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【覚書】徳を積むつむツム…自分に言い聞かせながら生きている

朝からゴミステーションの掃除をした。
我が家の前、道路を挟んで位置するゴミステーションは
現在、
我が家を含めて4軒のお家が使用している。
我が家の立つ一帯はこの辺りでは新興の住宅地に当たるからか、
ゴミ当番なるものがない。
角を曲がれば、ゴミ当番が存在するが、我が家一帯には
ゴミ当番なるものがない。
ゴミ当番とは、この辺りだけのものなのか知らないが、
一週間ごとに各世帯が受け持ち、「ゴミ当番」という札を一週間の間
軒先に掲げながら、ゴミ集積所の掃除や、ネットの管理などを行うようである。

我が家が越してきた頃は、我が家前のゴミ集積所は我が家を含めて3軒しか
使用していなかった。
そのうち、我が家のお隣さんが引っ越して空き家だった時期もあり、
我が家を含めて2軒しか使用していないこともあった。
二軒しかない時期は、我が家以外のゴミは
お向かいさんのもの、とすぐにわかる。
我が家のお向かいさんは、実家の父母ぐらいのご年齢の方だが、
うちの両親と違い、そりゃあもう…何とも身綺麗で、
こちとら頭が下がる。
ああ、こんなふうに歳をとって、こんな風に生活したいものだ…と思う。
というのも、人の出したゴミをジロジロ見るのも「お前、どうよ」と
思われるかもしれないが、
大変、ゴミ出しが綺麗なのである。
まず…ゴミが少ない!!!
圧倒的にゴミが少ない。
我が家が週に2回毎度、
45リットルのゴミ袋をいっぱいにして二つ出すのに対し、
ご夫婦二人とはいえ、え、これだけですか?という量を出したり出さなかったり…
段ボールや資源ごみなどは一分の隙もないほどに、端と端がきっちり合わさって
出されている。
新聞紙も、え、それ読みました?と思うぐらいに綺麗に整頓されている。

何だろう…なんか人としてのレベルが違う気がする。
ゴミ出しってこんなに人間が見えるんだ…
私もあんなふうになりたい!!!
と思うが、ゴミの量は減らないし、
毎度45リットル二袋もしくはそれ以上になってしまう。
なんか消費活動をしている感じがして恥ずかしい。
これは家族の人数の問題じゃない気がするのだ。
何でもかんでも買っては捨ててと、何というか
人間として無駄な営みを繰り返しているように見えてくるのだ。
今の時代にすこぶる逆行している。


二軒でゴミ集積所を使っていた時期は誰がどのゴミかわかる状態であるので、
片付けてもらっていたら、
お礼を言い、お礼を言われる間柄であった。
お向かいさんはこちらが恐縮するほどで、
一度カラスに荒らされていたのを私が片付けていたら、
早速菓子折りを持って来られたことがある。
いやいやいや、そんなんカラスのせいですし!!!
(お向かいさん曰く「我が家の出す時間が少し早かったようで…」なんて仰る)

そんなお向かいさんを知っているので、
その後2軒増えた後にも、
お向かいさんのゴミか否かだけは見分けがついてしまう。

そう、冒頭に戻る。
最近、ゴミ問題に悩んでいる。
どこのゴミステーションも同じだと思うが、
日々カラスとの戦いであると思う。
ちょっとネットをかけ忘れただとか、
ゴミを出す時間が早いだとか、カラスはそんな隙をついては
巧妙にネットの隙間からゴミを荒らしにやってくる。

どこのゴミステーションも日々、カラスと格闘していることと思う。

我が家の前のゴミステーションも例に漏れず、カラスが
狙ってくるから市の定める時間ギリギリに出すようにしたり、
前の日からは出さない、とかネットをきちんとかける、などの
暗黙の了解のように気を使っている。

お隣さんが越してきた当初のことである。
前日の晩からゴミが出ていて、残念ながら朝、
カラスが荒らしに荒らしていたことがあった。
お向かいさんのゴミではない。
うちのゴミでもない…となると、という消去法で
行き着くわけであるが、
そんな早速いいに行くわけにもいかない。
と数日は様子を見ていただのだが、前の日から出してらっしゃるし、
割と大きくお名前の書いたゴミも見えちゃってる…
これは…言ってもいいよね…?
と言いに行ったことが何度かある。
その時はお名前も見えちゃってるし「あ、すみませーん」という
感じだった。

もちろん、カラスはいくら注意して出しても
大変賢く、どんなに頑張っても荒らされることもある。
そういう時はお互い様だし、私も家の前でよく見えるので
進んで片付けようと思っている…が、
お隣が引っ越されてから数年…私が何となく感じるのは
私以上にいろんなことが気にならない性格なのでは…と思っている。

ペットボトルのゴミは2週に一度で、よく間違えて出してしまう
ことは私もある。
が、家の前のゴミステーションなので、
朝出かけて帰ってきて、「あら、まだゴミがある…あ!今日
ペットボトルのゴミじゃないじゃーん!」となって
慌てて引っ込めたことは私も何度かある。

が、お隣…(多分お隣)
そのまま次の日も次の日もそこにペットボトルの
ゴミが置いたままになって、翌週になって一緒に回収されるまでそのまま…という
ことがある。
いや、もしかしたら、お隣じゃないかもしれない。
が、いかんせん4軒だけなもので、
いつも出すタイミングであったり、
出し方の癖とかが見えてしまうのである。

