最後のドイツ留学日記
2018/12/20 23:02
ただいま日本。
アパートに到着早々、納豆温泉卵ご飯をぺろりと平らげ私は幸せです。はは。四ヶ月間、思い続けた納豆温泉卵ごはん。
ドイツ留学を終え昨日帰国しました。綺麗にまとめたブログは書けないので
カフェで友達にお土産話をするような感覚で思いつくことそのまま書き残しておこうと思います。その方がよりリアルな今の自分を残せると思うので。(支離滅裂になっちゃうけれどお許しあそばせ。)
帰国便はアリタリア航空を使いました。イタリアのローマ経由。隣の席のきっと私と同じくらいの年であろうフランス人の女の子とおしゃべりしたり、映画を見たり、物思いにふけって。無事12時間のフライトを終えました。ちなみにこのフランス人の女の子、日本で乗り換えて彼氏に会いにニューカレドニアにいくんだって。念入りにメイク直しをしたり、おしゃれなビジュアルブックを読んでいたりと狭い席でも優雅な彼女の隣の席で、食べた機内食の白パンとチーズとハムはコケティッシュな味だった。
ん〜と。あー。何を書こうとしたんだっけ。あ、そうだ!この留学で思ったり、感じたり、苦しんだり、嬉しかったり、幸せだったことを書こうとしてたんだ。笑
美しきドイツのクリスマスマーケットのの写真をちょこちょこはさみながら、かいてみようっと。(7個のクリスマスマーケットを回れたの!夢のようだった!私が留学していたCologne Business Schoolは学生証があれば周辺規定地域の公共交通機関は乗り放題!そのおかげで、ケルン中央駅から1時間ちょっとはなれた場所にもいくことができました。立教生でドイツ検討している人いたら、冬季は特にCBSオススメだよ!クリスマスシーズンのきらびやかさは想像以上だったよ、本当に。)
きっと長くなるであろう。最後まで読んでくれたら幸いです。
【孤独】
この留学で、スケールの大きい孤独を経験した。私は高校の時から、一人でいることが結構好きで。一人でいる時間がエネルギー充電時間で。"孤独が人を美しくする"って何かで読んだ言葉が好きだ。一人の時間で感じるもの、吸収するものがその人を形作る。"孤独"は、本来の自分にそった人生を送るために必要なものだよな〜って。
が。しかしですね。異国で"一人"でいるということは、もっと大きな孤独だった。精神が削がれるようなこともあった。東京での一人暮らしとは規模と種類がまた違うものだった。留学序盤、友達もいない時の週末の部屋は、ドイツから隔離されていて違う世界のような。そんな感覚。平日に学校で頑張ってソーシャライズするからエネルギーが尽きて週末一歩も外に出ない、というか出れない!なんてことも結構あった。突飛な支出も結構ある何かとお金がかかる留学生活。お金の使い方もより注意を払わなければいけないから全てのお友達からのお誘いをうけて遊ぶわけにも行かなかったしね。
私が住んでいたのは学生寮ではなくプライベートアパート。キッチンも、お風呂も完全プライベート。他の留学生が、同じ国同士の友達と週末に遊びに出かけているインスタを見ながら私はアパートで一人緑茶をのんでいた。笑
日本でインスタの投稿にネガティヴな比較感情を抱くことはほとんどないんだけれど、留学いう期間限定な貴重な時間だけに、"みなみさん、あなたドイツにきて時間を無駄にしてるんじゃないんでしょうか?"とちょっぴり焦ったりもして。それと同時にソーシャルネットワークの罠にはまっているなと、客観的に思ったりもして。
物理的に人といたとしても孤独を感じる場面も多かった。主な理由、言語。
みんなでどこかへ出かけても、英語以外の言語で話され続けると悲しくなった。"お手上げだ!もう日本帰るから、航空券手配よろしく!"と心で叫んだことも笑。
でも、このスケールの大きい孤独時間がこの留学生活に置ける収穫の一つとなった。
