見出し画像

「気配」細川麻実子さん作品の関連企画「遮られる視界」に参加した感想。(エスプラナード展2022)

このnoteでは、事後報告になりますが、2022年4月3(日)に細川麻実子さんの企画に参加させて頂きました。なかなか貴重な体験でしたので、感想を残しておこうと思います。

黄色のカッパを着て、不自由でかなり目立つ。音がガサガサして自分の存在を物凄い感じる状態から、建物に沿って動く。

そこから、散って、隠れること。
今までの私の経験してきた舞台は、自分という個の存在を立ち上げることから、その場の空間、関係性を五感覚を使ったり、意識、関係性によって動きを作っていきますが、今回は、まさにその存在を消す、風景の一部になることから始まる。息も潜めて、気配を殺すのですが、完全に消さなければいけないという強い縛りはなく、そこからザワザワと私の踊りが始まりました。

こういったことは、踊り初めてから初めての体験で。

例えば、隠れるのは、見られないように、悪さする時にしたり、戦術だったり、何かから逃げたりする時にやることなのかも知れないけれど、今回はそんなことは何もない。何もなくて、この体の在り方は、どこなんだろうと。

だた、見てもらうだけ。
見られないようにしているのに、違う方向から人に見られている、すごい気配を感じるという異様な事態。周囲で隠れている人が見られているのも見える違和感。突然何の前触れもなく、出没して、鬼が不在のゲームというか、気配や視線が複雑に交差している、その気配が自分を突き動かし、僅かな瞬間、身体が踊る。

2019年に森下スタジオで実施された振付家ワークショップで振付を作った時に、play matters、遊びをテーマにしたことがありました。アルプス一万尺 を抜粋し、デュオで実施。(Bコースだったので一般公開はありませんでした)

演者がしている行為を魅せようとするのではなく、お客様がそれを自然に見ているという状態は、自然な状態のようで、不自然で、身体に何か飛び越えた先のような感覚が残っています。パフォーマンスを終えた翌日から、また何かの感覚が始まっていることに気づいた。何か日常にお土産まで頂いてしまったようでした。

★細川麻実子さんが一ヶ月かけて積み重ねた実体験と空間の変容。いよいよ明日、クロージングライブの「気配 - KEHAI -」私は出演しませんが、良かったらご堪能ください!
2022年4月10日
埼玉会館中庭
18時〜
観覧無料
細川麻実子 からだ
山㟁直人 おと
――――――――――――――――
[振り返りの記録]
エスプラナード展2022 3/10-4/10
参加作品《 気配 −KEHAI− 》
Mamiko Hosokawa
関連企画
「obstructed view 遮られる視界」
◎日時
2022年4月3(日)
15:00〜15:50 パフォーマンス①
17:00〜17:50 パフォーマンス②
◎会場
埼玉会館、大ホールホワイエ、エスプラナード広場
◎予約
不要、観覧無料
◎出演者
からだ:黒木怜香、新宅一平、髙橋純一、ホシノメグミ、南 阿豆、宮脇有紀、細川麻実子
おと:山㟁直人
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
埼玉会館エスプラナード展2022
〜時が息づく場とアート〜
主催:埼玉会館エスプラナード展実行委員会共催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

有難うございました!


宜しければサポートをお願い致します。ご購入頂いた記事は活動に役立たせて頂きます。