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シビックデザインを考察する

ここ数年の、美大の友人達とのデザインフレームワーク研究と、行政、政治における政策立案プロセスや、協働を融合させてみました。
参考文献はこちら

シビックデザインと言う言葉は土木のかなで産まれた

シビックデザインとは、地域の歴史・文化と生態系に配慮した、使いやすく美しい公共土木施設の計画・設計であり、「長期に使用して飽きない永続性」、「共有財産としての公共性」、「歴史・文化・自然生態系に調和する環境性」の3要件が備えるべき要件とされた。
しかし、この言葉はバブルの崩壊とともに泡と消えたような印象が無くもない。言葉が消えるとともに世の中から土木のデザインの市民権も薄れていった。
だから市民協働プロセスや合意形成、住民自治、地域主権のためのツールとしてのデザインにこの言葉をつかうのが適切なのかは微妙。暫定的なネーミングである。ただシビックテックにかけただけ。

決め事の方法の1つ

構造化されたディスカッション: 特定のフレームワークやプロセスに基づいて意見を集め、決定を下する。例えば、デザイン思考や問題解決のフレームワークなどが使われる。

デザインはデザイナーだけがするものではない

  • 探索的・反復的(作りながら考える)

  • フレーミング(枠組み形成)・リフレーミング(違う視点からの検証)

  • ソーシャルイノベーションのためのデザイン

  • コ・デザイン

  • 当事者デザイン

行政にデザインが必要な理由

  • 課題の複雑化(厄介な問題

  • デジタル化(スマホ・SNS時代 パブコメから参加型合意形成デシディム)

  • 主体的協働(新しい公共

シビックデザインにおける4つの視点

  • 探索

  • 専門志向

  • 共創志向

  • 最適化

デザインイニシアティブという考え方

合意形成のためのデザイン・フレームワーク

  • デザイン思考(Design Thinking)

    • 共感

    • 問題定義

    • アイデア出し

    • プロトタイプ作成

    • テスト

  • クリエイティブ・プロブレム・ソルビング(Creative Problem Solving, CPS)

    • 問題の明確化

    • アイデア生成

    • アイデア評価

    • 実行計画

  • フォーカスグループ(Focus Groups)

    • 参加者選定

    • 進行役によるファシリテーション

    • ディスカッション

    • フィードバック分析

  • ワールド・カフェ(World Café)

    • 小グループでの対話

    • テーブルを移動しながらの対話

    • 重要なテーマの共有

    • シンセシス

  • オープンスペース・テクノロジー(Open Space Technology)

    • 参加者が議題を設定

    • 自由なセッションの開催

    • 発表とフィードバック

    • 結果の統合

  • コンセンサス・デザイン(Consensus Design)

    • 意見の共有

    • 問題の深掘り

    • 合意形成のための討論

    • 最終的な合意の形成

  • ダイアログ・マッピング(Dialogue Mapping)

    • 対話内容の視覚的マッピング

    • 議論のトピックと関連性の記録

    • 合意形成の支援

  • リーダブル・グループ・プロセス(Readable Group Process)

    • グループの動的プロセスの記録

    • 進行状況の可視化

    • 合意点の明確化

  • ダブルダイアモンド

  • システミックデザイン

  • スペキュラティブデザイン

  • コ・デザイン

これらのフレームワークは、参加者間の対話を促進し、効率的に合意形成を行うために活用できます。

実践のためのツール例

  1. (デプス)インタビュー

  2. エスノグラフィー(行動観察)

  3. サービスサファリ(自分で体験してみる)

  4. ステークホルダーマップ

  5. ペルソナ

  6. ジャーニーマップ(CJ)

  7. HMW(How Might We)クエスチョン(わたしたちは、どうすれば〇〇できるだろうか)

  8. 親和図法(KJ法)

  9. ストーリーテリング

実践のためのコツ

  1. 政策づくりではなく、実施から

  2. 組織ではなく、仕組みから

  3. 行政がリードし、市民をデザインパートナーとして迎え入れる

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