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R-1グランプリ2023のフリップ革命!【お笑いの話】

R-1グランプリ観ました!好きな回。
お笑い芸人兼塾講師、現役の弁護士による法律ネタ、誇張モノマネ、単純におもしろいフレーズを言うだけという超ストロングスタイルまで揃ってて、笑いの量では漫才には勝てなくても、「舐められない」大会になった。

みんな大好き、怪奇!yesどんぐりRPGの練習量とどん欲さと、その疲れを全く見せないところ、格好いい。
どんぐりたけしが一人だけ決勝まで行けないけど、おしゃれインスタやレポーターの仕事をやったり、それぞれが自分の売りを見つけて全力で磨く。

優勝は完全無名の田津原理音さん。
架空の「カード開封動画」ネタで、パックから自作のへんなカードがいろいろ出てくるというもの。

「フリップネタ」が飽和状態になって、複数枚になったり画面切り替えデジタルスタイルにしたり進化しているけど、まさかのOHP(っていうのかな?)フリップをめくる動作から「カードを出す」動きになって、今風の新鮮な絵面になっている。

「あっ!なるほど!そのやり方があったか」
って反応してしまう。

カードを出すまえにちっちゃいガムが出る小ネタを挟んだり、しょうもないカードが何枚も出てきたり、色違いの絵が出たり、フリップ大喜利では使えない「同じ絵が連続で出る」ことが、カード開封では「あるあるネタ」「テンドンの面白さ」になる。

YOUTUBEしか観てない人がみれば、開封動画や野田クリスタルのゲーム実況ネタのパクリじゃん、って思われるかもしれないけど、もともとフリップ芸をやってる人があのカード開封動画の形式を「フリップ」ととらえたのはすごい発明。

キングオブコントでは遊戯王ふうのゲームをコントにしたものがあったけど、ぼくは開封動画もカードゲームも知らない。
でも、「開封動画」というジャンルがあるのはイメージできる。

いつの世代でも、野球カードとか仮面ライダーカードとか集めたりするし、こちら側からは何かいいのかわからないけど、「界隈」ではレアカードだと大騒ぎする世界があるんだろうなっていうのはわかる。

たまたまコーエーテクモとめっちゃ相性のいいネタだし、ゲームの宣伝とかいくらでも案件来るでしょ。数分のネタで人生変わる瞬間を目撃してしまった。

そしてSNSでも話題になってた優勝賞品授与のシーン。
バカリズムのあとに、コーエーテクモのシブサワ・コウさんが突然登壇して信長の顔が彫られたでかい小判をわたす。ファミコン以前から信長・三国志をてがけたゲーム界のレジェンドですよ!この人きっかけで戦国時代に興味を持ち、中国人よりも三国志のマイナーな武将に詳しくなった人が何人いることか。

その直後に副賞として「お米」をプレゼント、ということで米俵と、足軽の恰好した人が映ったのはめちゃくちゃ面白かった。
プロがみんな最低限のスーツと小道具でネタやってるのに、コーエーの準備した甲冑と笠をがっつり着こんだ人が米俵の横に立ってる。モデルさんのようでもないし、今日いちばんピン芸人っぽい。
「いやー、将軍に言われて米を見張っとけって言われたけど退屈だな~」って一人コントが始まりそうだった。

他の賞レースで名を売っているコンビの片方をおさえての優勝だったのもいいし、最近いろんなピンネタが動画配信との相性の良さで、いつの間にかたいへんな再生数で盛り上がっているのを見る。テレビスターにはなれなくても、夢と大金をつかめる大会だ。


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。