学校のクラスには、南米のブラジル、ペルー、チリ。東欧、中欧、北欧、アジア、南アフリカ。視覚的、知的刺激が強すぎる生活だった。見るもの、聞くもの全てが刺激だった。"なんで?なんで?"って本当に自分は小学生なのかな?と思うくらいに知りたいことが毎日溢れ出していた。
一人の時間で読んだ沢山の本。外界からの刺激を一人の時間を使って沢山掘り下げた。授業でのちょっとした先生の発言も興味がわいたら止まらない。日常のちょっとした疑問さえも、深堀りすることが好きで。
なんでこの地域出身の人は服装は、こういう色使いなのか?とかね。笑
この疑問からその国の文化、経済、宗教、政治、哲学、心理学、音楽、美術から何から調べる。勝手に仮説をみつけて、ふむふむと楽しんでいた。
日常でみつけた興味の種にひたすら水をあげることに時間を費やしていた。
これは日本にいても外国にいても変わらないんだけれど、寂しいな〜って思う気持ちだけで、そんなに遊びたい気分でもないのに人を誘うことはなくて。自分の孤独は自分で癒したいタイプ。私は無理に遊びに出かけても、より虚無感が増してしまう。孤独を感じたら静かに勉学に励むか、本を読むか、映画を見るか、本屋へ行くか。散歩に出かけるか。
お散歩沢山したな〜、美しい風景にスーッと溶け込む時間が何より至福の時だったな。とりあえず、この一人の時間が間違いなくより貪欲な知りたがりにさせたと思う。笑
【英語】
この留学で自分で自分に一番驚いたのは、英語。もちろん完璧なんてことはもちろんないんだけれど、間違いなく日本語で伝えたいことの80パーセントは英語で表現できるようになっていた。授業で教授がいうことが分からないということはなかった。(もちろん、専門用語は分からないこともたまにはあったけれどそれは日本語でも同じだと思うので)グループワーク(マーケティング、プロモーション、リーダーシップ、心理学とかかれこ7個のグループワーク)でも、細かいところまで話し合える自分になっていた。知らない間に立教国際経営学科が私を育ててくれていたらしい。笑
4年最後の学期での留学というのもよかったのかもしれない。四年間、ビジネスを学んできたわけだから昔よりかは知識はある。先生の質問にもガンガン答えられるようになっていた。英語での20分以上のプレゼンテーションもできるようになっていた。純粋に自分の成長は嬉しかった。宮城で高校生の時に参加した留学セミナーで、国際経営生が英語でプレゼンをする姿に惚れて立教に入ったわけだから。
【異文化にもまれる】
ただ、言語の次に自分の前に立ちはだかっていたのは"対人関係の違和感"だった。言葉はわかるのに、なかなかノリを合わせられない。居心地が悪いということもしばしば。
スコットランド、チリ、フランス、韓国人と私。フィンランドとハンガリーと私。この二つのグループは、苦戦した。多くの時間を過ごしてもなかなか拭い取ることの出来ない違和感。心を開ききれない、訳も分からず疲弊。"あーなんなのこれは。。自分グローバル人間でもなんでもないな"って落ち込むこともあった。事が思うように進まないことが続きすぎると、"ポンコツ・ミナミ"と自分で自分を呼んでいた。笑
でもオランダ人のシャーロットとペアを組んだ時に気がついた。あ、今までの違和感って別に国が違うからとかではなくて新しい人と出会いたて当たり前の感情だよね!って。思い返してみればいつもどこか新しい環境に飛び込んだばかりはこういう違和感を抱えていたなと。学校でもバイトでも。大勢いる人の中ではじめから、フィットする人なんて数パーセントで当たり前。これは日本に限らず、海外に来ても同じことだ!と。新しい環境でチームに貢献して小さな信頼を積み重ねる上で自分の居場所を徐々に作るんだった。東京生活で学んだことを"外国人"、"海外"というフィルターを知らず知らずにかけていて忘れてしまっていた。すぐに波長があい、仲良くなれたシャーロットがこのことに気がつかせてくれた。
