監督の執念が実った『イカゲーム』の全世界的成功
안녕하세요(アンニョンハセヨ)南うさぎです。
総制作費235億ウォン(約23億円)をかけた全世界で大ヒット中のNetflixオリジナルドラマ『イカゲーム』は、456名が456億ウォン(約44億円)の賞金をかけて戦うという内容です。タイトルの「イカゲーム」は韓国の懐かしい子ども遊びの一つで、ドラマの中ではイカゲームを含む韓国の子ども遊びがいくつも描かれています。命がかかっている単純だけど奇妙なサバイバルゲームと、現代の社会問題が絡み合うドラマです。
ファン・ドンヒョク監督
写真はすべてnaver(https://m.tv.naver.com/netflixkr)より。
『イカゲーム』の脚本を書いたファン・ドンヒョク監督は、元々は映画監督でドラマはこれが初の作品です。『イカゲーム』は最初は映画の脚本として2008〜2009年に書いたものの、その当時はあまりにも奇妙なストーリー過ぎて制作会社に受け入れてもらえなかったとのことですが、Netflixによってドラマとして世の中に出ました。『イカゲーム』の大成功には、Netflixの全面的な投資と自由な制作システム、世界的な波及効果も欠かせないものだと思います。
監督はこの作品の制作の間、歯が6本も抜けインプラントをしたそうです。それほど自分の力を惜しみなく発揮した作品で、制作の際にシーズン2は考えられなかったそうですが、今や全世界で大ヒットして多くのファンからシーズン2を期待する声が上がっています。
※11月10日配信の中央日報日本語版に記事によると、ファン・ドンヒョク監督は「いつかはシーズン2を作ることになる」「基本的なストーリーは持っている」「ソン・ギフン(主人公)が帰って来る」などの重要なコメントをしました。
主人公のソン・ギフン(イ・ジョンジェ)とチョ・サンウ(パク・ヘス)が暮らしている、ソウルに実際にある街サンムンドンはファン・ドンヒョク監督の子どもの頃の思い出から設定したそうです。
主人公と母親の暮らす家でのシーン
監督は子どもの頃サンムンドンに暮らし、おばあさんが市場で商売をしていたそうです。また、主人公の親友チョ・サンウと同じくソウル大学を卒業しています。ソン・ギフンとチョ・サンウというキャラクターには監督の思い出が滲んでいる設定になっているので、より一層現実感があると思います。
サンムンドンはドラマ『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』の背景にもなっています。『イカゲーム』の中では、ビー玉遊びのシーンで背景になった懐かしい街並みもサンムンドンに似ています。
ビー玉遊びの舞台となった街並み
キャスティングのビハインドストーリーとしては、主演のソン・ギフン役のイ・ジョンジェと、チョ・サンウ役のパク・ヘスは事前に決定していて、それ以外は顔があまり知られていない役者を探していたそうです。脱北者の若い女性カン・セビョク役に合う人が見つからずに悩んでいたところ、アメリカから送られてきたオーディション映像を見て「イメージとぴったり!」なチョン・ホヨンに決まったようです。
左からチョ・サンウ役パク・ヘス、カン・セビョク役チョン・ホヨン、ソン・ギフン役イ・ジョンジェ
また、韓国語がうまくて演技もできる外国人俳優を探すのも大変だったので、パキスタン人アリ・アブドゥル役のトリバティ・アヌファムに出会ったのもとてもラッキーだったようです。トリバティ・アヌファムはインド出身で韓国の韓国芸術総合学校を卒業しています。また、ファン・ドンヒョク監督は日本でもリメイクされた映画『怪しい彼女』や、コン・ユが主演を努めた映画『トガニ 幼き瞳の告発』を手がけています。その縁でコン・ユは『イカゲーム』に特別出演しています。
ファン・ドンヒョク監督の代表作
映画『トガニ 幼き瞳の告発』『怪しい彼女』『南漢山城』『盗掘』など
안녕!