さて、こういうゴミ問題について
夫に愚痴ったりしていると
夫も庭仕事なんかが好きだったりするので、
家の前の庭木の手入れなんかをしていて目につくと
つい気になってくるようなのである。
で、気になると言わずにおられないのが夫。
が、夫が出てくるとややこしいのだ。(私的に)
本人はいたって社交的にやり取りするし、揉めるつもりなんてない、と
言うのだが、
見ているこっちはヒヤヒヤなのである。

私が思うに黙っているよりきちんと言ってお互い気持ちよく
過ごそうよ!みたいな感じなのだと思うが、
態度の悪い学生アルバイトの店員さんに注意したり、
子どものカットを連れて行くように頼めば、店員がぞんざいな
態度だからと注意したり、
道路の誘導の仕方が悪いと警備員の人に注意したり…
(本人はこういうとき、「注意しただけ」「揉めていない」と
言い張る)
ということを傍で見たきた私としては
ヒヤヒヤなのである。
生前、父がよく言っていたものだ。
「(夫)くん。今どき何があるかわからんからね。いきなり
ブスってくることだってあるんだから、注意しなさいよ。」と。

私が愚痴を言っていたとき、何度か夫も代わって
言いに行ってくれたのだが、
「うちじゃありませんよ」バージョンの時と
「すみません」バージョンがあり、
「うちじゃありません」と言われたらいよいよ
追求したらそれは衝突になってしまうので、
夫も引っ込むしかない。
そこで夫に「いや、違うって言ってるけどお隣以外ないよ」なんて
私が言おうもんならそりゃ勃発である。
だから私は夫を宥める側に回り、
「誰だろうね!全く!」と空惚ける。

なので、私は以来、夫に愚痴を言うこともできず、
苦肉の策としてゴミステーションに張り紙をしたり
していたのだが(「カラスが荒らすのでネットをしっかり貼ってください」など)
生ゴミについては前日から出ているということは
なくなったものの、
今日に至っては、
先日の段ボールのゴミの日に出された段ボールのゴミが
まだ残っているという事態だった。

段ボールのゴミというのは
大体どこの自治体も同じだと思うのだが、
ダンボールは崩して?ぺちゃんこにして、
何枚かをひとまとめにして、回収しやすいように
捨てる。
が、先日我が家の前のゴミステーションは
朝、私が出そうとする時には
段ボールの山となっていた。
そう、段ボールが段ボール箱のまま
出されていたのだ。
それもいくつもいくつも。

ひ、ひえ〜

しかも、いくつかの段ボール箱の中には
ゴミも入ったままになっている。

こ、これは…

正直に言うと、ゴミ回収の業者の方が来られる前に
これを整理したほうがいいと言う気持ちはありながら、
ごめんなさい、
なぜ私がそこまでしなければならないのか…、
いやいや、これが私だと思われたら嫌だな(業者の方には
一緒くたに「この地区の人は…」と思われるだろうし)
と葛藤はしたものの、
結局自分の段ボールゴミを隅に寄せて様子を見させてもらった。

で、段ボールの回収が終わったあと、のぞいてみれば、
畳まれていない段ボールは回収されているものの、
案の定、いくつかのゴミが残っている。
そりゃ、そうである。段ボールゴミの日であって、
ゴミの日ではないから。

さて、次のゴミの日まで数日、生ゴミではないので、
カラスもあらすことはないだろうから、
どうされるだろうと、やはり様子を見ていた。
が、やはり一向に回収される様子はない。

お隣さんも、ゴミステーションの
前は必ず通るはずなので、目にしていないはずはないのだが…

で、本日が生ゴミの日当日。
私が生ゴミを持って集積所へ行くと、
お隣さんのゴミはすでに出ている。
(申し訳ないが、ゴミ出しの癖でわかってしまう…)
案の定、段ボールと一緒にあったゴミはそのままである。
我が市は指定のゴミ袋でないと回収されないことになっているので
このゴミはこのままだと回収されないままになる。
と言うことで、
冒頭に至る。
私は指定のゴミ袋を持ってきて、
隅に追いやられいるそのままになった段ボールゴミの残骸(多分、段ボールと
一緒に届いたのであろう紙みたいなもの)を
指定ゴミ袋へと詰めていく。
黒のゴミ袋に入った謎の物体もある。
いやだようううと言いながら詰めて行く。

片付けが終わったところに一番新しく
越して越された方が何も知らず、
ニコニコと「おはようございます」と来られる。
そのかたに愚痴を言うわけにもいかず、
私も挨拶をして撤退する。

いや、もしかしたらお隣でないかもしれない。
お向かいさんではないにしろ、新しく来られた方かもしれないし、
もしかしたら、どっか違う場所から誰かが
持ってきたのかもしれない。
私も待機して見ているわけではないのだから。
ただ、生ゴミを私の前に出したのはお隣さんであって、
(ゴミ出しの独特の癖を見つけてしまったのだ)
お隣さんはこの残ったゴミを目にしているはずだが、
そこは気にならないんだな…という感想である。
自分のゴミではないにしろ、誰のゴミかしら?
このゴミこのままだと回収されないよな、
ゴミステーション、汚れたままになるよな、とは
思わないのかな?という思いが
モヤモヤと頭を巡る。

しかし、考えても考えても答えは出ず、
もはや張り紙も何と書いていいか分からず
ゴミ当番制にすればいいのか、
いやゴミ当番制にしてうまくいかなかったらそれこそ
ご近所トラブルじゃん、とか
もう、これはやはり徳を積むんだ…と思って
黙ってゴミ集積所の掃除をする朝なのである。

夫に愚痴を言って、ただ労ってもらえたら
それでいいのだが、
耳にすると気になるタチの夫に言うことはできず
私は今日も悶々とするしかない。
ので、ここ(note)に記させていただいた次第である。




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朝月広海
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