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一歩進んで一歩下がる~茨城シクロクロス城里ステージ
茨城シクロクロス 城里町うぐいすの里ステージ
ME1 26位(28出走 -1LAP)
事実は小説より奇なりとは言うけれど、小説や漫画と違って、リアルな世界はそんなに物事がうまく転がっていったり、誰か諸悪の根源があって、それを取り除くと突然空が晴れてハッピーエンドになったりするわけではなかったりする。
うまく行ったり行かなかったり、3歩進んで2歩下がるみたいな螺旋なのかループなのかの繰り返しで、その中で何か自分なりに進んでいけるものを見つけて成長していけたらいいなという具合である。
前回の上山田ラウンドでは目の覚めるような走りができたので、続く城里ステージでもその再現を期待していた。
バイクは今回も東洋フレームのCX-S、タイヤは砂向けのFMBスプリントしか選択肢はなかったが、舗装路の割合が多く、かつ乾いたグラベルで当日を迎えたため、それほど悪くない選択肢のつもりだった。
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しかし当日、試走を迎えていつもと違う逆走のコースに、強烈な下り斜面があり、実際に差し掛かるとギョッとするような斜度でこれは誤算であった。ゆっくりとラインやグリップ感を確かめながら下るつもりだったが、フルブレーキでもどんどん加速してしまうような斜度で、スタッフからもっとゆっくり下って!と言われたが、こちらはもうフルブレーキでこの速度なのだから対処のしようがない。
そんなものだから、ゆっくり下ってる別カテゴリの選手の背面に止まれずに激突してしまい、そのまま二人でもつれたまま崖下まで落下してしまった。追突してしまった選手はしばらく身動きが取れず、自分が引き起こしたトラブルにその場を去ることもできず、結局そのフォローをしていたら大してラインやトライもできずに試走が終わってしまった。
まぁ、上手くやれば多分乗車でも行けるラインややり方あるんだろうなと思ったが、試走でそれも見つけられず、どう走るのがいいのか、答えがわからないままのレースとなってしまった。
加えてルーチンをこなすのに手間取ってしまい、コールアップにも遅れ、スタート前のジェルも摂れずにのスタート。
結局ここまでが今回のレースのすべてだったように思う。
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レースはスタートは遅れたものの、まぁまぁ上手く潜り込んでいつもの80%くらいのポジションで1周目を終えたけれど、下りで降車して下ったり、登りのギアが全然踏めずにブタのように遅くて、淡々と走って完走した選手では最下位のゴール。
担いでの下りはもっと早く走れたけど、膝を壊しそうだったので、膝をいたわって怪我をしないように、体を横に向けて、カニ歩きで下っていた始末だった。
これは多分もっとランをやらないと、自分の足腰の具合はわからない。
しかしランは相談すると「やらなくていい」という返事しか聞かないのだけど、それはもっとちゃんと普通に走れる人があたりまえだからなのかもしれないと思った。
少なくとも自分は人並みに「走るという行動」が出来てないような気がしてならない。
バイクのリアスプロケットに30Tが入っていたらまた違っただろうし、タイヤがチャレンジのベビーライムスだったら、登りも下りももっとリスク負えただろうし、ジェルを摂っていればもっと自信もって踏んで走れただろうけど……
結局は何か一つというより、こういう全部ボタンを掛け違えたちぐはぐなレースになってしまったのでどうにもならなかった。
せっかくウィンディーのみんなが見てる前の久々のレースだったのに、全く何をやっているんだが、不甲斐なくて情けない気持ちでしかなかった。
次回は今年最後のレース、東北シクロクロスいわきラウンド。
ニューマシンは間に合うのか、それともまた東洋フレームで走るのか。
■今回の一曲
Chicane / Day One
先月Chicaneのニューアルバムの「Trampolines」が発売されたが、そのアルバム収録のナンバー、聴いて分かる95年のChicaneのメジャーデビューシングル「Right Here Right Now」の2024バージョン。
タイトル変える必要あった?と思ったが、ポッドキャストのリリースコメントでは「この曲は、僕にとっての原点で、思い入れのある楽曲だ。しかしオリジナル版はサンプリングなどあらゆる部分で著作権的にマズイ部分があり、これを解決するのはかなり困難だった。2024バージョンは「DAY ONE」とタイトルを改めて、全く権利的に問題ないように作り直したから大丈夫だ」とのこと。
つまり権利的にタイトルを変えて、別曲としてクレジットする必要があったのかもしれない。
いずれにしても、今までデジタルリリースもなく、アルバムにも収録されてこなかったレア盤の個人的に好きな曲がこうしてちゃんとアルバムに収録されたのはありがたい限り。
FootprintやNagasaki Badgerも再リリースされないだろうか……