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FF16 残念だった点

個人的主観が多く入りますが、残念だった点をいくつか。
前評判もあり、期待値も高かった、トレイラーも秀逸だったので発売を心待ちにしていました。
満足いく点もありましたが、同じくらい残念な点も。それを書き記そうと思います。

※2023年9月 公式からアルティマニアが発行され購入後に印象が変わったこともあります。また3回目をプレイしたことでの変化を追加しました。

・まず一番残念なのはジル

これは、こちら↑で語っています。
もうこれさえなければ、個人的にはあとは目を瞑ろうと言えるくらい。本当に酷かった。


・ストーリーが破綻していると言われる理由について

破綻している、とは思いませんが、回収しきれてない部分がたくさんあり、それはプレイヤーの想像におまかせします、なのだとしたら相当な丸投げかなと思います。

狂い始めるのはクリスタル破壊からですね。破壊することで新たな問題が浮上します。クリスタルに頼らない生活を、人々が強いられることになる。言葉ではクライヴも責任を感じてこの先一人で背負って行く事になるのですが、サブクエストでも少しフォローがあるくらい。ストーリー上、またキャラクターからのフォローもないまま進み、結果的にクライヴが自責の念に囚われてしまう事になります。それ見たことか、と思いました。我らがクライヴになんて事思わせてるんだと。

あとはミュトス。器問題ですね。これもクライヴが一人で抱えて行く事になります。後半になっていきなり饒舌になるアルテマ語りに理解していくのが大変でした。自我やら思念やら絆やら、断ち切りたいアピールは甚だしいのですが、手段が幼稚すぎて…敵ながら心配になる程です。さっさとジルを殺せばよかったよ、船で。

最後にアナベラ。あの最期は誰が納得してGOサイン出したの?吉ピ?あれだけ卑劣で残酷なマネをしておいて前半からブイブイ言わせていたのに。クライヴだってケリをつけると言っていたのに。同じ場に、一度見捨てた息子二人と居合わせて、その二人がドミナントで、邪険にしていた娘すらドミナントで、謀って産んだ子は空っぽの器だったと知って絶望して自害したというのが贖罪なんだろうけど、表現的に少し大人しすぎた。

(以下追記)

ただ、気になって静止画を撮ったのですが

最期の瞬間笑ってますよね

首に刃を当てる瞬間、目に映るクライヴとジョシュアを見てのこの表情に、なんだか憑き物が落ちたようなそんな感情に。化け物と罵り半狂になっていたものの死の瞬間は見えていなかった現実がようやく見えたのかなと思いました。それを眼の前で受け止めることになったジョシュアが、手を強く握るんですけど、それが母上への想いの答えだったし、彼女の出した結論を見届けることが「ケリ(決着)をつける」ことだったのかなと。
プレイヤーとしては、それこそ心臓一突きくらいの事をしたかったですが、息子としての視点で見ると(特にジョシュアの幼い頃からの想いを含めて見ると)自害してあっけなくこの世を去る、というのが良い幕引きだと思いました。

・サブクエストの意味

発売前からサブクエストだけで海外ドラマ1本分とかなんとか言ってませんでしたっけ。どれくらいのボリュームなんだろうとワクワクしました。それに、サブというくらいだから、やらなくてもストーリーは補完されると思っていたので、そのへんの考え方の違いが大きかった。

まず、海外ドラマ1本分って、どういう意味?と思いました。なぜなら少ないから。たったのこれだけ??と拍子抜けしてしまいました。それに、全てがおつかいクエスト。それに、重要なキャラクター描写すらサブクエストでやってのけています。
私の場合はサブクエスト系もストーリー追うタイミングで全て消化していったので、1周目で全てクリアした上でエンディングを迎えました。それでも物足りなさを感じたくらいだから、すっ飛ばしてクリアなんかもっての外だと思います。

あと、サブクエスト以外に、ストーリーを追うごとにクエスト扱いになりますけど、これ意味ある?

正直クエストなんて倍くらいあって、討伐クエスト系は無限にあると思っていたくらいなので、ガッカリは半端なかったです。リスキーモブも少なすぎ。

あと、ゴーチェの窓口の意味ってあります?ワールドマップを覗けば表示されているし、最初はゴーチェのところとは別のサブクエストかと思って、面白いなと思いましたが、まさか一緒だとは驚きました。ワールドマップをあまり覗かない人向けの機能なのかな。

・ワールドマップの自由度

ついでなので、ワールドマップについて。
基本的にストーリー進行中は行き先が決まっていて、序盤は色んな場所に行けなくても仕方ないと思いました。でもストーリー上訪問した場所で再訪できない所が多すぎる。
ノルヴァーン砦、フェニックスゲート、ロザリス。オリフレムやポートイゾルデ等も入れないまま。せっかく、時系列によって人々の会話が違ったり、人の流れや立ち位置も違うんだから、そのへんも自由度を取り入れてほしかった。

