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ハイパーリアリズム・ロマンスを描いた青春ドラマ『わかっていても』

 안녕하세요(アンニョンハセヨ)南うさぎです。

 最近、「MZ世代」の間で、もっともホットなドラマが『わかっていても』。「MZ世代」とは、1980年代半ばから1990年代はじめごろ生まれの「ミレニアム世代」と、1990年代後半から2010年ごろ生まれの「Z世代」を合わせたものです。世界的には分けて捉えますが、韓国では世代の分類で用います。

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写真はすべて公式サイト(https://tv.jtbc.joins.com/nevertheless)より。

 MZ世代はデジタル環境に慣れていて、最新トレンドや他人とは違う異色な経験を追求しているのが特徴とされます。集団より個人を、所有より共有を優先する傾向もある世代です。『わかっていても』は出演者のほとんどが1990年代生まれで、まさに「MZ世代」感性のドラマです。

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ユ・ナビ役:ハン・ソヒ(左)、パク・ジェオン役:ソン・ガン(右)。

 愛なんて信じないけど恋愛はしたい女、恋愛は面倒だけど「ソム:Somethingの頭文字で恋に発展しそうな、正式に付き合う前の段階」、つまり「トキメキ」だけを楽しみたい男の、決して平凡ではない若者たちのハイパーリアリズム・ロマンスを描いています。『わかっていても』の原作は人気ウェブトゥーン(ウェブコミック)で、制作段階から話題になっていました。主人公のイメージがウェブトゥーンとドラマで一致するとしてファンの心をときめかせました。

 ウェブトゥーンの作家は、あるインタビューで男性主人公は日本人俳優の坂口健太郎を、女性主人公は少女時代のテヨンの外見をモデルにしたと発言しています。

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 テレビをあまり見ない「MZ世代」をターゲットにしたドラマなので、視聴率は1話で最高視聴率2.2%、それ以降もだんだん下がり、韓国国内の平均視聴率は1.5%で終わりました。しかし、ホームページのメイキング映像やラブシーンの再生回数は多く、ドラマのOST(サウンドトラック)の反応もとても良くて「MZ世代」の間では話題になっています。

 特に韓国では異例の2、3、4話が19禁(19歳以下観覧不可、日本でいうR18)の放送に決まり、その点でも注目されました。テレビの視聴率と話題性のずれが、まさに今時の若い世代のトレンドを写しているようです。

 안녕!

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