8.助け合って生きている世界

「人は支え合って生きている」「人は１人じゃ生きていけない」という言葉をよく耳にします。
　この言葉は、年を重ねるにつれて大きく実感するようになりました。
　そこには家族や友人、いつも応援してくださる方々の顔が思い浮かびます。
　けれど、顔も名前も知らない世界中の人が見えないところで支えてくださっていることに、ふと気づいたのです。

　数え切れないほどの例えの中からイラストレーターという職業を挙げれば、絵を１枚描くにしてもペンや絵の具、筆や紙が必要です。
　その画材をどこかで作ってくださる方がいるおかげで、作品を描くことができるのです。外国から輸入されている物にも、私たちの生活で欠かせない物がたくさんあるはずです。

　また、私は絵を描く事が好きですが、「私は絵が描けないからすごい！」と言われる事がよくあります。でも、その方がやっている仕事は私はとてもとてもできないので「すごい！」と思いますし、私は計算などが大の苦手なので、理数系の仕事には向かないとの絶対の自信があります。でも、その職種を得意とし、仕事にしている人がいます。
　一人一人向き不向きがあり、自分ができないことを誰かがしてくれている…。この世界はうまく回りながら、みんなで助け合って生きているのですね。
これは本当にすごいことだと思います。

　以前、知人にこの話をしたところ、「ふ～ん。そんなの当たり前じゃん」という顔で返答されてしまいました。とてもがっかりしたものです。
　けれど、この〝サイクル〟は考えれば考えるほど不思議で楽しいです。やはり人は１人では生きていけないと感じるのです。

＊「ライオンデイズ～いつも夢の近くに～」は2014年〜2017年に掲載されたものです。
文章は追記、修正している所もございます＾＾
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