夢幻花 伏線回収できるのは行動した人だけの本
東野圭吾著 PHP文芸文庫 2016年出版 2021.2.6読了
成すべきことは、先が見えず困難に思えるが、一度決めれば走り出せるもの。
幼少期の淡い記憶を辿ると、結末に通じていた。
高校まで成績優秀で、第一希望の大学・学部にすんなり入れたものの、
原発により原子力研究の意味を再考させられた蒼太。
オリンピック選手候補になったものの、トラウマから水泳を引退した梨乃。
聡明で正義感が強く誰よりも植物を愛していた梨乃の祖父、
秋山周二の死が2人を出会わせる。
祖父の気持ちを知りたいと願う梨乃、
花の行方を探る蒼太の異母兄弟である要介、
自分に知らされていない家族の秘密を追う蒼太、
万引き犯に仕立て上げあれそうなところを周二に救われ恩返しを祈る裕太、
裕太の気持ちを受け事件の真相に迫る刑事早瀬。
結果は分からないまま、必死に探していたらそこに答えが、
と言うように過去の足跡が繋がっていく。