何の用もないのにイーストプールに行った時にクライヴが母上について勝手に呟くんですけど、そーゆーの!もっと欲しかった。
いっそスカイリムみたいに、横を通り過ぎるだけで無意味な会話をしてくるNPCいてもよかった。

・ジョシュアの背景が不明瞭

後半になっていきなり出てくるジョシュア。いえ、前半でも見かけていますが、正式に仲間としてという意味です。前半からプレイヤーはジョシュアが影で暗躍しクライヴを救うために奔走している事は知っています。だからこそ、後半にさほどの驚きはなく、でも再開する場面ではさすがに涙しました。この兄弟、本当に絆が深すぎるんだもの。やっと会えたのね、なんてジルがわざわざ言わなくても分かってる。

私はFF12をプレイしていたので、ジョシュアがマルガラスと名乗っていた時は驚きましたが、これって気づかれなかったらそれはそれで、の話ですよね。過去作のオマージュは所々に散りばめられていますし。でも、不死鳥教団の在り方についてはもっと映像で語られるべきだったと思います。会話と文面だけだと説得力に乏しい。

兄クライヴとの絆が一番強く、最終戦は二人の絆無くしては語れないものなので、もう少しジョシュアについても丁寧に描いて欲しかったな。

(以下追記)
アルティマニアで年表が公開され、生まれながらにしてフェニックスを宿した事や、フェニックスゲート後の事が分かりました。生きるか死ぬかの境で命を取り留め、その後の人生は兄を守るために生きていく。自分が生き延びる未来は想像していない行動に胸が痛かった。そして寄り添ったヨーテの印象が爆あがり。彼女に幸せはエンディング後あったのだろうか、その事がとても気になりました。
それにしても、やっぱりFF16は兄弟の愛と絆の物語でした。本当にそれ、それに尽きる。

・ファイナルファンタジーモードの意味

1周目をクリアしてからが本番、くらい言ってませんでした?期待値最高の状態でファイナルファンタジーモードに入って見事に撃沈しました。なんなの、これ。

とにかく再プレイなだけ。サブクエストの追加もなければもちろんストーリーも同じです。分岐が出てくるわけでもない。1周目にやり終えたサブクエストをまたやらせる意味とは…。
リスキーモブも増えません。レベルが上がりますが、クライヴも100まで上げられますし、まさかのオートアイテムも使えるので、やはりの楽勝。

隠しダンジョンもないし、隠しボスもいません。そして目玉のアルテマウェポンは最後の方にようやく作れる始末。アルテマウェポンをクライヴに背負わせてあげても、その時に倒せる強敵はいないんですよ…寂しすぎる。

アクセ強化も出てくるがままに強化するだけ。カスタム要素がなく単調。これなら2周目用に追加があったりしてもよかった。

とにかく、トロフィーコンプのためだけにやらされてる感がすごくて、疲労を感じました。
やりこみって、楽しいもの、でしたよね確か…。

(以下追記)
ちなみにFFモードではトロコン目的に、3回目はひたすら動画を撮る作業に徹していたため衣装チェンジはしませんでした。見た目も目新しいものでしたし、何の感情もわかず…。これって嬉しい実装なの?と疑問すらわきます。どうせなら、ザンブレクベアラー時代のクライヴと、鉄王国ボロワンピジルのチェンジがよかったです。なんて、きっと、少数派ですよね…。自覚してます。

・まとめ

残念だった点、結構あってびっくり。
何も考えずに与えられたストーリーをプレイできる純粋さはもう無くなってしまいました。一本道のRPG、まさにその通りです。
でもその割にストーリーがきちんとまとめられていなかったり、力の加減が激しい部分が多かった。情熱大陸で見た、地面にこだわりを入れるくらい、連れ回す仲間の表情をもっと、作り込んでもらいたかったです。力の加減とはそういう点。シドを助けるシーンで棒立ちのジルとか、あり得ない興ざめなんです。

(以下追記)
表情やその、前後の会話で場面を読み取る手法は斬新で、何度かプレイするうちに気づける事も、多々ありました。多くを語らず言葉少なめに頷いたり笑ったりするシーンが多いのはそのせいで。だから説明不足だと思われがちになってしまうところが残念でした。
その「何度か」をやる気持ちにさせるかどうかは別として、(ちなみに私はクライヴ好きさに3回やりました)一本道のRPGだからこそ、じっくりゆっくりプレイする大切さってあるなとも気づきました。早く先の展開が知りたくて、寄り道要素も他のゲームより圧倒的に少ないから急ぎ足になりがちではあるんですけど。
発売前の「ジェットコースター」というのに惑わされましたね、たぶん。
今後は、日本語と英語の翻訳の違いも大きいので、その違いを楽しむのもいいなと思いました。

だからといって、面白くなかったわけでもありませんでした。愛を重きにおいたストーリーで、クリスタルが出てくるナンバリングFFとして。
やや短めの、50時間もあればサブクエスト込みでストーリーを楽しめてクリアできるゲームとして、ある程度大人の世界や事情の空気を読める年齢向けではありますが、淡々と展開を受け入れ、疑問を持たずクリアするなら、いいのかな…。


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