失恋しちゃった！

　一年近く付き合っていた彼女と別れちゃいました。けっこう年下のかわいい女の子で、私も彼女 (今は彼女ではないのですが元カノと書くと悲しくなるので三人称単数としての彼女表記を採用させていただきます。) も異性との交遊関係がほとんどなく、二人ともお互いを信用していたように思えます。私は基本的にお話をするのが好きで、そんな私の色々なお話を楽しそうににこにこしながらうんうんと聞いてくれる彼女との日々は楽しかったなぁと今でも思います。
　女性って別れるときにどうしてあんなに悪者になれるのでしょうか。私という色眼鏡にあてはめて物事を考えているだけで世間一般的にどうなのかはわからないのですが、こっちから別れたい！ってときは本当にただただ申し訳なくて逃げ出したくなりませんか？一番嫌なのは特にむこうに悪いところはなく、なんとなく付き合えないなぁみたいになっちゃったときだと思うんです。もちろんどちらが良い悪いではなく、世の中というのは残酷なものでなんとなくがけっこう重要だったりするものなんです。結婚されてる人の話とかきくと、なんか気づいたら結婚してたみたいな感じだったりして、そういうものなんだなぁとしみじみ思います。彼女はほんっとに優しい子で、人を傷つけることが全然できなさそうだなぁって私は思っていました。ですがそんな彼女からどんなに説得をしても絶対に別れることを決意した事や、私の欠点をいくつか伝えられ、これは別れるしか道はないなぁと納得してしまいました。私と付き合って強くなったなぁなどととんでもない思い違いをしてしまいそうですが、実際のところもう好きではない男に対してはそりゃあ強くなれますよね。なんだか悲しい気持ちです。ただ一ミリも容赦をかけないその別れ方は長い目で見ると男にとっては非常にありがたいものだなぁと思うわけです。悲しいね。
　ふりかえると楽しい思い出ばかりです。嫌な思い出って本当になくて、全部が全部二人でいた時間は輝いていました。ただ二人の時間って二人とも楽しいなって思えて初めて綺麗なものになるので、本当に彼女は楽しかったのかなぁ～なんて物思いにふけってしまいます。彼女はもしかしたら私のために楽しいふりをしてくれていて、楽しかったよ～なんて言ってくれていたのかもしれないかもと思ったのですが、恐らくそこまでやべぇ人間ではないので杞憂ですみそうなことに気づき安心しました。
　失恋した直後ってやっぱりとっても悲しいですよね。いっぱい泣いちゃいました。いっぱい自分のこと責めちゃいました。私の中で彼女はとってもいい人で、だいたい全部私のせいなんだなぁって今でも思ってます。けれど、人間って良い人なわけないんですよね。本質的な悪？というか毒って誰しもが持っていて、それを出さずにみんな生きているだけなんですよね。彼女の毒に私は気づけませんでしたし、彼女もまたその毒を見せませんでした。毒を舐めあう関係を気づけなかったことが問題なのかどうなのか色々とわからないことばかりですが、付き合っていたわけですし、私が悪い！ではなくまあどっちも悪かったけど別に責めるようなものではないよねみたいな思考が一番いいのかなぁと。人生けっこうそんなもんですきっと。
　さて、こうして文字におこすことで私は彼女を少しずつ溶かしていけそうです。冬は長いですね。