映画『ツーアウトフルベース』感想 2回目

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劇場に3回観に行きましたよ、ツーアウトフルベース。
それで、
3回目が一番感動した!マジで。

実は、早紀と再会したあたりで寝落ちちゃったんだごめん。
おかげでチャー坊の出演は丸々見逃した。
ちょうど下痢の場面で目が覚めて、
頭がすっきりしたせいか、
気持ちに余裕も生まれていたせいか、
1、2回目では見逃していた映像美や独特の間合いにくぎ付けになったんだよね。

初見では、タランティーノとかガイリッチーとかその辺がブイブイ言わせていた時代へのリスペクト映画って安易な感想だったけど、ただの憧れやモノマネだけに終わらない、純粋に映画を愛する人たちによる、映画作りの原点に立ち返った作品なことに気づかされた。

地下駐車場の、鬼平軍団とヒロポン軍団の睨み合いの場面。
計算されつくした配置、
緊迫してるはずなのにゆったり流れる空気感、
テンポ、効果音も絶妙で、色彩がオシャレ。
ミュージカル映画みたいに今にも歌って踊りだすんじゃないかってほどに完成度が高かった。
武器を構える姿が堂に入っていて、イチとハチがピストル持った時のポンコツ味と対照的に表現されていて、本当に美しかったな。
そのあと全員死ぬってすごい壮絶だけど、圧巻のシーンだった。

渋川さん、最高だよね。
コワモテでコメディ演じられる最強の人だ。
表情の一つ一つで笑えちゃう。
ヒロポン役の後藤剛範さんも、今、屈強のチンピラやらせたらNO.1の旬の俳優さんだ。

鬼平、やっぱり「傘下(さんか)」じゃなくて、「傘下(さんした)」って言ってるよね?いつか、いやそんな機会は一生ないけど、天然を表すボケなのかどうか聞いてみたい。

10年前、大会辞退の原因をつくった元チームメイトの補欠の人。彼がイチにとっての「天使」になるんだよね。
10年後再び訪れた大ピンチにまさかの再会。イチは、立場が逆転したように地に足をつけて真面目に生きる彼に出会って、ツーアウトフルベースを乗り切った時の自分を取り戻す。
最悪の日は、彼との出会いで最高の夜に変えられた。

ラストのラスト、イチは「ありがとう。」と言って終わるんだよね。

何のための「ありがとう」?

見た人は、
それぞれが、それぞれの「ありがとう」を受け取ると思う。
ハチへの「ありがとう」だし、
映画を見た人への「ありがとう」であり、
映画を撮れたことへの「ありがとう」かもしれない。
その時の気分次第で、受け止め方も変わりそうな「ありがとう」。
ここに、天使の彼への「ありがとう」も加えたいな。
いろいろな情感が込められていそうで、
このラスト、最高じゃないか!

あとやっぱり稲垣くん演技上手いね。
これからの活躍が楽しみ。

どうしよう。もう一回見たくなってきちゃった。

相当この映画にハマっている。