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補完性の原理

地域課題を地域で解決するための勉強会~減災偏~が開催された。

今回は勉強会前に、武蔵大学の粉川一郎教授に「協働について」を講演いただき、あらためて今おかれている状況やこれからするべきことを共有した。

考え方として「補完性の原理」が大切だと言う。

「補完性」という考え方の起源は、古くはアリストテレスまで遡ることができると言われているが、それは個人を社会組織の中心に据える思想である。

また「補完性の原理」の基礎にあるのは、政治権力は、社会やそれを構成する個人、家族、地域社会あるいはもっと大きなグループが、その必要性を満たすことができない部分に限って介入すべきだという考え方である。

この「補完性の原理」からすると、まずは自分達のことは自分達でやろうということになる。

これは当たり前のことだと思っていたが、税金を払うことによっていつのまにか、多くの人がお金を払ってるんだから行政がやれ、国がやれと「消費者」になってしまっているという。

本来は自分達の地域のことに口をださないでくれというスタイルでもいいくらいなのかとは思うのだが多くの地域でこのような現象が起きている。

地域の課題に関しても当事者が解決するのが状況も分かっており一番早いだろう。どうしても当事者だけで解決は難しい場合は、市や県や国に力を借りるというのはとても自然なかたちなのではないだろうか。

実際に今の状況はおかしい、このままでは崩壊してしまうと気づいた地域では、新たな時代にあった地域組織がつくられている。

そしてそこの地域はやりたい人が自分達のためにやっているので仕事量が増えたとしても苦にならないという。

吉川市内でも自治会長に今の課題を聞くと悩みはつきない。しかし、どこか「行政」が課題を解決してくれるのを待っているところもあるかもしれない。

今回はこの講義のあとの勉強会だったからか、参加者の意識は高まり、防災に関しては特に一自治会で解決できる問題ではないので、新たな枠組みの組織で解決策を模索していく必要があると全会一致した。

勉強会は二年目に入り、少しずつ大きなうねりができてきている気がする。

持続可能な自治会運営を目指し、地域のため=自分のためにもなるようがんばっていきたいと思う。

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石井亮英
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