1917 time is the enemy 戦下の奇跡の話

命をかけた伝令
2020.12.30視聴。2019年公開。監督Sam Mendes。

第一次世界大戦中のイギリス軍兵士の実話を元に製作された。

邦題が全てを表しているが、戦時下のシリアスな場面が続く中、
終始冷や汗をかきながらも主人公を応援したくなる映画。

2人の青年兵士が登場し、軍からミッションを任さ旅立つ様は
ロードオブザリングのフロドとサムのよう。

与えられたミッションは成し遂げられるとも思えない厳しい時間制限付きで、
辛い道中には敵の罠が幾重にも待ち受けており、
油断したところで2人で進むことができなくなる。

運命なのか、選択なのか、若い2人の英雄が戦争の重大局面で大きな役割を果たす。

メロスを走れにも通じるような、一晩中駆け抜け、敵から逃げ切り、
既のところで大成功を収める疾走感。

大活躍するも道半ばの争いから自身の心身に深い傷を負い、
文字通り殺伐としたキャンプで途方もない虚無感を表すエンディングは、
戦争の意味を幾度となく問いかけている。