胸に突然現れた小さなシコリ
胸に突然現れた小さなシコリ
37歳の9月、ふとした時に自分の胸を触ってみると、ボコッと膨らんだ箇所があった。
その時は生理前だったから、胸が張っているのだろうと思った。でも、今までに体験したことのある張りとは明らかに違う感じもあった。
なんというか、Sサイズの鶏の卵が入っているように不自然に盛り上がっている。もしかして、乳腺が詰まって炎症を起こしている・・・?
ちょっと不安になった。生理が終わってもしこりが消えていなかったら、病院を受診することにした。
やっぱり消えないシコリ
生理が終わって数日後。
シコリは消えていなかった。
気のせいかもしれないけど、ちょっと大きくなったようにも感じる。
夫に相談すると心配だから病院に行けと言われた。
急いで近くの乳腺科に電話して、1週間後に予約を入れてもらった。
検診
私は、今までに一度も乳がん検診を受けたことがなかった。市の乳がん検診が40歳以上対象ということもあって、40歳になってから受ける気でいた。
初めてのマンモグラフィーとエコー検査。
マンモグラフィーは胸がつぶされそうになって痛いよ~と職場の先輩が言っていたことを思い出し、憂鬱になる。実際、どれくらい痛いかドキドキしていたのだが、やはり痛かった。私の胸で煎餅を作るんかな?というくらい胸を平らに押しつぶされた。
続いてエコー。
胸に温かいジェルを塗られ、専用の機械が私の胸を縦横無尽に駆け回る。
操作している先生は眼鏡をかけて無口だけど、なんか職人のような風格を漂わせた女性技師。
その先生の手がピタッと止まる。
何かを捉えた先生の眼鏡がきらりと光る(ように思えた)。
エコーの画面にはポッカリと黒い影が映っていた。
先生は、画面上で大きさを図っている。
これが、私のシコリだな。
素人の私でもわかった。
問診
マンモとエコーのあと、先生の部屋に呼ばれた。
先生は優しそうな笑顔の広島弁の女性で、ホッとした。
そして、私の検査結果を伝えられた。
右の胸に2.5センチのしこりがあること。
右のリンパ節が腫れていること。
マンモとエコーからは、このしこりが陽性か陰性かの判断ができないこと
(エコーでしこりの硬さを図ったのだけど、私のしこりは良性にしては硬く、悪性にしては柔らかいため)
そして、細胞診をしましょうと言われた。
細胞診
細胞診とは、胸のしこりの細胞を注射針で採取して、細胞自体の組織を調べるという検査である。
当然ながら、この検査も初めて。
だけど、部分麻酔をしたので全然痛みは感じなかった。
(むしろ、その数日後に胸が内出血したり脇のリンパがチクチク傷んだりした)
結果がわかるのは1週間後。
先生は、悪性と良性の確率は50%ずつだと思っておいてといわれた。