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「DUAL」リード曲「Who I Am」

真田佑馬:作詞/作曲/編曲

7ORDER が3月8日に3rdアルバム「DUAL」を発売する。

■リード曲「Who I Am」がたまらなくいい

「Who am I」だと、「私は誰でしょう」。曲のタイトルは、あえての「Who I Am」なのだとインタビューで読んだ。

また、作詞/作曲/編曲を担当した真田くんは、「自分も7ORDERとしてみんなのことを見てきたからこそ"迷わず進んでいこう"って歌を書きたいと思った。私は私、あなたはあなたと言う意味で作っています。」と語っている。SNSが蔓延る世の中、自己を見失いがちな世の中へのメッセージソングだ。

「Who I Am」の歌詞と、真田くんの言葉を見てある映画を思い出した。
ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキを舞台に、タクシードライバーと乗客の人間模様を描いたジム・ジャームッシュ監督の「ナイト・オン・ザ・プラネット」である。

ロス編に出てくるウィノナ・ライダー扮するタクシードライバーは、タバコを絶え間なく吸い、ガムをくちゃくちゃ噛み、タクシーの車内も散らかっていて客の手荷物の扱いも乱暴だが、仕事に対するプロ意識は強い女性。プライベートジェット機専用飛行場で乗せた芸能プロダクションの女性客に「ずっとタクシードライバーとして生きていくのか」とたずねられ、兄2人と同じ整備工になることが夢だと答える。今はまだ若いし女の子だからチャンスを待っていると言う。そして結婚観を聞かれて、言うのである。

「いい父親になれる男を探す。この人こそ、って男に巡り会うのは優しいことじゃない。辛抱強く待たなきゃ。職業は関係ない。”ありのままの私”を好きになってくれる人だったら誰でもいい。」

”ありのままの私( I am what I am)”と言うとき、POPEYEによく出てくるセリフ「I yam what I yam」と説明して笑う。(「I yam what I yam」は、船乗り訛りである。)

客は、若く可愛らしく魅力あふれるドライバーに興味を抱き、映画スターにならないかと誘う。
「映画スターになりたくないの?映画スターよ!?」
しかし、彼女はきっぱり断るのである。
「私は私の人生プランを立てていて、その通りに進んでいるの。」

自分に誇りを持っている人って、かっこいい。
彼女は、自分の夢である整備工になるためのステップとしてタクシードライバーという職に就き、自ら車を整備し、職務を全うしようと頑張っている。夢に向かって迷いのない姿は魅力的に輝いて見える。

そして、7ORDERである。2020年1月にメジャーデビューしてから3年、このタイミングで真田くんの作った「Who I Am」には、タクシードライバーの彼女と同じように、自分たちが進んできた道への揺るぎない自信が感じられる。ただ、「”What” I Am 」と言い切る心境にはまだ達していない印象も受ける。

7ORDERも、まだ夢の途中。今、プランBを進行中なのかもしれない。プランAでは経験することもなかった厳しい環境の下で、「WE ARE 7ORDER」とグループ名を言い続けた初年度から、「WE ARE」「 ONE」と7人で心をひとつに歩んできた彼らは、今、広い世界へと新たなステップを踏み出そうとしている。

「We are What We Are」
彼らが、彼らのプラン通りに我が道を行き、さらに花開く未来を私は楽しみにしている。

3rdアルバム「DUAL」は明後日発売です。

https://7orderproject.com/contents/610854