変われる強さ、変わらぬ想い。
今となってはおじさんとなってしまった筆者だが、テイルズは大好きだった。
テイルズオブシリーズの中で最も好きなのはエクシリア2なのだが、青春真っ只中で出逢って夢中になって今の自分を構成したといっても過言ではないのは何を隠そう、テイルズオブエターニアである。
特にキャッチフレーズの「変われる強さ、変わらぬ想い。」という言葉が大好きだった。
高校生当時にこのゲームに出会った頃は空手部で一年生で、まぁ1番弱かった。NARUTOでいうとロック・リーみたいなもんで、まぁ才能がない、運動神経もない、部内で最初は1番弱かった。
正直何回も空手部を逃げ出したいと思った。最初は少し格闘技を舐めていた。僕がやっていた空手は寸止めではなくいわゆる極真のようなフルコンタクトの空手だった。
格上の先輩や先生と組み手することが怖かった。
そんな中、ゲームで戦うリッドは最初から強いし、どんどん強くなっていく。
それもいいのだが、エターニアに登場するファラ=エルステッドは格闘家の女の子。
芯が強く格闘技も強い。OPでは熊を蹴り倒してる。めちゃくちゃ強い。なんなら時間を止める。
でも女の子らしい一面もあり、前向きに世界を救おうとするリッドに「かっこいいよ……」という、なんとも素敵なお話。
変われる強さ、変わらぬ想い。
リッドやファラ、キールやメルディたちは序盤とは比較にならないほど強くなっていく。それも別キャラのように時を止めたり大型の雷を発生させたり、時間に干渉した魔法を使ったりする。
もはや別人レベルなんだけど、でもキャラたちの想いは変わらない、どころかそれぞれの想いも強くなる。でも根本的なところは変わらない。
たまにいるじゃん?強くなったら露骨に性格が変わる人。例えばお金持ちになったり、技術をつけたら急に下の人にマウントを取ったり。
SNSの世界でもそう、Twitterなどでフォロワー数が多い人が同ジャンルのフォロワー数二桁の人を知らず知らずに見下したり……
強さを手に入れつつも、想いが変わらないって実は本当に難しいんだなとこの歳になって実感する。
年収が高い人はより美人で若い女性を求めるようになったり、逆に女性は年収という社会的な強さに惹かれて今の彼氏と別れて次に付き合った経済的に豊かな人と結婚したり……
あくまでエターニアの話はフィクションであり、「変われる強さ、変わらぬ想い。」というキャッチコピーもまたフィクション用のもの。
でも、フィクションだからこその美しさがあるし、人間としてありたい姿として美しく彼らは戦っている。
二次元と現実の区別をつける、なんてことはよく言われることだし、実際にそうだとは思うがいい点は吸収すべきだと僕は思う。
もし強くなっても、変わらない想いを持ち続けたい。
自分にはそんな大層な力はない、でも少なくとも、僕を慕ってくれて僕が中心となっているチームがある。
色んな活動でできた色んな仲間を守っていきたいし、どれだけ自分が強くなったとしても変わらぬ想いを貫きたいと思う。
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