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【道後】湯あがりビールで乾杯!温泉地のビールを楽しむ

道後温泉の地ビールとして誕生し、湯あがりビールとして飲まれている「道後ビール」。その個性豊かな仲間たちをご紹介します。
温泉につかった後は、お気に入りの道後ビールで湯あがりの乾杯をしましょう!

歴史ある道後温泉と、湯あがりビールのこだわり

日本最古の温泉として知られる愛媛県松山市の「道後温泉」。明治27年の改築以降、いくつもの時代を経て、地元の人・道後に観光に訪れる人、みんなに愛される温泉です。
道後温泉本館は、平成6年に日本で初めて重要文化財に指定された公衆浴場でもあります。入浴できる重要文化財って、とても面白いですよね。

また道後温泉は、約5年間の保存修理工事を経て、2024年7月11日に全館での営業を再開しています。

(道後温泉公式HPより)

歴史を感じながらゆっくり温泉につかった後は、やっぱり、おいしいビールをぐびっと飲みたくなりませんか?

そんな時には、ぜひ「道後ビール」をどうぞ。

「道後ビール」は道後温泉の地ビールとして誕生し、道後のまちのあちこちでも名前を見かける「湯あがりビール」として親しまれています。

道後ビールをつくっているのは、道後の地で明治28年に創業した造り酒屋「水口酒造」。なんと道後温泉と1歳違いの酒屋です。

水口酒造が120年の歴史の中で培ってきた清酒の醸造技術も取り入れ、少量生産で製造、1回の仕込み分を約1週間以内で製品・出荷されているという、この場所だからこそ飲めるビールです。

日本各地でもクラフトビールが流行っていますが、道後ビールのこだわりは「湯あがりの乾いた喉を潤すシーン」のために、清涼感と喉越しを重視した「地ビール」であること。
ぐびっと飲めば、湯あがりの渇いた喉をブルワリー直送のビールがさわやかに癒してくれます。

こちらはお店でも購入できる330mlのボトルです。ビールびんには直接ロゴが印刷されていて、なんとも可愛い出立ちです。

使用後は、回収・洗浄して再使用されるリターナブルびんです。
日本ではガラスびんが広く使われるようになった明治時代にはすでに、リターナブルびんの文化が生まれていました。現在は容器の多様化やライフスタイルの変化からびんを使用すること自体が減っていますが、持続可能な社会を目指す流れの中で、リターナブルびんの循環システムが再評価されています。
道後ビールのびんは、約30%程度が回収して再利用できています。

道後ビールのびんを使用した吹きガラスのオリジナルジョッキも作られています。

道後ビールの個性豊かな仲間たち

道後ビールは、いくつかの種類があり、通年で販売している定番スタイルは
「ケルシュ・アルト・スタウト・ヴァイツェン」
の4つです。

ここでは、その4つそれぞれの特徴を詳しくを見ていきましょう。
合わせて注目したいのが、それぞれのビールには、道後を舞台にした小説『坊っちゃん』にちなんだ通称がついています。坊っちゃんの著者である夏目漱石も、道後温泉がお気に入りで毎日のように通っていたと言われています。

個性豊かな仲間たちから、好みのビールを見つけてくださいね。

道後ビール「ケルシュ」(通称:坊ちゃんビール)

1つめは、道後ビール「ケルシュ」。通称「坊ちゃんビール」です。

淡色麦芽を使用し、一番絞りの麦汁だけを使った、フルーティーな香りを持ちながら、キレの良さとさっぱりした味わいが特徴です。
小説「坊っちゃん」の主人公の名前をもつビールで、道後ビールの定番4種類の中でも特に湯あがり1杯目におすすめです。

道後ビール「アルト」(通称:マドンナビール)

2つめは、道後ビール「アルト」。通称「マドンナビール」です。

厳選された良質のモルトとカラメル麦芽をたっぷり使った、赤茶色の深みのある色合いで、ほのかな甘味とコクが感じられるビールです。
小説「坊っちゃん」に紅一点のヒロインとして登場する「マドンナ」の名前がついています。小説の中では「色の白い、ハイカラ頭の、背の高い美人」と描かれるマドンナの姿を想像しながら、飲んでみるのも良いですね。

道後ビール「スタウト」(通称:漱石ビール)

3つめは、道後ビール「スタウト」。通称「漱石ビール」です。

ローストした香ばしい香りとしっかりとした苦味を持ち、深い色合いで、コクのある本格的なうまさが特徴です。
スタウトの通称には、小説「坊っちゃん」作者の夏目漱石の名前がついています。ビールから感じられる味の深みやどっしりとしたイメージが、どことなく、漱石の”ひげをたくわえて椅子にどっしりと座る肖像写真の姿”に重ね合わせて感じられます。

道後ビール「ヴァイツェン」(通称:のぼさんビール)

4つめは、道後ビール「ヴァイツェン」。通称「のぼさんビール」です。
小麦麦芽を使い、苦みが少なく口当たりの良さ、フルーティーなバナナの香りが特徴。飲みやすいビールが好きな方にぴったりです。
「のぼさん」というのは、夏目漱石が師として仰いだ、愛媛県松山市(当時は伊予国温泉郡)出身の俳人「正岡子規」の愛称。正岡子規は、日本に野球が導入された頃の熱心な選手で、日本で野球を広めた一人とも言われています。
ヴァイツェンの口当たり良く柔らかな感じが、のぼさんの物腰の柔らかさと重なって感じられます。

お気に入りのビールで、湯あがりの乾杯を!

いかがですか?飲んでみたいビールは見つかりましたか?
個性豊かなビールたちを、その日その時の気分に合わせて選ぶのも楽しいですね。

ここでは「道後ビール」の定番4種類を紹介しましたが、タイミングによっては期間限定の種類を楽しめることもあります。また、水口酒造の直営店では小さなグラスでの飲み比べも楽しめます。ここでお気に入りのビールを探すのも良いですね。

道後ビールを楽しめる水口酒造の直営店「道後麦酒館」については、下記の記事でご紹介しています。

道後商店街や愛媛県内の他の場所にも、道後ビールを購入できる場所がたくさんあるので、おみやげとして持ち帰るのもいいですね。
お気に入りの道後ビールで、湯あがりに「乾杯!」しましょう!

※本記事は2025年1月時点の情報です。