らせたくなるという点では、うなぎとVチューバーは似ている。
前回の感想
「超人女子戦士 ガリベンガーV」(TVerのリンク。9月6日まで無料配信)