日本の国際経験豊富な親友にも、かなり救われた。この悩みを打ち明けた時に、"<プライベート>まで仲良くなろうとすると苦しくなるから、まずはチームを成功に導くマネージャーになったつもりで<オフィシャル>に頑張るのはどう?"って言ってくれて。そう割り切って次の日から自分の行動をかえたらどんどんいい方向に事は進んだ。本当にありがとう。
【ホーム、そしてアジアの女性達】
こちらでの生活が楽しくなったのは間違いなく、自分の居場所ができたから。アジアのみんなには本当に助けられた。ドイツでのホームだった。全ての授業が同じではないし、毎日会える訳でもなかったけれど心を許せる友達ができた事は心強かった。ホームができた事で他の人に対してもオープンマインドに、そして貪欲に出会いを楽しむ事ができるようになった。
アジア人の彼女たちは、愛情深かった。私と仲がよかった子はほとんど彼氏がいて、愛情表現が上手だった。アジア人ははみんなシャイだと勝手な思い込みをもっていただけに衝撃だった。思えば今まで国際交流というと、ヨーロッパや北米人ばかりだった。何か違いを感じても、"全く違う文化だしね!"と心のどこかで自分とは無関係であるかのように、流す事ができた。でもアジアとなると話は違った。アジアは私の地域だ。自分ごととして受け止めたから衝撃が大きかったのかも。
目をキラキラさせている彼女たちはとびきり可愛かった。恋人だけではなくて、同性の私に対しても愛情深かった。まめに連絡をくれる、家族のようにいつも接してくれた。
"クッキー焼いたから、うちにこない?"
"無事にお家ついた?!体調どう?"
"レポートはどんな感じ?"
美しくて、そして賢かった。
一緒にグループプロジェクトを組んだ事が一回あったのだけれど。
グループメンバーが締め切り期限を間違えて、残り一時間で1000ワードを書かなければいけないというハプニングがあった。そんな時も、怒るどころか、" No worries!あと何ワード!"と明るく励ましたタイ人のボネスには感動した。
ボネスには一番影響を受けたと思う。いつだって彼女は堂々としていたし、みんなを笑顔にする。頭もとびきり良くて、英語だってもちろん堪能。
あったかくて、潔かった彼女。私もこんな人になりたいなって心から思った。
日本にいる時の私は、個人戦闘モードの事が多かったけれどドイツでアジア人の彼女たちと出会ってからもっと人への愛情を大切にしたいと思った。
【人とのつながり】
このアジア人の彼女達は、人を招き入れる事も上手だった。ドイツに遊びにきてくれた彼女達の友達、恋人もみんなで遊ぶことは日常茶飯事だった。
グループワークしに友達のアパートに行くと、その子の彼氏がいて料理を振舞ってくれたり。(そして、みんなの彼氏英語が堪能な人しかいなくて驚く)最後の週のお別れパーティーで初めましてのお友達が来たり。
(連絡先もナチュラルに交換し、じゃ!東京であおう!といってさよならした)
私が、人と人をつなげる機会もあった。ドイツに来たばかりのころ、帰り道に迷いトラムを訪ねたことで仲良くなったフランジーと、大好きな後輩のななみと三人で遊んだり。
まりりんと、バルト三国ラトビア出身のザクリナちゃんがダブリンからケルンに遊びにきてくれた時は、私の彼と仲良しの韓国人の友人を呼んでディナーにいったり。
自然に人の輪が広がった。
人脈というと糸と糸で人が繋がっているイメージが私はあるんだけれど
ここでの生活は糸というより、円だった。円(縁)がじわじわと、温かく広がっていくようなそんな感触があった。人ってあったかいな、って思ったんだ。楽しかったな、新たな出会いが沢山の環境。
