ポスト平成のキャリア戦略
「仕事できる人」の定義が根底から変わった。
塩野誠 佐々木紀彦著 箕輪厚介編 幻冬舎 7.9.2020読了
現代における日本人のキャリア観を対話形式で届ける。
時代的に、昭和から平成、ポスト平成へ向かう中、
経済段階とともにキャリアも変容している。
世界を見渡せば、特にアメリカではハングリー&ノーブルな経済人が
多く面に立っているという。
挑戦し続ける攻めの姿勢を見せながら社会的貢献度も考え行動する、
マークザッカーバーグのような若いリーダーのことである。
現代日本にはそう言ったモデルが少なく、知性や教養が足りていない。
これからのリーダーは事業拡大だけに重点を置けない環境が強まる。
日本は世界第3位に位置する経済大国ではあるものの、
実際には「まったり期」に入っている。
中にいる人々は野心を持たず、現状維持を望んでいるために成長拡大などできず、
ますます問題を大きくする。
企業と事業の4つのフェーズ
「立ち上げ期」→「オペレーション確立期」→「まったり期」→「崩壊期」
2017年出版の本ながら、AIブームは後2年で終わると位置づけている。
年功序列制度により年上の意思決定者がもうすでに多くの間違った決断をして
AIから身を遠ざけていたこともあった。
教訓になるのは、若い世代がそこに切り込むということ。
ただし、現在の大学教育においては少子化も手伝って、
入試自体が簡単になっている影響を受け大学名では学生の質など分からない。
実社会で必要とされるのは学歴ではなく、
「レジリエンス」「タフネス」「コーチャブル」になるだろう。
20代では様々なことを選ばず体験すること、
30代ではとにかくリーダーとなって、
リーダーに求められることを実感することが大切だという。
仕事での努力は、すぐには実らないが5−10年スパンで言えば必ず報われる。
常に自分の立場よりも1歩、2歩上の立場でものを見るようにする人が成功する人。
20代の内は好奇心を持って行動し、貯金なんかせずに自己投資するのが一番。