
令和の時代の自治会運営を考える
「自治会」との関わりも気がつけば10年経っていた。
自分の住む地域の自治会長として約10年。
近隣の自治会で構成される地区連合会の会長としても約6年。
そして市自治連合会の会長として4年目を迎えている。
29歳で自治会長になった。
そして、もうすぐ39歳。
自治会長仲間の中ではまだまだ短い。最長で25年続けている方もいる。
それでも冒頭の通り、自治会関係だけでも3つの会長をやるとなると、どっぷりとその世界に浸かる。
年々と会員数が減少している自治会。存在意義が薄れていることは事実なのだろう。
入って当たり前という時代ではとっくになくなってしまった。
そこにコロナだ。
ほとんどの自治会は約2年間、行事という行事はできなかったと思う。
それにも関わらず、生活に影響があったかと問われれば、特に影響はなかったと答えるだろう。
ますます、「自治会は必要なのか?」と考える人たちが増えてきてしまった気もする。
関わりを強くもっていた方たちも2年もなにもしないと、今までの高い意識を維持することは難しい。
会長という立場にたつと、会員さん同士の強いつながり、強い地域をつくりたくなるが、実際に求められているのは、負担の少ない「ゆるやかなつながり」であるのではないかと感じるようになった。
ゆるやかなつながりとは持続可能な状態だと考えている。
そこに住んでしまった以上ずっと関わっていく組織。これは確かにプレッシャーだろう。
たとえ任意とはいえ、何かと加入しているかしていないかで区別されることもある。
自治会のイベントでも会員の費用をもって開催する場合は当然、非会員との区別が必要となる。これは公平と言えるだろう。
しかし、有事の際は会員かどうかで区別することは私はできない。有事の際は平等でありたい。
それでも会員を優先すべきという声もある。気持ちは分かる。
そんなことをいろいろ考えていくと、ふと頭によぎることがある。
「自治会があることで分断を生んでしまっているのではないか?」
ということだ。
むしろ、自治会という形を一度壊してしまった方が良いのではないかとさえ思ってしまうときもある。
理想は、会費を集めることなく、そこの地域で問題があれば問題意識のある人たちで解決し、なにかお祭りをやりたければやりたい人たちでプロジェクトごとに集まり実施する。
かかる費用はその都度市に請求したり、予算要望ができればよい。
市の財源は固定資産税に1%でも上乗せして徴収できないだろうか。そうすればそこに住まう人たちが公平に負担していることになるのではないか。
そんなことを考えていたりする。
今のままでは「自治会」という制度は衰退の一途を辿る。
人口減少、高齢化、役員の成り手不足。圏域の検討も必要だ。
自治会の組織を越えた新しい組織のあり方を考えなければならない。
若くして深く関わることになったのも何かの縁。
地域が良くなれば、まちが良くなる。
まちが良くなれば、国が良くなる。
国が良くなれば、世界が良くなる。
そしてまわりまわって家族や自分も幸せな生活をおくることにつながってくる。
解決できない問題はない。
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