【コンパクトな生活】
東京での生活に比べると、ケルンでの生活はシンプルでコンパクトだった。学校とアパートの往復がメイン。毎日自炊して、勉強して。やる事の数自体が、東京にいるときに比べかなり少なかったから一つ一つに集中できた。東京での生活は、自分で自分をマルチタスク人間にしていた。でもドイツでの生活の方が、一つ一つ丁寧に力をそそげたと思えて充実感と幸せ感を感じる事ができた。勉強にきちんと集中できた。
ライフスタイルもそう。
ドイツの日曜日は、お店やスーパーが空いていない。公園に行くか、カフェに行くか。それかお家にいるか。そんな生活が心地よかった。神経が休まった。
公園でのんびりと、犬や子供が走り周ったり老夫婦が手をつないでお散歩しているのを眺めている時、人生って幸せだなって感じた。静かにコーヒーを飲みながら読書に耽る日曜日の朝も好きだったし、友達を家に招いて料理をする日曜日の夜も好きだった。この素敵な日曜日の使い方は、日本でも続けたいな。
【感性が合う人】
感性が合う人と出会えた事もこの留学生活で幸せだった事の一つ。
この道と公園が素敵だよ!とコーヒーをテイクアウトしお散歩した寒い日の午後。特に名のない場所、その人の感性で切り取った場所を教えてもらうことの喜び。小さなかわいいお家が立ち並ぶ通り。ブルーベリー色とパープルのマーブル色の空が素敵な公園。
"夕日と建物の色が綺麗だからここでバスを降りよう。"その先のクラシックなこじんまりとした、ジャズが品良く流れるレストラン。あ〜戻りたいなあの時に。
【遊びたおす】
試験期間は時間を惜しむように勉学に励んだので、帰国までの最後の一週間は"遊びたおす"と決めていた。"自分はこういう人間なんでこういう事はやりません"と食わず嫌いせずにノリ良く、遊ぶ期間を意識的に設ける事は大切だと思っているの。人生のいろんな楽しみを味わい尽くすためにも。誘われたら全てイエス。普段だったらやらないことも、全てイエス。
みんなで、クリスマスマーケットにいったり、ホームパーティーをしたり。22歳にして初めてクラブにいってみたりもした(え、今更?)。
みんな、かなりのタフさだった!笑 朝方まで飲んで、3時間の仮眠とシャワーのために一旦お家に帰って次の日のランチに繰り出す。出来る限り、みんなと時間を過ごした。一週間しかないからこそ、無理して体力の限界まで遊んだ。
【2019年は】
毎年年末になると、来年はどんな風に過ごそうかと大きな紙に思いつくワードを書き連ねるのだけれど(抱負というかしこまったものではなく、こんなことが巻き起こりますように!というふわっとしたおまじないのようなもの。)今年もドイツ最後の週、書いてみた。
書いた言葉。
"身軽に" "アドベンチャー" "柔軟"
以上だった。この三個のワードだけ。とりあえず身を軽くして、どんどん飛び回りたい。そんな気分。
こういうものが欲しい!とか、◯◯さんみたいになりたい!とか去年までの何年かたくさんかいていたようなものが全く出てこない。自分の目でみて、感じて。体験してもがくことの面白さを知った今自分のこれまでの経験則とかに頼りすぎず、なんなら捨てて。直感と透明な目で。何も隠さず正直に流れるように、だけど泥臭く地道に生きようっと。
人生の舵を切る方向が変わった留学生活だった。ワクワクが500倍になった気がする笑。
最後に。
学校でもらってきた、"かわいい子には旅をさせよ!"という
アメリカ9日間ホームステイのチラシに取り憑かれた小4の私を、(最初はかなり反対していたのに最終的に)行かせてくれたママとパパ。
どんな局面も直感に従わせてくれて応援してくれて本当に、本当にありがとう。
Minami
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