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Tシャツから逆算して本を選ぶ

フィリップ・K・ディックのユービックという小説を買った。
ハヤカワSFが出しているTシャツになっている。

意味のわからない英字や思想の服を着るのが嫌だ。

特にTシャツって自分を表現するものだから、ニルヴァーナのロゴをバンドだと知らずに着てたり、知らないメジャーリーグのチームとか読めない外国語とか、そういうのを身につけるのが嫌。
迷彩やARMYとか戦争に関連したデザインが入っているのも、すすんで着たくない。

服のセンスはないのにそういうこだわりだけがある人がゲームや本のデザインされたTシャツを探す。
「それ何のデザイン?」
と聞かれたとき
「これは俺の好きな作品で、こういう内容」
と答えられるものじゃないと、なんか恥ずかしい。

そうやって自分の好きなものを着たいと思っていたら、最近SFやミステリーがTシャツになっていたのを知る。
あー珍しいなー、とスプレー缶の表紙を記憶していたから、先日ブックオフに買い取りしてもらったときに、刷り込み効果なのか買って帰ってしまった。

バンドTシャツを着てる人はいっぱいいるけど、
「Tシャツを着たいから、逆算してそのバンドを好きにならないといけないと思っている人」
なんかいるだろうか。

しかも、特別好きな作品にもならなかった。途中で忘れていて、昨日たまたま休みと嵐で家に閉じ込められて、他の娯楽を断たれるまで読まなかったぐらい。何をやっているのか。

安部公房幻の遺作も、本当に遺作だから途中からフロッピーディスクの断片的なメモになって終わってしまった。
何をやっているのか。

しょうがないからXboxゲームパスのレゴのレースゲームで破壊行為を続ける。





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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。