ドラマ『二十五、二十一』背景のIMF危機時代
안녕하세요(アンニョンハセヨ)南うさぎです。
今回はドラマ『二十五、二十一』の時代背景について。
※写真は特記以外すべて公式サイト(http://program.tving.com/tvn/twentyfivetwentyone)から。
1997年、韓国は財閥企業の倒産や、タイを皮切りに発生したアジア通貨危機の影響で経済が著しく悪化しました。財閥系だけではなく多くの企業が倒産に追い込まれ、外貨が急速に流出して韓国ウォンも急落、政府はIMF(国際通貨基金)に緊急資金を要請したのです。
IMFは支援をするかわりに、韓国経済に介入してさまざまな構造改革を要求してきます。政府はその条件を受け入れ、IMFの管理下で経済を運営することで資金の支援を受けます。
市場の開放、財閥の解体、公企業の民営化、不良企業の整理、労働者のリストラの簡素化、消費促進など経済構造を再編し経済政策も大きく変えます。その結果、2001年8月にIMFから借りた資金の返済を終えてIMF管理体制を予定より早く終わらせることができました。この混乱期をIMF危機と呼び、多くの韓国人が忘れません。ドラマの中にもあるように、国民は金集め運動に参加するなど日常にあらゆる影響を与えた大変な時期です。
1話で、IMF危機は自分とは無関係だと思っていたヒド(キム・テリ)は所属していたフェンシング部がなくなり、大好きなフェンシングができなくなります。また、裕福だったイジン(ナム・ジュヒョク)の家もお父さんの会社が倒産して家族は離れ離れになります。IMF危機はヒドの夢も奪い、イジンは何もかも失ってしまいます。
行き場を失ったイジンは軍隊に入隊します。実際、IMF危機に若者たちは学費も払えず就職もできず、男性の多くが入隊を希望しました。
2話、入隊して訓練を受けているイジンが、お父さんの会社の倒産が確定したという家からの連絡を受けて、生活困難者の除隊申請書を作成するシーンがあります。家庭の事情による除隊を韓国語では依家事除隊と言います。服務期間は6カ月間に短縮され、もし服務期間が6カ月を過ぎた場合は残りの服務期間が免除されます。
また、当時は家庭事情により大学をやめたり、中学・高校を転校した学生も多く、この時代を経験した世代の視聴者たちはイジンが置かれた状況に共感していると思います。
2018年公開された映画『国家が破産する日』はIMF危機をリアルに描いています。
写真 https://movie.naver.com
この映画はドラマ『地獄が読んでいる』で主演を務めたユ・アインと、ドラマ『未成年裁判』で主演を務めたキム・ヘスが主演を務めています。
※次回更新は2022年4月15日(金)の予定です。
안녕!