メンターの探し方 #人生に効く昔話の処方箋
最近、メンターを探すのが流行っているのか、メンターが見つからない、というお悩みをよく聞く。
メンターというのは、助言者とか相談者という意味。新入社員が先輩と相談できるメンター制度を導入している企業も増えているよね。
「やまなしとり」という昔話では
病気の母に梨を食べさせるために
三兄弟が1人ずつ順に
山に梨を取りに行くのだけれど
途中で切り株に座ったお婆さんに出会い
「この先に生えている笹が
’行けっちゃさやさや’と言ったら行け
’行くなっちゃさやさや’と言ったら行くな」と
教わる。
この忠告を無視した長男と次男は
化け物に飲まれ、忠告を聞いた三男は難を逃れて
兄を助けて梨を取って帰った、というお話なんだけど
昔話では突然現れて
大切なことを教えたり、助けてくれる切り株のお婆さんみたいな人のことを「援助者」とか「忠告者」とかいう。まぁ、メンターよ。
グリム童話「踊る12人のお姫様」でも道端で出会ったお婆さんが、姿を隠せるマントをくれてお姫様をゲットするために必要な忠告してくれるんだけど、そういう人とかね。
こういう援助者は、突然現れて
大切な助言をくれるけど
その後もう現れないんだよね。
必要な時にパッと現れておしまい。
企業のメンター制度みたいなのを見ているから
ずーっと継続的に1on1してくれる人というイメージでメンターを探している人が多いのかもしれないけれど
本来のメンター、助言者って
切り株の上のお婆さんなんじゃないかな。
実は、既に必要なタイミングに
切り株のお婆さんが現れて
大切な助言や援助を受け取ってるのに
気付いていないってことはないかな?
切り株のお婆さんは
上司の姿をしているかもしれないし、
子どもの姿かもしれない。
本の中の一行の言葉かもしれないし、
肩の上に舞い落ちた一枚の葉っぱかもしれない。
自分の行く道を指し示してくれたり
助けてくれる「援助者」は
主人公のもとに現れる。
きっとあなたのところにも。
メンターを探す視点を変えてみたら
明日、通勤途中の道端で出会うかもしれないし、
もう出会っているかもしれない。
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