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「水曜日のダウンタウン」感想 コンプラとコロナ時代のイジリー岡田

2月9日「水曜日のダウンタウン」

体を巨大風船に入れて顔だけ出した「風船太郎スタイル」で、雪の中をレース!
初めてなのに、全く頭を使わない危険な感じがなぜか懐かしい。批判を恐れずバカを貫いていると、タイムラインが賞賛であふれる。

風船太郎といえば、マニアックなネタ見せ番組「あらびき団」である。ラヴィット!で東野幸治・藤井隆が司会をやっていたり、久しぶりのスペシャルにむけて盛り上げる流れが感じられる。あらびき芸人のハリウッドザコシショウが優勝したのも、レース中にコースアウトした風船太郎の仇をとる感じで良かった。

そこでしか見られないマイナー芸人を観られる番組だった「あらびき団」だが、今やネットの存在で、「そこでしか見れない人」なんてほとんどいない。

その中で、他で見れない風船太郎をピックアップする人選の良さ!
ねじり鉢巻き姿が面白いという理由からか、クールポコ。が出ていたのも笑った。

爽快な企画だったんだけど、「えっ」と思ったのは、その前の2021年もっともドッキリにかけられた芸人、おいでやす小田にドッキリを仕掛ける企画だ。

ここに久しぶりにイジリー岡田が出ていたのだ。
昔のお色気番組「ギルガメッシュナイト」の司会者。(知らない人は、アラフォーぐらいの男に聞いたらすげえ反応してくれるはず)で、本当はマジメな人だったのにエロ企画のイメージがついて、田代まさしと共に「寝起きドッキリ」の名物仕掛け人だった。

アイドルが寝ているところにこっそり忍び込んで私物を調べたり、
ベッドに潜ってる顔を見て「おはよ~ございま~す」って起こしたりするのだ。たまに飲みかけのドリンクや歯ブラシも使ったりする。
・・・こうして文章にすると、なんでそんなことやってたのか、なんでそれが許された空気だったのか全くわからない!

おいでやす小田が寝ている間に、イジリー岡田が来て、起こさないまま帰っていたという、ドッキリなのかなんなのかわからない企画。これなら触れないし持ち物も使わない、性的でもない。コロナ渦とコンプラが叫ばれる中、どんなやり方ならイジリー岡田を使えるか、という人選から逆算した企画だと思う。ラヴィットに出た「あの」ちゃんと同じパターン。

それにしても、90年代過激バラエティを知ってるけど、時代が戻ってほしいとは全く思わない。
何かあるたびに、新しいものが出るたびにコンプラと、まるで楽しいものを奪う敵みたいに「コンプラ」を安易に使う人がいる。ゲイや外国人がドラマに出ただけでコンプラ!コンプラ!

この際だからついでに言いたい。

お笑い好きおじさんが全員コンプラを憎んでいると思うな。

テレビで東大生のクイズ番組をやっているが、90年代には同時間帯に、ナンパした女の子にいくらお金を払えばおっぱい見せてくれるでしょうか?ってクイズをやっていた。

「電波少年」では、悪いことをする人に注意するていで、結果的に松村邦洋が不良にボコボコにされ、出川哲郎にいたっては海外のゲイに襲われた。私生活でも二人は不良に見つかっては殴られていたそうだ。

女性アイドルは顔を売るためにセクハラ企画に耐えてないといけないし、ネプチューンやとんねるずがイタズラというか、性犯罪に笑いのエフェクトを重ねた番組ばかりするから、インターネットは芸人の悪口であふれていた。

ぼくは大人になってからお笑い好きになった。
世間の目があるテレビ、
金を払った人が物好きだけが選んで見る過激な配信番組、
いい感じに分かれてくれて本当に良くなった。面白いもので世界があふれている。

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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。