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2次曲線をきれいに描くには【双曲線】231212

2つの焦点の座標が (0, 0), (-4, 0) , 焦点からの距離の差が2 である双曲線があります。この方程式を求めてみたいと思います。

双曲線はなかなかきれいに描けない。描いても放物線との違いが今ひとつわからない。頂点は見えるけど、焦点は見えない。

双曲線をきれいに描くには、漸近線を意識するといいです。漸近線は双曲線に接する、ある長方形 の対角線の延長です。その長方形を使うと双曲線がきれいに描けます。焦点も見えてきます。「中心」が原点でない場合はさらに便利です。双曲線の特性長方形 と呼ぶことにしましょう。

この問題では、まず双曲線の「中心」を求めます。2つの焦点の真ん中ですから (-2, 0) です。これが特性長方形の中心、対角線の交点です。

次に頂点の座標を求めてみましょう。頂点の一つを $${(\alpha, 0)}$$ とおきます。双曲線の定義により、α は次の関係式を満たします。
$${(\alpha+4)-(-\alpha)=2}$$ これより、$${\alpha=-1}$$ であることが分かります。
特性長方形は頂点に接するので、長方形の横の長さは 2 です。

特性長方形と焦点の関係はどうでしょうか。

定理
長方形の中心(双曲線の中心)から双曲線の焦点までの距離と、長方形の中心と長方形の頂点までの距離は等しい。

したがって、対角線の半分の長さは 2 、対角線の長さは 4 となります。
ピタゴラスの三平方の定理によって、長方形の縦の長さは $${2\sqrt{3}}$$ となります。

漸近線は、傾きが $${\sqrt{3}}$$ (あるいは $${-\sqrt{3}}$$) の直線です。
求めたい双曲線の方程式は $${(x+2)^2-\dfrac{y^2}{3}=1}$$ となります。

逆に  $${\dfrac{(x-2)^2}{9}-\dfrac{(y+2)^2}{4}=1}$$ を描いてください、と言われたときにも、特性長方形を調べてみましょう。

方程式から諸量を調べます。
平行移動量から、長方形の対角線の交点は (2, -2) です。
双曲線の頂点は $${(x-2)^2=9}$$ から (5, -2), (-1, -2) です。平方式は美しい。長方形の横の長さは 6 です。 
漸近線の一つは、傾きが $${\frac{2}{3}}$$ の直線です。
よって、長方形の縦の長さは 4 、対角線の長さは $${2\sqrt{13}}$$ であることが分かります。

最後に焦点の座標を求めてみましょう。
上の定理から、双曲線の中心と焦点の距離は $${\sqrt{13}}$$です。
よって、焦点の座標は $${(2+\sqrt{13},-2)}$$, $${(2-\sqrt{13},-2)}$$ となります。

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