NYで身分証明書(IDNYC)を何とか取得した話~NY留学帯同~
IDNYCはニューヨーク市が発行する身分証明書。持っていればメトロポリタン美術館が1年間無料になるなど、市内の様々な施設で割引特典があります。また身分証としても使えるので常にパスポートを持ち歩く必要がなくなることもメリットです。
F2ビザの私はSSN(Social Security Number)が取れないため、自分名義のクレジットカードなどを作ることができず「居住証明」書類の提出に苦戦しました。
公的料金の請求書はすべて旦那名義、クレジットカードも旦那名義の家族カード、自分宛に届く公的な郵便物も無し。そんな私が先日IDNYCを何とかGETできたのでその流れをまとめました。
1.オンラインで事前予約
以下サイトから予約し、後日登録会場に行きます。
予約はとりづらいという噂がありますが、直前の日時であれば毎日チェックしていると空きが出ます。私は検索してすぐに空きを見つけることができました。
2.登録開場へ
登録会場はマンハッタン内だけでも3か所あり、私は下記の場所で登録しました。
■場所
IDNYC Union Square
109 East 16th Street 1st Floor
Mon-Fri: 8:30am - 5:30pm
■所要時間
1時間
■持ち物
・身分証明
・居住証明
(詳細は下記リンク)
3.受付番号発行
建物入口を左手に進むと発券機のある部屋があります。部屋にいるスタッフから直接、受付番号の書かれた紙をもらいました。
(発券機は別の申請者用で、IDNYC申請者は使用しません。)
4.申請用紙記入
次に案内された部屋で、申請用紙を渡されるので記入し、身分証明と居住証明を提示します。
私は身分証明として"日本のパスポート"、居住証明として"スマホの格安SIM「tello」の支払い履歴"を提出しました。
(最新フォーマットの申請用紙があるようなので、ネットで事前にプリントアウトして記入していかなくても大丈夫です)
5.住居証明に大苦戦
待合室で呼び出されるのを待ちます。
(受付番号が表示される電光掲示板もありますが、IDNYC申請者はスタッフが直接名前を呼びに来ます。)
■格安SIM「tello」の支払い履歴は居住証明に不十分だった
名前を呼ばれスタッフの元へ行くと、格安SIMの支払い履歴では不十分だと言われてしまいました。
「これは公的な請求書ではなく、あなたが一方的に注文して支払っただけのレシート扱いだからNG」というのが向こうの主張でした。
「その代わり、病院やWi-Fiの請求書は持ってないのか?」と聞かれましたが、持っていませんでした。
■代わりに提出した書類
念のため持ってきていた下記書類を手あたり次第に見せました。
1.旦那の大学発行の住居証明
旦那が大学に依頼し旦那と私の連名の居住証明書を発行してもらっていました。(これ1つだけでは効力は弱くダメでした。)
2.結婚証明書(旦那による英訳)と戸籍謄本(日本語の原本)
英語の原本はないのか?と言われてしまい、自分で英訳したものや、日本語の原本では力不足な感じでした。
公式サイトでも下記のような記述があり、いける気もしたのですが、公的に認められた英語書類である必要があったのかなと思います。
(ちなみに結婚証明書が英訳なのに対し、戸籍謄本が日本語原本だったことに特に意味はありません…。とりあえず持ってきていたのがその2点でした。)
3.コロンビア大学の図書館が使えるカード(顔写真付き、配偶者なら取得可能)
1も2もダメで落ち込んでいたところ、スタッフからなぜか「studnt IDはあるか?」と聞かれたのでダメ元で見せました。
一緒に来ていた旦那が「このカードは配偶者じゃないと取得できない(大学のHPにもちゃんと書いてあるから確認してみて)」など説明して粘ってくれところ、再度スタッフが確認に戻り数分後、「OKだったから写真撮影まで待ってね。」と言われ無事取得できることに…😂
■結局どの証明書が受理されたのか分からなかった
複数の書類で複合的に判断されたのか、無事取得できることに。最後に提出した大学図書館のカードが決め手になったように感じました。
6.写真撮影
ブースに移動し申請書の最終確認と電子サイン(カードにもそのまま掲載される)をし、あっというまに撮影。日本の免許写真のように厳しくなく、カラコンや大きいイヤリングもOKでした。
2,3週間後に郵送で届くよと言われ、控えの紙を受け取って終了。
ちなみにちゃんと3週間以内に届きました!
これから取得する人にアドバイス
こんなに大苦戦しましたが、実は銀行口座をジョイントアカウントにすれば全て解決だったようです。口座の名義が旦那と私の連名になるため、銀行からの公的書類は私名義でもしっかり発行されます。SSNが無くてもジョイントアカウントにできます。(銀行や口座の種類によるのかも?)
また、私は旦那と一緒に登録に行ったので、英語でスタッフにかなり粘ってもらいました。私一人だったら諦めていたと思います。
自分宛に届いた郵便物などはダメ元でもとりあえず捨てずに持っていくことをおすすめします。日本と違って「ダメなものはダメです」とならず、ルールに大雑把なところがアメリカの良いところだなと思いました(笑)
最後に
私はIDNYC取得にあたり「NY側に私も社会に存在しているんだと認めてほしい」という謎のこだわりがありました。以前ノンドライバーズライセンスが書類不足で取得できなかったことがあり「私は身分や居住を証明することすらできないのか…社会に存在していないのか…」と絶望したので、そのリベンジができてとても嬉しかったです。