Netflixだけじゃない!OTT市場の激しい競争で韓国ドラマの可能性は境界線を超えてゆく
안녕하세요(アンニョンハセヨ) 南うさぎです。
前回の記事でNetflixと世界的なK-CONTENTSの広がりについて書きました。
NetflixやYouTubeなどのオンライン動画配信サービスを「OTT(オーバー・ザ・トップ)」といいますが、今回の【韓国エンタメ成功の秘密】ドラマ編はそのOTT市場について書いていきます。
海外OTT市場の拡大
2020年はコロナの世界的パンデミックとともに、人々が家にいる時間が多くなったことでOTT市場も拡大しました。いち早く世界各国に進出したNetflixを追って2019年11月にアメリカ、カナダで出資を始めたディズニープラスは、2020年はインド、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどで市場を拡大していき、2021年には韓国、香港、東ヨーロッパへの進出を公式発表しました。「マーベル」シリーズや「スターウォーズ」シリーズなど、オリジナルコンテンツを配信する予定で注目を集めています。ディズニープラスの会員数は2020年8月に6000万人以上、10月に7300万人以上、12月には8600万人以上と増え続けていて、2024年までには全世界加入者数を2億3000~2億6000万人にすることを目標にしています。
累積加入者数が約1億9515万人(2020年10月時点)のNetflixを始めディズニープラス、アマゾンプレミアム、アップルTV、HBO MAXなど世界的なOTTサービス市場はさらに大きくなり、2023年に市場規模は728億ドルになると、プライスウォーターハウスクーパース(ロンドンを拠点にコンサルティング事業などを行う世界4大会計事務所のひとつ)は予測しています。これからは1人の加入者が多数のOTTサービスを利用する時代になり、OTTによるオリジナルドラマや映画の制作もさらに増えることで競争も激しくなり、ドラマの制作クオリティーはますます高くなっていくと思います。
韓国国内のOTTサービス
韓国国内のOTTサービスもドラマ・映画・バラエテなどオリジナルコンテンツの発信に力を注いでいます。2020年12月には、韓国文化体育観光部は海外OTT市場の勢力に対抗するため、国内OTTコンテンツを支援する方針を発表しました。また、4年ぶりに中国からの限韓令(限韓令または禁韓令:2016年のTHAADミサイル配備決定による非公式的な中国からの韓流文化への規制装置)が解除されると予想して、K-CONTENTSの中国OTT市場への進出も期待が高まっています。
公式サイト(www.watcha.net)から。
<WATCHA 왓챠>
韓国映画のレコメンドサービスアプリ「WATCHA PLAY」が2016年に起ち上げたOTTサービスで、韓国ではNetflixのライバル的な存在になっています。Netflixは海外ドラマ、TVショー(音楽やダンスなど)、ドキュメントが、WATCHAは映画、国内ドラマ、バラエティ(トークやゲームなど)が充実しています。以前は日本のコンテンツも多かったのですが、2020年にはだいぶ減って、中国のコンテンツが入ってきています。
公式サイト(www.tving.com)から。
<Tving 티빙>
大手ドラマ制作会社「STUDIO DRAGON」の母体「CJ ENM」が運営するOTTサービスですが、2020年10月1日にCTving事業本部を分割して「(株)Tving」を設立しています。tvN,、JTBC、Mnet など、リアルタイム放送のテレビが無料で視聴可能になります。
公式サイト(www.wavve.com)から。
<Wave 웨이브>
2019年9月18日からサービスを開始しています。地上波の3社KBS、MBC、SBSが共同投資で設立したコンテンツ連合プラットフォームと、SKテレコム(韓国通信会社)が従来のOTTサービス会社(POOQとoksusu)を合わせて新しい名前で再誕生させたプラットフォーム会社です。今のところ東南アジア以外では著作権の問題で視聴できず、アプリのダウンロードも不可です。OTTサービス「Peacock」を所有しているNBCユニバーサルとパートナーシップを結んで、コンテンツを輸出する予定があるようです。
<Seezn 시즌> Twitterアカウント「@my_seezn」
KT(韓国通信会社)のOTTサービスである「olleh TV」が2019年11月28日に新しいOTTサービスとして「olleh TV」モバイルに地上波3社KBS、MBC、SBSを含めて改変したサービスです。
ウェブドラマへ期待
コンテンツ消費市場がテレビからスマートフォンに移り、2010年中盤からウェブコンテンツ市場は急成長しています。ウェブを通じて発信するドラマやバラエティ番組の制作費は1話当たり1000〜2000万ウォン。テレビよりも制作にかかる制限のハードルが低く、制作期間も短くすむのでコスパがよいのがメリットです。放送時間も10~30分程度で、スマホで気軽に視聴できるので若者を中心に市場が広がっています。ウェブドラマはユーチューブに公開される時はウェブドラマと呼びますが、OTTやTVなどプラットフォームが拡大するとデジタルドラマと呼んでいます。
ウェブドラマは制作費に対して広告効果が大きいため、最近は放送局を始めいろいろな企業が制作を始めています。反応がいいウェブドラマはテレビで放送されることもあり、最初からテレビとウェブ同時公開を予定して制作することもあります。海外でも人気が高まり、今後も市場拡大が見込めるのではないでしょうか。
ドラマだけではなくバラエティも注目されています。JTBCが運営している「Wassup Man」「Workman」が代表的なヒットチャンネルです。このようなコンテンツをさまざまなメディア向けに制作・発信しているクロスメディアスタジオが活躍しています。ミレ二アル世代とGenZ(Generation Z世代)に合わせて新鮮なコンテンツを提供しバラエティ、ドラマ、ライフスタイルなど多様なジャンルを通じてテレビ、デジタル、OTTなどの境界線を超えた活動が期待されます。
楽天TVサイト(https://tv.rakuten.co.jp/special/wishyou)から。
話題のウェブドラマ『Wish you~僕の心の中 君のメロディー』
韓国初の音楽BL(ボーイズラブ)ドラマ『Wish you위시유:나의 마음속 너의 멜로디』は2020年12月4日、世界200ヶ国で同時公開され好評です。
YouTubeサイト(https://www.youtube.com/user/insiteTV1)から。
「tvN D STORY」
CJ ENMが運営しているユーチューブチャネル。
YouTubeサイト(https://www.youtube.com/channel/UCjOslp-74AgL4gaUWvojZbw)から。
「Studio DIA」
CJ ENMが運営しているユーチューブチャネル。
YouTubeサイト(https://www.youtube.com/c/studiolululala)から。
「STUDIO LULULALA」
JTBC STUDIOが運営しているユーチューブチャネル。
YouTubeサイト(https://www.youtube.com/c/WassupMan)から。
「Wassup Man」
JTBC STUDIOが運営しているユーチューブチャネル。
YouTubeサイト(https://www.youtube.com/c/workman)から。
「Workman」
JTBC STUDIOが運営しているユーチューブチャネル。
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