この世をサバイバルするには? #人生に効く昔話の処方箋
先行き不透明、変化の激しい時代
サバイバル能力を身につけるには
どうしたらいいのだろうか。
イギリスの昔話「3匹の子ブタ」は、母に食べるものがないから自活しろと送り出された3匹の子ブタの話である。
1番目に出かけた子ブタは、藁で家を建て、やって来たオオカミに家を吹き飛ばされて食われ、2番目に出かけた子ブタは枝で家を建て、オオカミに家を吹き飛ばされて食われた。
3番目に出かけた子ブタは、レンガで家を建てたのでオオカミに吹き飛ばされず、食われずにすんだ。
めげないオオカミは、いいカブのある畑がある、と誘い、子ブタと約束するが子ブタは早起きして先に取ってきてしまう。
迎えに来たオオカミは、それを聞いて怒りつつ、今度は、りんご狩りに誘う。翌日も先にりんごを取りに行った子ブタだったが、木登りに手間取りオオカミが来てしまったので、リンゴをにあげると言って遠くに投げ、オオカミが拾いに行っている間に急ぎ帰宅した。
懲りないオオカミは、市場に一緒に行く約束をし、子ブタはまた早くに出かけるが、帰り道でオオカミと鉢合わせ。買った桶の中に入って坂を転げ落ちた所、オオカミは驚いて逃げていった。
子ブタの家に来たオオカミは、市場で自分を怖がらせたのが子ブタだったと知り、怒って煙突から侵入し子ブタを食おうとするが、子ブタは煙突の下に煮えたぎった湯の入った鍋を置き、落ちたオオカミを煮て食って、それからずっと幸せに暮らしましたとさ、という結末。
食うものがなくて、家を出た子ブタ達。3番目の子ブタが、藁や枝ではなくレンガを譲ってもらい家を建てたのは、単なる幸運。でも、子ブタはカブやりんご、市場等良い情報を得ると、オオカミという危険があるのに必ず早めに出かけていく。安全なレンガの家にじっとしていないのだ。
『両利きの経営』という本に
時の試練に耐え存続する組織は、他の生物と同じく変化し環境に適応するものだ、という旨の記述がある。
じっとしていれば安全な、レンガの家にただ閉じこもるのではなく、新しい情報をもとにリスクを取って狙った物を取りに行く。
両利きの経営にも通ずる
3匹の子ブタマインドが、サバイバルするヒントだ。
堅牢な既存の場所に、モノに、人に、サービスだけに小さくまとまらず
リスクを取りつつ知恵を使って
カブを、りんごを、市場の樽を取りに行こう。
オオカミも煮て食ってしあわせに暮らす
逞しさ。
さぁさ、こんな時代だから
あなたにも
「3匹の子ブタ」を御守りにおひとつどうぞ。
外に出て行動するための
御守りにね。