韓国に行ったらポチャしましょう!メニューも雰囲気も楽しい飲み屋屋台「ポチャ」(『梨泰院クラス』について#6)
ドラマ『梨泰院クラス』について、6回目です。
たくさんのバーや飲み屋でにぎわう夜のソウル・梨泰院(イテウォン)。主人公セロイ(パク・ソジュン)は「タンバム」というポチャを経営します。日本語字幕では「ポチャ(포차)」は「居酒屋」と訳されていますが、じつはポチャと居酒屋は少し違います。韓国では「居酒屋」という名称は日本のおつまみメニューがメインの日本式の酒場のことなのです。
もともと、ポチャは「ポジャンマチャ(포장마차)」の略語で、飲み屋屋台のこと。韓国でも「屋台」は屋外で営業する飲み屋で、実際に屋外の屋台は多く、韓国っ子にも観光客にも人気ですが、いつの間にか「屋台の雰囲気を室内で味わう」、屋台料理を中心とした「室内ポジャンマチャ(실내포장마차)」が流行るようになりました。
タンバム店内の様子:ドラマ『梨泰院クラス』からのキャプチャー画面
今はそれが酒場の一つの形として定着しています。セロイの「タンバム」も室内ポチャです。ポチャは誰もが楽しめる素朴な場所で、韓国らしい雰囲気を味わえるので観光でもおすすめです。
第3話で、セロイの宿敵で大手外食チェーン「長家(チャンガ)」の企画会議のシーンがあります。そこで会長の息子グンウォン(アン・ボヒョン)が梨泰院の店舗を流行の「ハンティングポチャ(헌팅포차)」にするという企画案を通そうとします。
会長の息子グンウォン(アン・ボヒョン):ドラマ『梨泰院クラス』からのキャプチャー画面
ハンティング、つまりナンパです。主に男性から女性に声をかけるのが目的のポチャですが、お店によって形態はさまざまのようです。
江南(カンナム)や弘大(オンデ)、建大(コンデ)など若者が集まる地域に多く、男女の出会いの場として人気がありますが、ドラマでは「長家」の客層やブランドイメージに合わないと反対されていました。
なかなか経営が軌道にのらなかった「タンバム」はインフルエンサーのイソ(キム・ダミ)のセンスを信じ、自分たちで内装やメニューを改善します。イソの発信で評判になり、味も磨き、着実にお店の質が上がっていくのです。大企業「長家」との勝負が、回を追うごとに面白くなっていきます。
タンバムの外観:ドラマ『梨泰院クラス』からのキャプチャー画面
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?