見出し画像

キャンディ近くの紅茶工場2|ギラガマ紅茶工場

ひとつ前の記事で紹介したカドゥガンナワ紅茶工場へ行った後に、ギラガマ紅茶工場(New Giragama Tea factory)へ行ってきました。先に行ったカドゥガンナワ紅茶工場から、車で約20分ほど離れた場所にあります。

後で知ったのですが、この2つの工場は同じオーナーさんでした。最後に出されるディーカップやショップに売っている商品はほぼ同じでした。ギラガマの方が規模が大きくて、システム化されています。

今日は見せてもらったお茶の製造方法を紹介します。

施設の様子

観光バスも停められる大きな施設で、この日は営業していませんでしたがレストランもありました。3階建てになっていて、上の階から順番に説明してくれます。
サリーを着用したガイドさんは、日本語もできるようで、施設内では唯一の日本語スタッフだそうです。

ゴムの木の説明

お茶の種類と産業

スリランカのお茶には標高によって3種類に分けられます。低地のものは主に島の南部で栽培されていて、強い味です。中間の地域で栽培されるのは、ブレンドされることが多いです。高級茶は標高1200メートル以上の農園で栽培されます。
今日ではスリランカにとって、セイロン茶は重要な経済的資産になっています。国のGDPの2%を占め、100 万人以上の雇用を生み出しています。CMでも有名になった「午後の紅茶」もスリランカ産です。

イギリス領だった頃にセイロン茶をスリランカに持ってきたジェームス・テイラー

お茶の製造プロセス

摘み取り

茶葉の摘み取りは、通常春と夏に行うようです。高級な茶葉は、先端の芽で全て手作業で行われます。ここでは茶摘みの様子はみれなかったですが、茶摘み体験をやっている場所もあると思います。

最初に茶葉の説明をしてくれます

乾燥

摘み取ったばかりの茶葉を乾燥させます。重さが1/2になるまで行います。

風で乾燥させていました
乾燥したらこの穴から下のフロアへ運びます

ローリングとプレッシャー

ローリングやプレッシャーで、葉に傷をつけます。この過程で風味を引き出すことができるようです。
ここでダスト(安い茶葉)を取り除きます。これらはスーパーマーケットなどで売られているお茶になります。茎は全てダストだそうで、恐らく私たちが日常に飲んでいるお茶はダストの部分だと思います。

大きなタルのようなものが回っていました
ダストの選別

発酵

温度管理によって、約2.5時間発酵させます。色が褐色になります。
その後、酸化を止めるために、茶葉を蒸します。このタイミングによって、出来上がるお茶の味が異なります。味と品質を固定するためのプロセスです。発酵後は再び乾燥させます。
この時の熱は、薪を窯にくべて火を起こします。ゴムの木を使っていて、薪割りマシーンに薪を一つずつ固定して、割っていくアナログ作業でした。

レトロで可愛い窯

選別

茶葉の色とサイズによって、品質を分けます。

色分けマシーンはここにしかないんだとか
お茶の出来上がりの味と色が違います


一番上の列がハイクオリティのお茶

ゴールデンティップとシルバーティップは、ダイエットや糖尿病予防などの健康効果もあるようです。
茶葉が細かいと濃く強い味、大きいと明るい色で軽い味になります。

終わった後は、お茶とジャガリーのサービスをいただきました。

この日2杯めだったけど美味しくて余裕で飲めました
建物のレトロ感がカワイイ

製造過程は最初に行ったガドゥガンナワ紅茶工場とほぼ同じだったので、旅行中に訪れるなら、こちらのギラガマ紅茶工場1か所で十分だと思います。

紅茶好きの方には、スリランカの紅茶工場へぜひ一度訪れていただきたいです。

いいなと思ったら応援しよう!